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[コラム] 3/21は世界ダウン症の日:小学1年生の世界

3/21は『世界ダウン症の日』です。

私達の設計図、DNA(遺伝子)は細胞の中にあります。
その遺伝子は、細胞が分裂するときに染色体という形状になります。

染色体は2本一組で、人の場合は23対あります。
その21番目の染色体が3本になっているのがダウン症です。

21トリソミーとも呼ばれます。

だから、3/21がダウン症の日なんですね。

息子はダウン症です。

4月で小学2年生です!
特別支援学校に通っています。

今日は、小学生活がどんな感じか書いてみたいと思います。
誰かのお役にたてたら嬉しいな。


◎ 就学活動

発達に気になるところがある子や、配慮が必要な子が小学生になるまでには、いろいろやらないといけないことがあって、鬼大変でした。
その時のことは去年の記事にまとめています。

気になる方はぜひこちらを読んでみてください。



◎ 特別支援学校を選んだ経緯

息子は特別支援学校に入学しました。
学校全体が配慮の必要な子のための学校となります。
知的障がい・視覚障がい・肢体不自由など状況に特化した学校があります。

うちの子が通うのは知的障がいに特化した学校です。

学校の選択は悩めるところでもあります。

大きく分けて、普通級、支援クラス、支援学校の選択肢があります。

私は人口の多い地域に住んでいるので、同じ歳のダウンちゃん仲間が十人くらいいます。
支援クラスに通っている子もいるし、普通級を選んだご家庭も多いですよ。

うちの子は、

  • 発語まだ

  • 危機管理能力ゼロ

  • 給食は形態食(後期)

  • まだオムツ

と言った点があり、学習だけでなく生活全般も家庭と一緒になって対応してくれる支援学校があっているかなと思い、支援学校を選びました。
小学校生活でどういった点を重視したいのかは、学校を選ぶ大事な基準になります。

そして、見学に行って、学校の雰囲気が自分たちにあっていると感じたことや、我が子がそこにいる姿がばっちり想像できたことも決めての一つとなりました。
それから、同学年の親御さんたちの意見や、小学生や中学生の先輩たちの話もとっても参考になりました。


◎ かばんや体操服などの購入費が戻って来る
就学奨励費について

去年の記事で詳しく書けなかったので補足。

特別支援学校や特別支援学級などで学ぶ際に、保護者が負担する教育関係経費を国や地域が補助してくれる制度です。
普通級に通う子も障がいの度合いによって補助が受けられるようになっています。
※上限はあり

対象となるのは、通学費、給食費、教科書費、学用品費、修学旅行費、寄宿舎日用品費、寝具費、寄宿舎からの帰省費など。

かばんやランドセル、上履き、体操服、その他もろもろ学校用に買ったものは対象になるのでレシートは全て取っておくこと!!
就学奨励費については入学後にまとめて説明があり書類もその時配られました。

対象となるアイテムの細かい表があって、あてはまるやつを記入していく感じの書類でした。
提出が遅れるともらえないので要注意です。

これは入学前の準備分だけじゃなくて在学中ずっと補助してもらえます。

〇 ゆうちょ銀行の講座の準備を!

