コミュニティメンバーを集める打ち手28選!
コミュニティを始めてみたい!という声がコミューンコミュニティラボにもたくさん届きます。でも、ある不安によって二の足を踏むケースも多いことが分かってきました。
その不安は「コミュニティにメンバーが集まるか?」というものです。プロダクトやサービスのコミュニティなら「ファンがいるのか?」、プロジェクト型のコミュニティなら「賛同者がいるのか?」、地域コミュニティなら「同じ温度感の人がいるのか?」といった不安に言い換えることができるでしょう。
確かに、コミュニティをスタートしたときにメンバーが参加してくれて「ファンがいたんだ!」と驚かれるケースをよく目にします。それくらい、始める前の段階でメンバーが集まることはイメージしにくいことがあるのです。
この不安を解消するには、コミュニティにメンバーが集まる状況をつくるための打ち手の全体観を持っておくことが有効でしょう。コミューン社のナレッジを集結し、体系化したものを研究成果として発表します。
それではいきましょう!
今回の研究成果
コミュニティに集客が必要なワケ
ここから「コミュニティにメンバーが集まる状況作り」のことを「集客」と呼びます。個人的にはメンバーは「客」ではなく一緒にコミュニティを作っていく「パートナー」と捉えたいのでこの言葉選びはあまり本意ではないのですが、一般に使われている言葉ということもあり表記をシンプルにするためにもここでは「集客」と表現します。
本題に入る前に、そもそもなぜコミュニティにメンバーを集める必要があるのでしょうか?それはコミュニティをサービスと捉えたときの特殊性に理由があります。
たとえばスマートフォンで電子書籍アプリを使うとします。この電子書籍アプリを自分以外に何人が使っているか気にする必要はあるでしょうか?仮に自分しか使っていなかったとしても、電子書籍を読む体験そのものに変化はありません。
一方で、もし他のユーザー同じ電子書籍のどこにマーカーを引いたか共有される機能があったらどうでしょうか。ユーザー数が多いほど他のユーザーが引いたマーカーのデータが多くなり、読者が最もマーカーを引いた場所が表示されるなど自分以外の読書体験の片鱗に触れられます。
SNSも同様ですね。まだ誰も使っていないSNSに投稿しても誰も見てくれません。他のユーザー、特に身近な人や興味関心が近い人がそのSNSを利用していることが良いユーザー体験には必要です。
先の電子書籍アプリやSNSの例から分かるのは、「ユーザーもまたサービスの一部である」ということです。同様に、コミュニティメンバーはお互いの体験を作り合っており、メンバー数が多ければそれだけコミュニティでの体験がリッチになる可能性が高いのです。言い換えれば「メンバーもまたコミュニティ体験の一部」というわけです。
逆にメンバー数が少ないと、コミュニティへの投稿やリアクションも少なくなり、盛り上がりに欠けて離脱する可能性が高まってしまいます。こうした負のループに陥らないためにも、コミュニティには集客が定常的に必要なのです。
最初は少人数からのスタートでOK
コミュニティをスタートした直後は、運営者もメンバーもコミュニティの行き先が見えていないものです。だからこそ、運営者だけでコミュニティのすべてを決めようとせずに、メンバーにもオープンなコミュニケーションをしながら一緒に考えていくプロセスがオススメです。なかにはコミュニティのネーミグの時点からメンバーと一緒に考える運営者もいます。それ自体を最初のコンテンツにしてしまうわけですね。
こうした初期段階において、メンバー数は必ずしも重要な指標ではありません。もちろん十分な集客の基盤があるのであれば使ったほうがいいですが、それが無いからといってコミュニティを諦める必要はありません。
少人数でもメンバー一人ひとりの声を聴き、コミュニティのコンテンツやイベントに反映させていくことで、その後に加入するメンバーの体験の質を高める準備ができます。そのためにはメンバーは数十人もいれば十分ですし、10人に満たないメンバー数からスタートして大きく成長するコミュニティも存在します。
こうして初期にコミュニティを支えてくれたメンバーはその後もコミュニティにとって重要な存在であり続けるでしょう。
コミュニティ集客の打ち手 28選!
