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千由家、家を買う(29)

毎日の日課、SUUMO閲覧。
お、Kちゃんとこのハウスメーカーの分譲地が出てる!

最近、自分が買いたい地域で思う広さの土地はちょい資金不足なので、頑なに嫌だと言っていた旗竿地も見るようにしている。Kちゃんのところの分譲地は竿の部分に余裕があり、これはいけるんちゃいますかと勝手に見に行ってみた。都内駅から11分。

ふんふん、なかなかよろしくてよと夫とも意見が一致したので、早速Kちゃんに連絡。約束を取り付けて話を聞きに行った。

ミーティングには、Kちゃんと初めて会う上司の方も同席。気になっていることを質問しながら話を聞いていく。

分譲地には既に立派なフェンスも付いておりそれも土地代に含まれていると言う。2時間ぐらい話を聞いて帰宅。どうやら私たちより1ヶ月早く見に来て商談を進めている人がいるらしい。でもまだ買うと決まっていないので、次のミーティングでざっくりしたパースを作って金額の調整しましょうということになった。

パースを設計士さんに書いてもらうのに1週間ぐらいほしいと言われたので、次のミーティングは1週間後に決定。

帰宅して数時間経った頃、Kちゃんから電話。いつもの感じで軽く出たら、声が男性。

ぎゃ、お前誰!?


Kちゃんの上司だった。あわわわわ。上司曰く、私達のことを1ヶ月前から決めかねているご家族に話したところ買いますとなったらしい。

千由家当て馬じゃん。

まぁ、1ヶ月前から段々心決めてるのに今にも買いそうな私らが来たら焦るよな、わかる。

上司の方に、気にしないでください了解ですと伝えたら、Kに替わりますでKちゃんにパス。めちゃくちゃ申し訳なさそうにするから、こういうものは縁のものだから気にしなくてよいと伝えた。頑なに旗竿地は嫌だと言っていた私達も悪い。

内心ここでいいなと思う気持ちもあったけど、家とか土地って縁のもんやと思う。賃貸然り。

話がまとまらなくて残念だったけど、新しい発見もあったし勉強になった。Kちゃんのメーカーは高いけど、高いなりにちゃんとしてることもわかってよかった。

なかなかご縁のある土地に出会えないのもなんらかの理由があるんだろう。今までの人生でどんなに悪いことがあっても、過ぎてみればあれがあったから今ハッピーってことが大半だ。

また1からよー奥さぁぁぁぁん。


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