公立の学校関連のお金のやりとりは、ほぼ ゆうちょ銀行になるので、口座を持っていない人は事前に用意しとくとスムーズです。

学校始まる前に口座登録しないといけないのが山ほどあります。
学校関連の口座は一ヶ所にしとくのがおススメです。


◎ 特別支援学校の入学式

学校を選ぶ時の話は去年の記事で散々したので、このくらいにして、この記事では学校生活のことを主に書いていきたいと思います。

小学校の初めの大イベントと言えば、入学式です。

特別支援学校の入学式とはいったいどんなものだろう…とワクワク気分で向かいました。

小中一貫の学校なので、小学生と中学生の入学式が同時に行われます。
それぞれ、入学する生徒は20人ほど。

小学生は保護者が付き添い一緒に体育館に入場しました。
中学生は先生が付き添いです。

ここで、発達センターとかで一緒だった子と久しぶりの再会とかあって結構アガりました。

コロナ規制もゆるまったので、在校生たちも出席しにぎやかな会場でした。

この感じ…私の高校時代を思い出させるものがありました。

私はかなり自由な校風の高校に通っていたので、式とか行事とか独特の雰囲気があったんですね。
フリーダムというかなんというか。それが特別支援学校にもあるのでした。

式の内容自体はごくごく普通で、校歌を歌ったり、校長先生の話があったりでした。
校長先生の話が短く簡潔で素晴らしかったです。

後ろの在校生から「もう終わりかいっ」とかつっこみが入るほどでしたw

この学校には本当にいろいろなタイプの子がいて、式の間もずっと音の鳴るおもちゃを触っている子や、叫んじゃう子、走り回る子などなどいますが、おかまいなしに式は進みます。

こういうカオスな感じにも全く動じない、どっしりとした懐の深い雰囲気に私は感動して泣けてきました。
世界中がこうだったらいいのに…と思うほどに。

走り出す子を捕まえる時の先生の動きの無駄のなさにも驚いたりとかして。

子供たちは10分から15分くらいでだいたい座ってられなくなり液体のようになります。
そしてズルズルと椅子から流れ落ち、床に転がり始めたころに式は終わりました。

でもみんなちゃんと式に出席できて偉かったです。
イレギュラーが苦手な子も多いと思うのですが。

・・・

式が終わると写真撮影です。
これがまた大騒ぎ。

保護者と一緒に舞台に並んで、ハイチーズとやるのですが、とにかくじっとしていられない子たちです。
カメラの向こう側で先生たちが、なんとか子供たちの視線を集めようと「こっちこっちー!!」とジャンプしながら手を振っていました。

その隙にカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャと何万回もシャッターが切られていましたw

こうして入学式は無事終了。
クラスの親御さんたちも気さくな人たちでこれからが楽しみになる入学式でした。


◎ 初めてのスクールバス

全ての学校がそうじゃないとは思いますが、支援学校はわりとスクールバスです。
これは教育の一環で、家族と離れて一人でバスに乗る練習も兼ねているそうです。

なるほど…と思いつつ、実際に始めてみて、これは子の教育というより保護者の教育なのかも…と思っています。

子をバスに乗せて通わせるのって、いざ始まるとなると思った以上に不安だった…!!!

バスに乗り遅れたらどうるの!!!???
帰りにお迎えがいなかったらどうなるの!!!???

生徒を路上にほっぽり出すはずがないのに、入学前にはそんな心配ばかりしてました。
※帰りにお迎えがいなかったら連絡が来て子は学校に戻ります。

とにかく朝が苦手な私…。まず、起きられるのか問題。保育園の時より1時間早くなります。
保育園の登園時間なんてあってないようなもんですからね…(実際はあります)。

これは大人なのでちゃんとしないとです。だが、自分が一番信用ならん…!!

遅れた場合はバスに連絡すればいいのだけど、遅刻常習犯だった私はかつて「遅刻します」と毎朝のように連絡するのが嫌になって仕事を辞めたこともあるダメ子です。

しかも私のせいで遅刻するのは息子に申し訳ない。

朝、決まった時間にバスポイントに子らを連れて行かねばならないのは、私にとってはかなりのプレッシャーでした。
ここ十年近く回避してきた、決まった時間に家を出ないといけない時代がやってきてしまったのでした。

まあ、そんな私の心配はよそに、息子は何の抵抗もなくバスに乗って学校に通い始めました。
そして、運転手さんや添乗員さん、看護師さんのすごさに感動すしたのでした。

これは、まあ、うちの子のバスの運転手さんが特別なのかもしれないけれど、とにかく子供たちの面倒をよく見て、乗り降りの時は必ず出て来てみんなを助けてくれる豪快で頼りになる運転手さんなのです。
この人なら安心!って思える。

バスにもいろいろな子が乗っていて結構なカオスです。それぞれ落ち着くアイテムなど持っていたり座席がカスタマイズされてる子などもいて、それを見て学ぶところがたくさんあります。
バス通学をストレスに感じている子もいるだろうけど、いろいろ工夫してるんだなーって。

