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アニメ感想/SF

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SFに分類されると思われるアニメの感想をまとめています。
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#ファンタジー

[アニメ感想] 大雪海のカイナ:超未来世界の人類が暮らす奇想天外な世界…

超未来の人類。ナウシカっぽい世界観。 未来だけど幻想的なファンタジーのような世界。 なんか全てがツボでした。 主人公のカイナは「軌道樹」という大気圏ギリギリくらいの高さまで伸びた巨木の上の「天膜」で、老人たちと暮らしている。 「天膜」の村にはもう数人の人間しか残っておらず、カイナは人類が残した最後の子供…という認識になっている。 そんなある日、「天膜」で狩りをしていたカイナは、下から浮遊する生物に乗ってやって来たリリハと名乗る女の子と出会う。 彼女は「軌道樹」の根元に張

[アニメ感想] Engage Kiss:女にだらしない主人公が全てを捨てて悪魔退治するわけとは…

『Engage Kiss』は、太平洋上に浮かぶメガフロート都市「ベイロンシティ」にて、度々起こる悪魔による災害に対処すべく戦う人々の物語である。 主人公のシュウは、絵に描いたようなダメ人間。ボロいアパートに住み、電気が止まったり食費がなくなったりするほど金がないのに煙草を吸ったり、パチンコをしたりしている。 さらに彼は、どちらかというと陰キャで全くチャラくはなくなんだけど、女性にはだらしないところもあり、来るものは拒まず的な感じもあって、女性の私からするとあまり好感の持て

[アニメ感想] サマータイムレンダ:幼馴染の死の真相を探ろうとしてとんでもない事象に巻き込まれる

面白かった。一気見した。 どこまで語るとネタバレになるのか悩むところだけど、この物語に興味を持ってもらうために、ここまで言おうと思うところまで…。 端的に言うと、これはループものである。 7月の数日間を主人公が何度も繰り返す。 『サマータイムレンダ』の舞台は瀬戸内海に浮かぶとある離島。 主人公の慎平が、幼馴染の潮の葬式に参列するために二年ぶりに故郷の島に帰って来るところから物語は始まる。 潮は海で溺れた女の子を助ける代わりに亡くなったと聞いていたが、何だか様子がおか

[アニメ感想] 勇者、辞めます:魔王城の働き方改革をする勇者の真の目的は…?

ある日、勇者レオによって壊滅的となった魔王の城に、レオ本人が現れる。 なんと彼は、勇者を辞めたから自分を雇ってほしいと申し出る…。 当然ながら、魔王の逆鱗に触れてレオは城を追い出されてしまうのだが、魔王軍四天王にうまいこと取り入って、正体を隠しながら魔王軍へとその身を置くこととなる。 レオは、様々な分野において卓越した知識と技術を持っており、戦闘能力も世界最強…。カリスマ性もある。 まあ、それが勇者ってやつなのかもしれないけど、そんな万能なレオは、魔王軍四天王たちに的確

[アニメ感想] スプリガン:90年代初頭の名作漫画を現代のアニメーションで堪能できる!!!

Netflixシリーズ。 90年代初めの名作漫画。 現代よりもはるかに進んだ技術を有した超古代文明のオーパーツを守り封印するべく活動する巨大組織のお話。 その中でもS級のエージェントは「スプリガン」と呼ばれ、主人公の御神苗優(おみなえ ゆう)も高校生ながらスプリガンとして活躍している。 ちょうどこの漫画が連載していた時期、オーパーツなどのオカルトブームみたいのがあって、私もピラミッドやらマヤ遺跡やらの古代文明に魅せられ妄想を膨らませていた。 『スプリガン』はそんな私の

[アニメ感想] 虫籠のカガステル:絶望の中の生きる道筋

Netflixシリーズ。 『虫籠のカガステル』は、人間が巨大な虫になってしまう病気「カガステル」を発症するようになってしまった近未来の地球が舞台。 人々はかつて人間だった虫たちに怯えながら、また自分や隣人がいつ虫になるかも知れない恐怖と共に生きている。 物語の舞台となるE-05という地区は中東を思わせるような砂漠の街で、荒んでいるが雰囲気とてもよい。 主人公のキドウは、虫を退治して生計を立てている一匹狼的な駆除屋で、ある日、馴染みの旅商人の護衛で街の外に出ているときに

[アニメ感想] takt op.Destiny(タクトオーパス デスティニー):自粛を強いられる人類。現実世界と通じるものがある。

『takt op.(タクトオーパス)』はゲームとアニメが合体したメディアミックスプロジェクトである。 アニメの『takt op.Destiny(タクトオーパス デスティニー)』は、ゲームの世界の前日譚が描かれている。 舞台は西暦2047年。 2020年ごろに地球に飛来した黒い隕石から生み出された怪物 “D2”の脅威にさらされている世界。 怪物たちはなぜか人間の作り出す “音楽” を忌み嫌い襲ってくるために、人類は音楽を捨て何とか文明を保っている状態。 人間たちは対D