ここまでは、コミュニティにおけるメンバー数の考え方についてお伝えしてきました。ここからはいよいよ、具体的にどんな打ち手があり得るのかをまとめていきましょう。コミュニティの集客に困ったらときにチェックする決定版のようなリストになればと思います。
オフライン接点での集客(11タイプ)
店頭POP:コミュニティのURLをQRコードで店頭に掲載する。
店内アナウンス:店舗のアナウンスでコミュニティを案内する。
パッケージ:商品のパッケージにQRコードを掲載する。
ショップカード:ショップカードにQRコードを掲載する。
DM郵送:個人宛に印刷物などを送付しコミュニティを案内する。
郵送同梱物:EC等で購入した商品にチラシ等を同梱して郵送する。
オフライン広告:マス広告やタクシー広告などを利用する。
イベント:対象者が集まるイベントを開催しコミュニティを案内する。
展示会出展:対象者が集まる展示会でコミュニティを案内する。
スポンサー:対象者が集まるイベントのスポンサーになる。
コラボ企画:他のコミュニティや企業とコラボし対象者と接点を持つ。
オンライン接点での集客(13タイプ)
検索流入:コミュニティをオープンにして検索からの自然流入を狙う。各所からの被リンクを増やしておくと効果が出やすい(SEO対策)。
一斉メール配信:既存顧客等への一斉メールでコミュニティを案内する。
LINE公式アカウント:LINEのトークルームでコミュニティを案内する。
リンク追加:商品のWebページやECサイト、会員専用ページ、公式SNSのプロフィールなど各所にコミュニティへのリンクを追加。
オウンドメディア:オウンドメディアでコミュニティの記事を掲載する。
音声メディア:Podcast等でコミュニティのリアルな姿を配信する。
オンラインイベント:対象者が集まるオンラインイベントを開催しコミュニティを案内する。説明会や体験会の形式などもアリ。
SNS投稿:SNSにコミュニティの情報を定期的に発信する。コミュニティオープンやイベント開催、プロジェクトスタートなど節目が効果的。
UGC活用:コミュニティメンバーが生成したコンテンツ(写真や記事など)を許諾を得て二次的に活用する。
クチコミ投稿:既存メンバーがコミュニティの情報をシェアしてくれる。後述のリファラルプログラムが効果的。
インフルエンサー:インフルエンサーにコミュニティを紹介してもらう。
オンライン広告:リスティング広告や記事広告などを利用する。
広報活動:プレスリリースなどを通じてメディア露出を狙う。
個別の接点での集客(4タイプ)
個別メール:コミュニティに入って欲しい個人に直接メールを送る。
SNSのDM:コミュニティに入って欲しい個人に直接DMを送る。
訪問:コミュニティに入って欲しい個人に訪問して案内する。
クチコミ:既存メンバーが友人知人等に声をかけて案内してくれる。後述のリファラルプログラムが効果的。
接点と掛け合わせると有効な集客Tips
ここまでさまざまな接点をご紹介しました。その接点をより有効活用しコミュニティメンバーを増やすためのTipsも合わせてご紹介します。
登録インセンティブ:特定の期間中にコミュニティに登録するなどの条件を満たすことで特典が獲得できるキャンペーンを実施する。
リファラルプログラム:既存メンバーが新規メンバーを紹介した場合に特典を提供するリファラルプログラムを導入する。
メンバー限定特典:コミュニティメンバーだけが利用できる特典を用意し、コミュニティに加入することの価値を高める。
任命制度:コミュニティのことを外部に発信してくれるメンバーを「エヴァンジェリスト」や「アンバサダー」として任命して活動してもらう。
メンバーの声:未加入者が閲覧できる場所にコミュニティメンバーの声を掲載する。不安を解消し期待を高める効果があります。
複数チャネル展開:複数の異なる接点からコミュニティについて情報が届き認識すると、関心と入会動機が高まりやすい。
内容とタイミング:いかに集客接点を増やしたとしても、内容とタイミングが外れていたら効果は得られません。見極めが重要です。
集客とオンボーディングはセットで重要
今回の研究では、コミュニティへの集客の接点と関連するTipsをまとめてみました。さまざまな打ち手があることが改めて明らかになりましたが、一方で集客だけに注力してもあまり意味がありません。
集客によって集まった新規メンバーがアクティブになりコミュニティを一緒に盛り上げてくれるには、的確なオンボーディングが欠かせないのです。ぜひ本記事とあわせて、以下のオンボーディングについての研究成果もお読みください!
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