他のバスの人に話を聞くと、バスの運ちゃんも運転席から出て来ないし、子供たちもそんなに賑やかじゃないみたいですがw
さすが我が子、引きが強いのです。

こうして私は一年をかけて子をバスに乗せて離れることに慣れて行きました。

言葉ではうまく表現できないんだけど、保育園に登園させて離れ離れになるのと、これすごく違うんです。


◎ 支援学校の持ち物

学校によって違うとは思いますが、支援学校の持ち物は、一般の学校とは違っています。

参考に、うちの子が通う学校の持ち物はこんな感じ。

ランドセルではなくリュックを使います。
ランドセルの学校もあるかも。
ランドセルなのかリュックなのかは買う前に要チェックです。

リュックは20~25リットルとわりとデカいのが求められました。
着換えとか持って行くためです。

教科書は文部省が定めた支援学校用のもので一般のものと少し違います。
絵本のようなものです。ただ、1年生は教科書使わなかった。
学校におきっぱです。年度の最後に持って帰ってきました。

毎日持って行くものは体操服、おしぼり、給食用スモッグ、タオル、水筒、連絡帳です。

そして、週一で紅白帽、図工用スモッグ、上履き、歯ブラシ・コップを持って行きます。

歯ブラシは歯を磨く練習も兼ねてやってるぽいです。

で、息子の場合はオムツの補充が時々あります。

あとはパンツの練習をしているので、パンツも毎日持って行きます。
漏らすと着換えを補充します。

〇 支援学校ならではの工夫

入学すると、体操服や上履きにマークを付けるように言われました。
これが目印になって子が自分で着替えられるようになるための助けになるのです。

上着は後ろの裾部分に、ズボンは前のお腹のところに、指で持つところに印をつけます。

上履きは左右で合わせるヒントになるようにマークをつけます。

これ、最初からついてる服とか作ったら売れるのでは??

こういうちょっとした工夫が、学校に行くとあちこちにあって面白いのです。


◎ 支援学校の授業とは

小学校に入学して、私の最大の関心は、どんな授業してるんだろう…ということでした。

これは一般の学校でもそうだと思うけど、小学校になると、急に何してるのかわからなくなりますよね。
保育園の時は、毎日の送り迎えの時に先生と直接会って話したり、教室の様子が見えたりしてたけど、小学校になると学校に行くのは行事の時くらいになります。

息子の学校では連絡帳で毎日その日の様子を先生とやりとりしています。

息子のクラス5人なんだけど、いつこれ書いているの??ってくらい毎日いろいろなエピソードを書いてくれてます。
支援学校の先生は本当にすごいっす。

それでも直接話をしないと、保育園の時ほど学校の状況はわかりません。
これに慣れるのにもちょっと時間がかかりました。

すごく自分の範疇から離れてしまった感じ。

で、授業ですが、時間割を見ると、1年生は体育、遊び、生活、音楽、図工、国語・算数をやっているようです。
理科や社会はナシ。

授業参観で何となくやってることがわかったのでまとめてみますね。
※学校によって内容は違うと思うのであくまでも参考に

登校時や下校時の支度

息子の学校では、登校すると体操服に着替えます。
これは、制服のある学校や職場でも動じずにできるための練習でもあるそうです。
着換えの練習にもなるし。

それから、始業式や終業式の時は正装していくことになっています。
これはいつもと違うフォーマルな服を着て行く練習だそうです。

体育

曲に合わせて歩いたり走ったり、ボールを使った運動とか、先生と同じ動きをする体操とかやってるみたいです。
夏はプールもあります。うちの子の学校ではオムツ取れてなくてもみんなと一緒に入れます。

遊びの時間

みんなで手遊びをしたり、協力してゲームをしたり、絵カードや言葉をつかって指示を理解するようなことをやってるようです。

生活の時間

詳しくわからないけど、先日は自動販売機でジュースを買う体験をしたり、生き延びるため、生活の中で必要となることをやってるみたい。

音楽

発音を使った歌とか、リトミックのようなことや、舌の体操などやっているようです。
一人ずつマイクを持って歌ったりとかしてるみたいで、楽しそうでした。

図工

それぞれの得意なことを活かしていろいろな作品を作りました。みんなステキな作品を作っていて、これは展示を見るとマジで感動です。

息子が作った目玉焼きのせ焼きそば

国語・算数

国語と算数は合体した授業でやっていました。これが一番どうやってるのか謎だったのですが、それぞれのクラス、個々にあわせた柔軟なカリキュラムでやっていました。

息子の学校のクラス分けは、何となく同じくらいの発達の子で分けられていて、例えば息子のクラスは、発語がまだの子が多いです。
その中でも文字の理解がある子とそうでない子がいますので、国語・算数はそれぞれがそれぞれにあった課題を個別にやっていました。

