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子どもとの信頼構築は年単位!

 今回は子どもとの信頼形成について考えようと思う。学校で勤務されている方であれば一度は「その子と信頼関係構築するの難しいな…」と感じたことがあるかもしれないが、大切なことは焦らない気持ちを持って粘り強くコミュニケーションを絶やさない努力なのかもしれない。

 ここ最近、特別な配慮が必要な児童や生徒に先生がついて様々な支援をするといった施策が様々な自治体で行われている。具体的には介助員、生活支援員、学習支援員、スキルアップサポート補助員など様々な職名が付けられているようである。表向きはクラス単位で支援に入る先生として扱われるケースが多く、〇〇さんの先生と公にしないことが多い。基本的には要配慮の児童や生徒の側にいて見守るのが主な仕事内容であるが、ある程度慣れてくると他の子どもから話しかけられることもある。初めてその仕事についた方は想定できておらず驚いてしまうらしい。でも普通に考えたら子どもたちが新しくクラスに加わった先生に対して興味を示さないはずもなく話しかけてくるのは自然の流れだろう。いつでも会話のキャッチボールができるように構えておく必要がある。

 ここで本題に入るが、もしどのような立場であれ特定のクラスに1年間毎日入った場合、その子どもたちとの信頼関係は100%構築したと言えるのだろうか。場面を想像したい。特定のクラスに支援員として関わるということは授業を受けている時間がメインということになる。そのためコミュニケーションがとりやすい時間は10分休みか中休み、昼休みということになる。その時間をフルに使ったとしてもせいぜい5人くらいの児童や生徒と会話できるかできないかだと思う。学級担任の場合はどうだろう。休み時間に何もすることがないどころか連絡帳やテストの丸つけ、欠席した子どもの対応、喧嘩が起きたらその仲裁、やることが多いのは想像に難しくない。そうなると会話できる時間が少なくなってしまう。もちろん授業の中でコミュニケーションを多くとるという考え方もあるがそれでも限定的だろう。そのようなことから考えると信頼関係がしっかりできるという段階は年単位で考える必要があると考えている。実際、今やっと子供の方から自分に関する話を振ってくれるようになったという段階で完全に信頼関係ができたとは到底言い難い。あともう半年関われば今よりも会話が弾むようになっているかもしれない。
 
 それを考えると1年間で学級が終わり担任が変わるという制度は若干疑問視せざるを得ない。子どもたちとの関係がいい感じになってきたタイミングで担任を交代してしまうと本来伸ばせる能力が伸ばせなくなるかもしれない。新しい先生となってしまうと最初は身構えてしまい本来の自分が出せず、それが成長の阻害となってしまう可能性があるからである。長く関わるからこそその子どもの癖が分かったり性格が分かったりする。1年で交代はどうなのか自分ももう少し考えようと思う。

 もう2月最後の土曜日。ゆっくり休養して来週の仕事に備えたい。

ゆう


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