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千由家、家を買う(6)

不動産屋の動きが鈍いので、自ら物件をSUUMOで見ては、夫がGoogleマップで見つけ出し、ストリートビューで内見(外見?)する日々。SUUMOには詳しい住所は載っていない。いや、載せていない。これは「この物件見たいなら、うちに電話してちょ」というベーシックな営業スタイルのせいであろう。だが、しかし、現在はインターネットの発達で、SUUMOに載っている小さなヒントから、だいたいの建物は割り出せる。私などはイライラしてそこまで出来ないが、夫は違う。見つけ出すのが楽しいらしい。楽しいならまかせときましょうというわけで、お互いにないとこを補いながら、土地探しを進めていく。

某日、良さげな新着土地を見つけたので、二人で見に行ってみた(不動産屋無視かよ)

ん、ここなんかいいね?
ほんとだ、いいね。

近所も落ち着いてるし、ハザードマップもOK。建ぺい率と容積率がちょいと低めだけど、そのおかげか、近辺がぎゅーぎゅーしてない。むむむ、来たんじゃない?

家に帰ってSUUMOを見たら(ずっと見てる)今日いいねって言った物件の辺りに、またもや新着物件が!!お値段一緒で、角地!!これはこっちのがいいんでないかい?

不動産屋に連絡。どっちが不動産屋かわからない。物件見てきた事、帰ったら新着出てて、そっちのが良さそうな事を話たら、じゃあもう一個の方、見に行きましょうとなった。夫は、仕事があったので、善は急げでわたしだけ見に行くことに。こちらは、幹線道路が近く、非常に煩い。私道もあったり、セットバックもあったりして、面倒そうとなり却下された。

土地探しを始めて、初めて知った言葉は多いけれど、この「セットバック」も、その一つだ。セットバックとは、簡単に言うと自分の土地の一部を差し出して、道として使ってくださいねということ。

は?なんで自分の土地なのに、寄付みたいになっとるねん。

って、思うよねぇ。わかるわかる。これは元々の道が狭く、救急車両が通行できないので、地域のためによろしくお願いしますということらしい。ま、消防車入れなくて、火事が燃え広がると、自分ちも焼けるもんね。このセットバックは都会に多い。昔、高度経済成長期に、ビッチビチに家を建てたせいだと思われる。ちょっと思ったよね、、、、


考えて、作れや


ははは(笑)
まぁ、建ってるものに今更文句を言っても仕方がないので、取り決め通りするしかないのだけど、まぁー多いね、モヤっとすること。

最初に見た土地がとても気にいったのだけど、なかなかの予算オーバー案件。いったん持ち帰り、夫と審議することになったのだが、ここで当たり前のことに気づく。


固定資産税払うていけるん?

・・・無茶苦茶高いな・・・

なんなんかな、税金て・・・

脳内で、時代劇ドラマに出てくる年貢を納められなくて、食べるものなく死んでいく農民が再生された。

可哀想!!!

とにかく税金がネックなのだ。土地を買ったら不動産取得税、土地を持ち続けたら固定資産税、死んで土地を子供に渡したいときは、相続税。

なんなんだ!税金!!

そもそも、毎月の給料から莫大な税金が引かれている。それを払った残りのお金をチマチマ貯めて家を買うのに、そこにまだ税金かけてくるなんて、極道でもやらんぞ!!知らんけど。

国会議事堂で、偉そうに演説してる奴ら、ちょっとこーい。そこに並んで歯を食いしばれーと文句の一つも言いたくなる。あと、税金が無駄に使われているのをヒシヒシと感じて辛い。まさか、家購入ヒャッフーな案件が、こんなにどよーんとした気持ちを運んでくるなんて、知らなかったよ、ママン。

つづく


※イラストお借りしました。kotoba_tanosiさん、ありがとうございます♪


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