各自にキャスター付きの引き出しがあって、国語・算数の時間になると自分のを持ってきて引き出しの上から順番に課題を出してやって仕舞って…を時間内で繰り返してました。

息子はまだ文字の理解はないので、パズルやヒモ通し、色合わせ、鉛筆を使って線をなぞったり点繋ぎしたりしてました。
隣の席の子は文字がわかるので、ひらがなのパズルや、数字のゲームなどしてました。
これらは、就学前の言語指導で散々やっていたことなので、言葉の世界に繋がっていくものたちだなーとわかりました。

他のわりと発語がある子たちのクラスなどでは、一緒に物の名前を言ったりしてて、全く異なる授業をやっていたりします。

▼ 遊びの時間と国語・算数については以前に授業参観したときにも詳しく書きました。

宿題は…

うちの子の学校は宿題はありません。
夏休みなどの長期休みもこれといった宿題はありませんが、タブレットが貸し出されて写真撮ったりアプリやったりしてねって感じでした。
あとは、毎日何をしたか軽くメモする用紙だけでした。まだ字は書けないので親が記入ます。

トイレトレーニング

息子の場合は、言葉も明確には伝わらないし、トイレ行きたいのお知らせもないし、トイレに座っても出ないので、トイレトレーニングをどうしていいのかさっぱりお手上げ状態でした。
そんなことを最初の個人面談の時に先生に相談したら、学校でもちょっとやってみていですか~?と言ってもらって始まりました。

学校では、時間を決めてトイレに座ってみる、パンツをはく時間をつくるのを主にやるとのことでした。

「最初はお漏らし多くて洗濯物増えちゃいますが大丈夫ですか??」との先生の言葉に、私は勇気をもらったのでした。
だって、普通は学校で漏らしちゃダメって思うでしょう?

そんなこんなで一年間地道に続けて、今でもまだオムツだけど、学校で時間で決めてトイレに座るとちゃんと出ることが増え、パンツを濡らさない日も増えてきました。
家でも、出てないなと思ったタイミングでトイレに座らせると出る、ということが増えています。

まだまだオムツ卒業までは長そうだけど、トイレに関しては確実に成長を感じられる一年間でした。

・・・

こんな感じで、学校の全体が療育っぽい感じです。

学力を伸ばす…というよりは、個々の能力を伸ばし、生活する力をつけていくのが、支援学校の教育なのかなって思います。
中学生になると、野菜を育てたり、職業に繋がるような授業もあるみたいです。


◎ 給食について

小学生になるにあたって、私が一番心配だったのは給食でした。

息子はわりと何でも食べますが、摂食に難があります。
飲み込むのが下手で、ずっと口の中に食べ物が残って、飲み込む前にどんどん口に入れちゃうので、口の中がいっぱいになってしまいます。

そんで、ちゃんと見てないとおえぇ~としたり、喉に詰まらせたりします。

家だと側で対応できるから何でも食べちゃってますけど、給食だとより慎重になります。

外部の摂食指導も受けていて、食事の形態として、後期食というのを進められていました。
はぐきで潰せるくらいのやつかな。

保育園はこういうの、めっちゃ対応してくれます。離乳食や後期食を普段から作ってるし、幼児の摂食対応で食べるのが下手な子の対応に慣れてるから。

学校はそこがちょっと違う。

どんな学校でも、ちゃんとお願いすれば個別に合った給食で対応してくれるとは思いますが、食事に関してはより慣れている人たちにやってもらえると安心だなーという想いがありました。
支援学校はそのへん安心感があります。

