【読書感想】「暗いところで待ち合わせ」 乙一
交通事故に遭って、時間が経ってから、徐々に全盲になってしまった若い女性ミチル。
全盲って、そうでない人間にはどうしても、なかなか想像がつかない。
クリスマスが近い季節、ミチルの住む近くの駅で、松永という男が死んだ電車の事件があり、不審な人物を見かけなかったかとミチルに尋ねた警察官も、ミチルが目が見えないとわかっても、「困ったことや何かあったら、こちらに」、と交番の電話番号のメモを渡す。
つい、そんなものだと思う。
交通事故の怖さも思う‥
父親と二人暮らしだったミチルだが、