[アニメ感想] プランダラ:ギャップフェチにはたまらないし、物語もすごい

『プランダラ』の舞台は、数字に支配された奇妙な世界。 ここでは、生まれつき誰もが身体のどこかに数字が刻まれており、それが、個々の理由によって増えたり減ったりしている。 この不可解な仕組みを持った世界の真相は、後々解って来るんだけど、だいぶ驚きに満ちた世界観がそこにはある。 物語としてのワクワク度はかなり高めだ。 で、その数字がゼロになってしまうと、アビスという地獄的なところへ送られてしまうことになっている。 主人公の陽菜は、カウントがゼロになってしまいアビス送りになっ

[アニメ感想] はたらく細胞:体の中で起こっていることはめちゃSFだった

『はたらく細胞』は、ヒトの体の中にある数十兆個の細胞を擬人化し、体内を一つの都市のように見立てて、身体の仕組みを教えてくれる物語。 赤血球や白血球、血小板、キラーT細胞、マクロファージなどなどが、それぞれの役割に合わせた厨二心をくすぐるキャラクターとなって登場する。 主人公は身体中に酸素を配達する仕事をしている赤血球の女の子と、病原体の駆除を行っている白血球の男性。 人体は日々様々な脅威に晒されており、風邪をひいたり、怪我をしたり、熱中症になったり、病気になったり…そう

[アニメ感想] アドベンチャー・タイム:子供用につけていたら「何?今の話!?」となって結局全部見ちゃう系

いきなり子供向けアニメ? と思うかもしれないけど、かなりヤバめの世界観を持った超大作である。 最初は子の気を逸らすために何となくつけていたんだけど、「何?今の話!?」となって結局私がガン見してしまったという次第で。 『アドベンチャー・タイム』は核戦争で現文明が崩壊し剣と魔法の世界となった超未来の地球が舞台である。 主人公のフィンは、希少種となった人間の子供で、冒頭ではその素性は解らない。 フィンは巨大なツリーハウスに、義兄弟で相棒の二足歩行で喋る黄色い犬ジェイクと共に

[アニメ感想] 錆喰いビスコ:AKIRAとナウシカを足したような世界観

『錆喰いビスコ』は、防衛兵器の暴走によって文明が崩壊した後の世界。 生き物もの含めた全てを錆びさせてしまう錆び風によって、人類はジワジワと滅亡への道を歩んでいる。 錆びは以上に巨大化したキノコの胞子から発生すると考えられており、錆びが体に入ると人は「サビツキ」という病状を発症し、やがて死に至る。 主人公の猫柳ミロは街の片隅で診療所を営む若き医師で、錆びの真相を研究している。 そんなある日、ミロは極悪人として指名手配されている最強のキノコ守り赤星ビスコと出会う。 キノ

[アニメ感想] 亡念のザムド:ジブリ出身の監督によるスケールのデカいSF・ファンタジー・アクション

見たのが結構前なので、だいぶ忘れてしまっているのだが、おもしろかったという記憶。 スタジオジブリ出身の監督によるアニメーションなので、ジブリっぽさあり。 『亡念のザムド』の舞台は長年戦争を続けている世界で、中立地帯となっている日本ぽいけどちょっと違う雰囲気のとある港町。 平凡な高校生だった主人公の竹原アキユキは、不思議な少女と出会うことで、稀有な人生へと足を踏み入れることとなる。 物語のスケールのデカさと、先の見えないワクワク感で、かなりどっぷり引き込んでくれる作品だ

[アニメ感想] 人類は衰退しました:メルヘンだけどSFでブラックでぶっ飛んでる

物語の説明を読んで想像した物語と全く違っていて、見始めてすぐ「うお!? なんだこれわっ!!!」となった。 まさに、私の脳が求めているのは、こういう世界観だった。 パステルカラーのメルヘン世界かと思いきや、なんかSFだし。 それより、何より、ぶっ飛び過ぎな展開…。 主人公の「わたし」が生きるのは、遠い未来。 現代の文明はほぼ失われて、人類は減少の一途をたどっている。 そんな中で、地球上で新たに繁栄しているのが旧人類よりも遥かに高度な技術を持った新人類「妖精さん」たち

[アニメ感想] 約束のネバーランド:恐るべき子供たち

原作はジャンプ連載。 女の子が主人公のけっこうガチなサスペンス・ダークファンタジーだ。 私個人としてかなりツボな物語なのである。 近未来と思われるとある孤児院で兄弟姉妹のように育った子供たち。 その中に出現した、ずば抜けた知能と身体能力を持った3人組。 彼らがこの世界の秘密を知ってしまうところから物語は急展開していく。 この世界の設定を語るだけでネタバレになってしまうので、本記事では詳しく書けない。 最初の印象からは想像もつかないほど巧妙に仕組まれた物語であり、かな