学校と相談して給食は後期食、パンだけ普通食にしてもらっています。
パン大好きなのでパンがゆだと食べないためです。

おかげさまで、毎日給食をモリモリ安全に食べて、とにかくすごい食欲だとのことです。
美味しいんだろうな~。試食会もあるだけど、行けなかったので…。

食事に関してはずっとこのままというわけではなくて、摂食指導でも近いうちに普通食OKになるだろう…ということで焦らず進めていきたいなと思っています。


◎ 学校行事について

学校に行けるタイミングは、運動会、授業参観、学習発表会、保護者会、個人面談です。
あとは希望すれば療育相談や理学療法士との相談の機会も設けられています。

授業参観の様子について以前に書いたのでよかったら読んでみてください。
とても楽しいのです。

運動会や学習発表会は我が子だけでなく、他の子たちの成長も見られる楽しい時間です。
みんながそれぞれ自分の役割を理解し、親御さんがいて動揺する中でもやることをやってる姿は感動ものです。
毎度私は泣きそうになります。


◎ 支援学校のPTA事情

支援学校は人数が少ないので、PTAで役割を担う回数はそれなりに多いようです。

入学式の時に、PTAへの入会は任意ですと言われ、じゃあ入らん…と選択をしたんです。
なんか面倒くさそう…という印象しかなくて。

みんながやりたがらないことを押し付け合ったりもめたりするのが私は嫌なんです。。
だったら私が全部やるわってなるんで^^;

でも結局、PTAに入らないとこんなに損…というお手紙をもらって気持ちが変わって入ることにしました。
入らないを貫くより入った方が楽だったwww

私は苦手なことをやりだすと、自分でもげんなりするほどポンコツなので、できれば得意なことで役に立ちたいです。
来年度は、本業を活かして広報誌など作る係をやってみようと思っています。

交流をすることは嫌いじゃないのに、PTAとなると何でこんなに面倒に思っちゃうんだろうなーって不思議です。

入学から一年経った今では、保護者のみなさんともちょいちょい交流する機会があったりして、我々は苦労してきたところが通常の子育てと別次元のところにあるので、仲良くなりやすいのかもなって思いました。

だからPTAで何かやるのも楽しいかもって思えるようになっています。

PTAもみんながそれほど負担に思わない存在になれたらいいのになって思います。
できない人はできないし、忙し人はまじで忙しいですから。忙しいのはみんな一緒…とは言えません。

純粋に保護者どうしの繋がりや学校との繋がりって大事だと思いますしね。

どっちかと言うと、再来年、娘の時のPTAの方が怖い…。
そっちでは私はかなり異質な存在になりそうなので…。


◎ 副籍交流について

これは東京都だけの制度なのかな??
支援学校に通う子が地域の一般の学校にも籍をおける制度です。

支援学校に通うとどうしても地域の同世代の子たちとの交流が激減してしまいますので、たまに地域の学校に遊びに行ったりできる、というやつです。

これは希望者が参加できます。
交流の種類もいろいろあって、“学校だより” を交換しあうだけの間接的な交流から、交流先の学校のクラスに遊びに行って授業を一緒に受ける直接交流などがあります。

うちは直接交流を希望して、何度か近所の小学校のクラスに遊びに行きました。
相手の先生もめっちゃいい先生で、お楽しみ会の時などに呼んでもらっています。

クラスの子たちもフレンドリーで、息子が来るのを楽しみにしてくれています。
保育園からのお友達や学童クラブで一緒の子たちが半分くらいいるクラスというのもあるんだけど、はじめましての子たちも仲良くしてくれています。

今日は1年生の最後の副籍交流に行ってきました。
みんなからメッセージ付きの写真をもらったり、クラスでもやんちゃそうな子が息子のために大きな絵を描いてくれてたりして、母は泣きそうになりました。

まあ、こうして可愛がってくれるのも低学年のうちって聞きますけど、自分と違っている者への対応が年齢によってどう変わっていくのか、観察する意味でも副籍交流は続けて行きたいと思います。


◎ 学童クラブについて

うちは共働きなので学童クラブにも行く必要があります。

学童クラブは保育園と違って障がい児枠などはありません。
みんなと一緒に応募です。

とはいえ、入会前にいろいろ確認事項があるので、事前に障がいがある旨は伝えておかないといけません

地域によって差はあると思いますが、私が暮らしている地域では、障がいのある子は優先的に希望の学童に入れてもらえます。
話に聞くと、学童クラブをお断りされてしまった地域もあるようです。

