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文藝別冊「望月ミネタロウ」(2023年)

望月ミネタロウは「ちいさこべえ」が好き。
大火事で実家の工務店「大留」と、両親を失った茂次が、工務店を立て直すために奮闘するという物語。こぢんまりとした素敵な作品だった。
おはなしもよかったのだが、洗練された画面構成が特に好きだ。

ちなみに、「バタアシ金魚」や「ドラゴンヘッド」は読んでいない。「バイクメ~ン」は少し読んだ。嫌いというわけではなく、ただ読んでいないだけ。
望月ミネタロウの作品は登場人物のリアクションが独特で、自分はちょっと違和感を覚える。そういうのもあって、完全にはハマっていないのかもしれない。

読者としては、このような立ち位置。
そんな自分でも、この特集はかなり楽しかった。読み切りマンガもあるし、大友克洋との対談もある(大友克洋は新連載や新作映画の話題を何年も前に聞いたが、どうなったのだろう)。かなり豪華な内容だ。

読んでいて思ったのは、自分などは「望月峯太郎」のころから存在自体は知っていたので、時代背景などを含めて理解しているので、『「バタアシ金魚」を連載していた頃は「AKIRA」も連載していた』などという話題もそのまま理解できるのだが、20代の人などはどういう受け止め方をするのだろう。そもそも「AKIRA」と言われてピンとこないひとも増えているし。
そう考えると、この雑誌を読むのは、自分と同世代というか、昔から望月ミネタロウを知っている人が多いのかな、と思った。

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