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ターシャ・テューダーさんが大好き!②


「ちょっと周りを見回してごらんなさい。やろうと思えばできる楽しいことが、たくさんありますよ。うかうかしていると、何もしないうちに終わってしまうわ。」


前回の、ターシャさんの「いつも何かしている、飽きたら他のことをする」にもあたる言葉だと思う。

たくさんおもちゃを置いてある場所に、まだ未就学の小さな子供を連れて行くと、置いてあるだけのおもちゃに興味を示さず、誰かが面白そうに遊んでいる様子をみると、そのおもちゃを取り上げて遊ぼうとすることが多いもの。

これを、「悪い子だ!」と、厳しく躾けなければと、怖い顔で叱りつける親は多いと思う。これは、良くないやり方。

子供は、人の面白そうな「様子」に惹きつけられるもの。
「あのおもちゃがいい」のではない。

そういう時は、「あれ面白そうだね。でも今は他の子が遊んでいるから、その間、他のも見てみようね」と、怒ったりせずに静かに離せばいい。
年齢によっては、「あなたも遊んでいる時にいきなり他の子に取られたら嫌でしょう?」と加えれば、より理解する。

「ダメだ!悪い子だ!」と叱りつけると、自分はダメで悪いという意識を植え付けられてしまう。
子どもは悪気があるわけではない。
それを怒られて、子どもがいい思いをするわけがない。
その恐怖感、嫌な思いは、同じことをした人間を見つけ、今度は自分が怒りつけることで発散する無意識を連鎖していく。

神経症など、親の厳しさで起こると言われるものがあるけど、私はむしろ、親、家の中にはそんなことで怖い高圧的な叱り方をする人間はいないのに、世間へ出て、それをする人間に驚き傷つけられて、自分を駄目だと思い、社会を恐ろしいと怯え、自分を潰されてしまう場合は多いのではないかと感じている。

ちょっと他を見回して、空いている他のおもちゃで遊んでみれば、さっきの面白そうなおもちゃに固執しなくなる。

「あっ、これも面白い!」を見つけると、楽しく時間を過ごせる。その上で、さっき他の子が遊んでいたおもちゃが空けば、それも遊ぶことができる。

他が遊んでいるおもちゃが空くまで、ただ待っているより、ずっといい時間になる。
もし、人気が高くてなかなかそのおもちゃが空かなくても、満足感が高いので、「次回にしようか」と、さらっと離れやすい。

自分の子供が、他の子どもの遊んでいるおもちゃを取り上げようとしているのに、知らん顔で離れて関わらない親を見たことあるけど、これは本当に怖い‥

自分がおもちゃを持って遊んでいる時に、他のおもちゃで遊んでいる子供を見て、それを取ろうとした時に、「あなたにはこれがあるじゃない!」も、良くない。
これは、今持っているものを「負担、束縛」に感じやすく、これで満足しろという他からの強制感になる。

他へ興味を持ってはならない、飽きてはならない。

大人は何気ないつもりでも、三日坊主は悪い、浮気性、こらえ性がない、根性がない、いやらしい、悪いことと植え付けることは些細ではない。
それでいて、子供が何かに熱中すれば、「あればっかりにのめり込んで」心配心配と振り回すもの。。

他のおもちゃで遊んでいる子供に気を取られるのは当たり前のこと。
その自然を尊重する気落ちを持って、「あれも面白そうだね。でも今は他の子が遊んでるから、違うの見に行こうか?」にすると、今のおもちゃで遊ぶか、他を見るか、子供は「自分で」いい方を決める。
「機会を捉えること、視野を広げること」を学んでいく。

「ちょっと周りを見渡して、やろうと思えばできる楽しいこと」の発想なく、人が面白そうにしていたものに狭い視野でしがみついて、争って取ろうとすることにギラギラしたり、圧をかけたり、苛立ちながら待ち続けてそれをぼやいたり、そのまま大人になった人間が本当に多くいる。

他人が面白いからと言って、自分も面白いとは限らないのに、争って勝ち取ることが目的になってしまい、手に入れた途端、どうでも良くなったり、まるで大切にしない。
実によく見かける現象。。。

自分が何を望んでいるのかがわからなくなり、その時その時、ただ近くの人間と張り合っては自分が奪い取る、自分が「上」になることしか頭にない。

こちらには全くその気がないのに、勝ちを挑んでくるような、敵視、攻撃性の強い、力づくばかり押しの強い、迷惑で、本質のわからない人間。
人を叩くことに揚々として、自分は厳しく正しいことをしていると信じて疑わない。

殺到、野次馬、謎の粘着質、不可解に絡んでくる厄介な薄っぺらい人間、、ここに、始めは些細だった蓄積がある。

いつも人ばかり見て、それに反応するだけだから、自分の中に成し遂げていったものがない。その先に待っているのは、「何もしないうちに終わる」現実‥

本当に、「ちょっとしたこと」。でも、時間の経過と共に、とても大きな違いになっていく。

ターシャさんの何気ないようなこの内容が広まれば、どんなに人生変わるだろう、世界が変わるだろう。



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