なめんなよって話です。

支援学校に通っていると、一般の子との交流がなくなってしまうので、学童クラブにはぜひ通わせたいところです。
これは息子のためだけではなくです。

現状の日本では分けられて教育を受けることが多いです。
だから下手すると自分と違っている子と一度も接しないで大人になってしまう人だっているかもしれません。
そういえばこんな子いたな~と記憶に残るだけでもその人の生涯に何かしら影響があるかもしれないじゃん。

保育園や学童で息子と接して来た子たちは、息子みたいな子の扱いに慣れています。
学童の先生よりずっと慣れてる。

両親ともが仕事をしてなくても障がいがある子は通えたらいいのにね。

・・・

話を戻しましょう。

学童クラブは一番近くの学校内にある学童クラブに行っています。
保育園からのお友達も多く、小さいころから仲良しのダウンちゃんも一緒になってお友達関係は最初から心配はしていませんでした。

少々不安だったのは、この学童クラブで障がいのある子を預かったノウハウがまるでなかったところでした。
これは学童クラブによって違うと思います。

学童クラブに申し込みする際に、ダウン症だということを伝えると、役所の職員の人が立ち会って、先生たちと面接をすることになりました。
そこで、息子の特徴や注意点を細かく確認してもらえました。

うーん、でもこの時同席した役所の人の印象があんまりよくなかったです。
私達には優しかったけど、学童の先生たちにちょっと偉そうにしてたというか…。そういうとこ見てますからね私たち。

学童の先生たちはお互いに不安がないように、たくさん話を聞いてくれて、熱心さが伝わってきました。
ただ、何しろ経験不足な感じがちょっと頼りなく感じてしまいました。

ダウン症についてもよく知らない感じで…。
マニュアルどおりでうっかりこちらがモヤる質問をしちゃったりなシーンもありました。

よくあるのが、ダウン症の子に対して、いつから発達に心配を持ちましたか?などの質問とか…生まれたときからなので…。

私はそういうのは単に知識がないだけで悪気がないとスルーできますが、そっからか~…と少々心配になります。
もちろん私だって知らん事いっぱいありますけどね、少し調べてね…って思います。

しかし、これで息子たちのあとに道を作れるのかな。

学童クラブの先生は、資格などなくても従事できるので、学生さんみたいな先生もいます。

そんな人に、いきなり息子のうんこたっぷりのオムツ交換とかさせるはめになって何か申しわけなかった…。慣れてください…としか言えない…。

障がいがある子には加配の先生が必ずつくのですが、障がい児専門の人とは限りません。

小学1年生となると、自分ことは自分でできちゃったりしますので、息子のような子をどこまでサポートしていいのか、手探り状態のようでした。

どうコミュニケーションを取ったらいいとか、他の子になんて説明すればいいのかとか。

なので「こういうときはこうするのがいい」など、些細なことでも細かく伝えるようにしました。
それでもこちらの意図したことがうまく伝わらないことが多々ありです。

水筒のお茶を飲むペース配分とか、ちょうどよく…を伝えるのってむずいですね。規格外の子に対しての臨機応変がとにかくむずいのです。

もしも可能なら、我が子のマニュアルみたいのを渡してあげるとよいかもです。

ここが保育園の先生や学校の先生と大きく違うところです。

私達の場合は、幸運にもダウンちゃん仲間が同クラブにいましたので、情報交換ができたり相談できたり本当に助けになりました。

〇 学童クラブのおやつ問題

学童クラブでは用意されたおやつを食べます。
メニューを見させてもらうと、息子が一人で食べて安全なものとそうでないものがまざっていました。
どれがOKでどれがNGか、これは判断が難しいな…と思っていると、おやつは持参でもOKとのことだったので、持参することにしました。

アレルギーのある子とかも持参してるんですね。
持ってくのを忘れたりして慌てることもありますが…w

〇 学童クラブのお弁当問題

学童クラブでは給食のない日や、長期休暇中などはお弁当を持参します。
保育園は3/30で終りなので、入学式前の4/1から学童クラブが始まるわけですが、いきなりお弁当はハードル高そう…と思って、学童クラブは給食が始まってから行くことにしました。

