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『同志社短歌六~八号』

実は母校💕
生きてれば私がなんとかしてあげる最初はチョキみたいな優しさで 池田明日香

さようなら、あなたのわたし 息継ぎがうまくできなくても恨まない 彩藤不見樹

「玄関のビニール傘を見るたびに返さなきゃとは思っているよ?」 花菱三一

自意識が三七七六メートルを超えれば誰も彼も富士山になる 春川輪 (以上六号)

作るときに壊れるときを考えるようになったよ保険のように 池田明日香

てきとうに買った花瓶を花束で飾ってくれた、枯れるとしても さやこ

(大喝采)スポットライトが似合うからあなたは舞台の上で死んでよ 仲夏

自分以外すべての人に台本が配られているみたいな人生。 鶴

コーラ瓶の縁の感触なぞるとききみの眼球がほしかった あかみ

④手足だけきみを求める まっしろな心が森で夢を見るとき あかみ

白皿に動植物の肉並べ 犬歯とは最後まで残る歯 虎瀬千虎 (以上七号)

裸で言われる「かわいい」を怖いと知る前から知るクローゼット 瓊

  心臓
ヒトだってシステムである 正常はあなたを知ったときにこわれる 春屋めろう

吸いかけが吸い殻になる。ーそうか私、時間つなぎで欲されたのか ふたござのまろ

五年後の君が気になる午前一時 レモネードのような不安だ 海月菜乃

そうやって枝と葉っぱをかき分けて離れていくんでしょうこの世から はたえり

さざなみに流されている人がいればそれが私ですはやくたすけて たいし (以上八号)

2022.2.3.Twitterより編集再掲