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『現代短歌新聞』2020年3月号

①「黒岩剛仁氏に聞く」〈それら(職場詠)をまとめた歌集を定年退職後に出すのはちがうだろう、と。〉退職するとフェーズが変わっちゃうから、「今」感がなくなっちゃう。実感あるな。……それにしても整然とした本棚(;゚д゚)。わが家のカオスな本棚と違い過ぎ。

②佐藤千代子「口語自由律短歌の命脈」〈大正十三年に歌人石原純の発表した作品が、歌壇において注目を集めた自由律の最初であろう(・・・)石原の自由律短歌は旧来の文語体でなく口語体を採用したため、そのまま口語短歌運動と結び付き(・・・)〉初めて知った。

③斉藤斎藤「私のつくられ方」〈一人称の語り手の「今ここ」に視点を固定し、時間を排除することから、近代短歌は始まりました。〉この講演、聞いた。言文一致運動について、はピンポイントで自分の興味と一致する。前に斉藤の講演を聞いた時も(文を読んだ時も)思ったが、すごくいろんな文献を読んで勉強してる。

しかし、それが講演や文章になった時、どこまでが調べたことで、どこからがオリジナルな考えなのか区別つきにくいことがある。正岡子規が万葉集を重要視した理由として挙げている点も、参考にした論があるのか、オリジナルな考えなのか、知りたい。

例えば、引用部分や、子規が時間表現拡張の道具として万葉集を探り当てた、という言及には、先行する論があるのか、斉藤自身のオリジナルな論なのか。オリジナルであれば、そう考える根拠は何か、がはっきりしないので、不可解な印象を受けるのだ。

2020.3.16.~19.Twitterより編集再掲