特許情報分析ゼミの感想
1. 自己紹介
まずは簡単に自己紹介です!
2013年に未経験から特許事務所に転職し、2022年まで登録調査機関にて先行技術調査を行っていました。
調査以外のキャリアを積みたいという思いから、2022年6月からIT系の企業に転職し、新規事業開発を行う事業部で特許・商標の権利化と維持管理、契約など、幅広い業務を担当しています。
特許分析に関しては業務でも1度もやったことないという状態です。
2. 受講の動機
私は1人知財担当で、社内に知財の知識のある人がいないため、多少お金を掛けても外部セミナーを受けたいと思っていました。
ただ出願業務をするだけでなく新規事業開発に貢献するためにも、分析業務ができるようになりたいと思っておりましたが、私の会社では有償の分析ツールを購入するような知財予算はなく。そんな時、無料ツールとエクセルを使った特許情報分析ゼミを発見し、迷わず受講を決めました。
3. 本ゼミの内容
本ゼミは3つの事例について、報告書を書き上げるという内容でした。最初の1事例目は時間を掛けて、2事例目以降は自分で方針を立てて分析していきます。
無料ツールとエクセルで特許情報分析を行うわけですが、佐藤先生が分析用に作成された複数のツールを無償提供頂けるところも特大特典です!
私が特に勉強になったのは以下3点です。
(1) 分析手法(ツールの使い方)
最初の1事例目は佐藤先生の作成されたツールや、無料で使えるツール(Lens.org、KH Coder)の使い方を丁寧に教えて頂きながら、基本的な分析手法を学ぶことができます。
初心者の私は、このツールを使うだけで四苦八苦でした(汗)分析初心者の方は1つのグラフを作るだけで大変かと思いますが、そこは是非食らい付いて色々な分析手法を学べるだけ学んで欲しいです。
佐藤先生もおっしゃっておりましたが、このゼミで失敗しても全く問題ないので、まず手を動かしてアウトプットしてみる、ということが大切だと感じました。
(2) 分析方針の立て方&時間の見積
3つの事例は異なる目的で分析を行うようになっておりました。それぞれのケースに合わせて何が分析目的なのか、どんな分析方針にするかを考えて、受講生同士でディスカッションします。そして、分析にかかる時間を見積もります。受講生の皆様の分析方針に対する視点はとても勉強になります。
分析方針、立てたはいいけど分析の途中で方針転換しなければならなくなることもあります。演習を行いながら分析に詰まったら、1人で悩まずゼミのSlackチャンネルで佐藤先生に質問するようにしていました。初歩的な質問にも丁寧に回答頂いていました。
このサポート体制にはとても感謝しています。1人で悩んでいると時間切れになってしまうので、ぜひ悩まず質問して頂きたいなと思います。
(3) 分析報告書の作り方
3つの事例は、説明する相手が異なるように設計されていました。誰に対して説明するかで、どのような報告書にするかも変えていきます。
また、パッと見て分かりやすいグラフの作り方など、先生の模範報告書だけでなく、他の受講生の方の報告書も参考にさせて頂きました。
4. ゼミで学んだことを実務に活かす
初心者がこのゼミを受けて、すぐに特許分析ができるようになります!というわけではないと思います。なので、ゼミで学んだことを業務で活かしながら磨き上げていくつもりです。
今は簡単なものから分析して、社内で報告をしてみて、また分析して、を繰り返しています。初回のゼミで佐藤先生の話されていた通り、「Quick & Dirty」でとにかくアウトプットして社内の反応を見ています。また、顧問契約を結んでいる特許事務所にも分析の協力依頼をしています。もう素人ではないぞ!と(ちょっぴり)自信を持ちながら、事務所と分析設計している途中です。
「特許分析有用だね!」と社内で認識してもらえるように頑張ります。
5. 全体的な感想
転職して1年もたたない中、週末の時間や業務後にゼミの課題を行っていましたが、正直とても大変でした!大変でしたが、分析をまったくやったことがない私にとって間違いなく受講してよかったと思えるゼミでした。
分析を自力でやりたいけど、有償ツールを導入する予算をとってもらえない・・・という企業で知財担当をされている方におすすめです。
また企業の1人知財担当になった私は、社内で誰にも相談できる人がいないため、佐藤先生をはじめ、知財業界で働いているゼミ生の皆さんと意見交換できる時間は貴重で素晴らしいものでした。
特許分析だけでなく、その他のスキルも上げていきたいと思っているので、他のゼミも受けてみようと思っています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?