[恋文] 旅する君へ
あなたは今、どんな景色を見ているでしょうか。
満天の星でしょうか、それとも真っ暗闇でしょうか。
この世でまだ誰も見たことのない世界をあたなたは旅して、いったいどんな気持ちでいるでしょうか。
故郷から200億キロメートル。その先のずっと遠くをあなたは飛んでいる。
振り返れば、そこに太陽は見えるのでしょうか。
あなたの旅は1977年に始まりました。
覚えているでしょうか。たくさんの人々があなたの旅を見守りました。
そしてあなたは、数々の未知の世界を私たちに見せてくれたのです。
私がいつでも見れるようにしている画像があります。
それはあなたが振り返って撮ってくれた私たちの家族写真です。
そして私は思い知りました。
あなたがどれほど遠くにいるのか。
あなたは外へ向けたメッセージを乗せて太陽の庭の外側へ旅経って行きました。
二つの身体を持ったあなたは、今、どんな景色を見ていますか?
満天の星でしょうか、それとも真っ暗闇でしょうか。
まだ私たちの声は聞こえていますか?
そこは寒いですか?
あなたの旅の行く先に、わたしたちのメッセージを受け取ってくれる相手はいると、思いますか?
今を生きる誰もその結末を知ることができない、長い長い旅路。
いってらっしゃい。
どうか優しいひとに出会えますように。
――2機の惑星探査機ボイジャーへ。
※夜、真っ暗な部屋で体を横たえて爆音で聞いてください。
三羽 烏さんの『恋文求ム』に参加します。
あとがき
星間空間を飛行中の惑星探査機ボイジャー1号・2号へ向けて書きました。
今この瞬間も、ボイジャーたちは飛んでいます。太陽系の外を。
私は惑星探査機フェチです。
アニメのイケメンキャラ以上に、惑星探査機に萌えます。
惑星探査機の中ではボイジャーを最も愛していますが、2024年10月14日に打ち上げられたエウロパ・クリッパーにも注目しています。
彼は木星の衛星エウロパを目指しています。
エウロパは生命のいる可能性の高い衛生です。
実はめっちゃ生き物いるんじゃないかと私は思っています。
エウロパ・クリッパーは2030年に木星に到着予定です。
人類が新たな扉を開けちゃうかもしれません。
三羽 烏さん、恋文と聞いて私はまっさきにボイジャーのことを想いましたので、お手紙書きました。
よろしくお願いします。