【知財塾】先行技術調査ゼミの感想
1.自己紹介
宮谷と申します。
特許事務所勤務の弁理士(経験約7年)・知的財産アナリストとして主に出願権利化業務に携わっています。プライベートでは2歳の娘を育てる子煩悩な父親です。
2.受講の動機
IPランドスケープの重要性がますます向上している昨今、弁理士・知的財産アナリストとして特許調査を含め知財情報の収集スキルを伸ばしたいと日々感じていたことが受講の動機です。
業務で特許調査を実施することもありましたが、独学で得た知識に基づいて行っていたため、果たして自分のやり方が正しいのか?効率的なのか?という疑問が頭の片隅にありました。
そのような中で、知財塾のWebサイト上で著名なサーチャーである酒井先生から直接教わる機会があることを知り、是非とも教えを請いたいと即座に申し込みました。
3.学んだこと、身に付いたスキル
特許調査で大切な以下のポイントを学びました:
①発明を50文字で要約することで、発明のポイントに焦点を当てた検索が可能となります。
②その上で、予備検索で調査の方向性を確認し特許分類を特定します。
③そして、 ①②の結果を踏まえると審査官のサーチパターン(型)が推定できます。そして、推定したパターン(型)に沿って検索式を立てることで、効率的な調査を行うことができます。
これらを学んだことで自分の調査の正確性や効率性が非常に上がったと感じています。
また、論理的かつ体系的な技術を学ぶことができたこと、そしてゼミ形式の講義で酒井先生や受講生の皆様に自分の調査結果を説明する機会をいただいたおかげで、自分の立てた検索式や調査結果について論理的に説明することができるようになりました。
さらに、ゼミには、メーカー、特許事務所、知財に関する公的相談窓口など、様々な立場で知的財産に関わっている方々が参加していらっしゃいました。自分とは違う立場の方々が調査の方向性をどのように捉えるのか?検索式をどのように立てるのか?母集団の大きさをどう判断するか?等、外部からの視点を得ることもできました。
4.スキルが実務で活きたこと
50文字要約、予備検索、パターン(型)といった体系だった調査手法を用いて、審査段階で挙がるであろう特許公報をある程度予測することもできるようになったと思います。
そのことにより、発明者の方から発明相談でもたらされるアイデアレベルの発明をどのように深堀りしていけば良いか?等の方向性を論理的に検討し、発明者の方にご提案できるようになりました。
5.全体的な感想
ゼミには大変満足しております。
講義形式ではなく、実際に手を動かして課題に取り組み、自分なりの調査結果を酒井先生に講評いただくことで弱点を見つけていく伴走型のゼミでした。最初はかなり苦労しましたが、だんだんとコツが掴めてきて、ゼミ中盤から手応えを感じ自信に繋がりました。
このゼミは毎回しっかり準備する必要のある課題が出され、ハードなゼミでした。私の場合は仕事と育児とを両立させながらの受講でしたのでかなりタイトなスケジュールの中での取り組みとなりました。そんな中でも挫けずに続けられたのは、毎回必ずゼミから得られるものがあることと、他の受講生の皆様の頑張りに負けじと頑張りたいという意欲に掻き立てられたからです。
また、実はゼミ受講前に酒井先生の著書「特許調査入門」で特許調査を独学で学んでいました。ゼミ終了後に改めて「特許調査入門」を読み直すと、本の内容が非常に理解できるようになっていました。
本ゼミで培ったスキルを以て、今後積極的に特許調査業務を行うなど新たな挑戦をしていきたく思います。
6.謝辞
知財塾、酒井先生、そして受講生の皆様に感謝いたします。
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