『歌壇』2019年10月号

①「平成の事件と短歌」青き光浴びたるのちの二ヶ月を昭和天皇のごと生かされつ 吉川宏志 この歌は東海村の臨界事故で国内初の事故被曝死者が出たことを詠んだものだ。しかし久しぶりにこの歌を読んだ時「何の事件?」と思った自分の脳のお粗末さ。

②「平成の事件と短歌」事件が起こるとそれに反射的に詠うのはどうかな、と思ってきたけど、この特集を通じて、やはり歌に残すのは大切だなとも思った。多く詠われる事件とあまり詠われない事件があるが、何に反応するかは自分の感覚を信じるしか無い。

③「平成の事件と短歌:座談会」長い座談会だけど面白くて一挙に読んだ。発言者の選んだ歌が挙がってないのが読みにくいところ。発言者の一人田口綾子が私の評論集『深層との対話』に触れてくれた。感謝。

④明星研究会〈「明星」文学者、四季の食卓〉やっぱりこの連載面白いわ!今回は松平盟子の「与謝野晶子」。晶子の詩に「赤さん」とあるのを見てびっくり。赤ちゃんじゃなくて、赤さん。みんなこう言ってたの??

2019.10.15.Twitterより編集再掲