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日本沈没2020

湯浅政明監督作品。
映像研よりも面白かった。デビルマンは面白かったが、映像研は嫌いだったという人には向いていると思う。

タイトル通り、日本が沈没していく。
ひとつの家族が主人公として、サバイバルしていく。日常生活はあとかたもなく流れ去り、極限状態が訪れる。主人公の家族ですら、良心と、生きるための犠牲の間で揺れ動く。

第6話前後では新興宗教団体が登場する。この物語の中ではオアシスのようなエピソードが続くが、やがて新たな地震が訪れる。また、その他の事情もあり組織が崩れ落ちていく。このエンディングは感動的だった。人間の醜さや強さが見事に描かれていた。正直、湯浅監督にここまでのものが作れるとは思っていなかった。

後半もドラマティックな展開が続く。極限状態をサバイブするという視点から、日本人とはなにか、人間とはなにかという方向にテーマが移る。思想的な物語になる。現代的なテーマといってもいいだろう。

この厳しい現実を生きるぼくらは、このアニメにサバイバルする人々に自分を重ね合わせ、希望を抱くに違いない。

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