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『森へ行った日』帯から一首(3)

川本千栄第四歌集『森へ行った日』。中表紙は深い森の色です。帯から一首ご紹介します。

ただ一度咳き込み死にし父ゆえにわれに介護の日々は来たらず

入院中、父は咳き込み、喉の血管が破れ大量に吐血した。即死だった。十数年経て、厳しい介護詠を読んだ時、父が私にくれた時間にやっと気づいた。

2021.5.17.Twitterより編集再掲