それで、お弁当デビューは先生たちもだいぶ慣れてきた夏休みにしました。
最初の2日間くらいは私もお昼に学童クラブに行き一緒にお弁当を食べさせるのをやりました。

これは私が在宅勤務だからできたわけですが、そうでない場合はなかなか大変です。

幸い、幼児に食べさせるのに慣れている先生がいましたので、私も安心してお任せすることができるようになりました。

摂食は適当にすると死ぬ場合もあるので、とにかく目を離さないで…と念押ししました。

こんな感じで、学童クラブは学校とも保育園とも違っていて、恐らく一般の親御さんも戸惑うことがあるかもしれません。
とにかく対話が大事と感じています。


◎ 放課後デイサービスについて

息子はまだ行っていないのですが、就学中の障がいのある児童が通える場所です。
略して放デイと言われます。

どうでもいいですけど、行政のサイトてどうしてこうなの…。

放デイでは放課後の居場所だけではなく、自立を目指した訓練なども行ってくれます。

小学1年生から通えますが、週に通える日数が限られています。
それに、わりとどこもいっぱい。

放デイは自分で探して申請などしないといけないのですが、下記の移動支援の件で私は力尽きて放デイまで考えることができませんでした。

なので、息子はまだ放デイには通っていません。

高学年になってくると、だんだん学童クラブだと同世代の子もいなくなってしまうし、中学生になったら放デイに通うことになるので、3年生くらいになったら始めようかな~なんて考えています。

放デイについては、実際始めたらまた記事にしたいと思います。


◎ 移動支援について

下校バスポイントから学童クラブまでは息子の足で20分ほどあります。

向かい側の家にすら一人では行けない息子ですので、当然バス~学童は付き添いが必要です。

親は仕事中で付き添いができないので、移動支援のヘルパーさんを依頼します。

息子が親族以外の人と二人で歩いてくる…というのが最初はとても心配で、こっそり覗きに行ったりしていました。

ヘルパーさんとは最初に一緒に歩いてみたりして、信用していないわけではないんだけど、なんか心配になるのです。
子離れできてない系だと思います。

これも私の方の訓練なのですね。。

一年たって、やっと気にしなくなってきました。

・・・

そうそう、前にも書きましたが、このヘルパーさんを探す作業がクソ面倒なのです。

ちょっと熱く訴えてもいいでしょうかw

地域によって仕組みは違うと思いますが…私達の暮らす地域の事情を聞いてくださいよ!

移動支援の申請が降りると、役所から移動支援をやっている民間の事業所の一覧をもらいました。

エクセルの細かい表を印刷した紙です。
老眼には何も見えないやつです。

その紙を見つつ、片っ端から事業所へ電話をして、対応できるヘルパーさんを自分で探すのですが…
事業所の電話受付時間は平日の昼間のみです。電話とかしてられない人いっぱいいると思います。

これはどんな支援でも同じかもしれないけど、ヘルパーさんはすぐ一杯になってしまって、電話しても電話しても「もう一杯で~」の連続です。
あっても全部の日に対応できるところは少なく、複数の事業所と契約することになります。

この作業が私にはとても無理でした…やりとげられなかった…。

なので、未だに移動支援は歯抜け状態で、入れる日に入ってもらうスタイルでやっています。
それだけでもすごく助かっています。

これも私が在宅勤務だから何とかなってますが、はっきり言って無理な人もいるのでは…。
どこかがまとめてマッチングやってくれる、とかじゃないと無理ですよ…。

ちなみに、ヘルパーさんを探す際には、形式上まずはボランティアを探して、いないのでヘルパーさんを依頼する…という体になっています。

この段取りは役所が決めてるのか何のか知らんけど、まずはボランティアで…という発想になるのが移動支援なめてるなって思います。

移動支援ってただ歩くだけの誰でもできる仕事だと思ってないか?

フタを開けてみるとこれは全くそうではないことがわかります。

移動支援は、責任感はもちろん、咄嗟の判断能力、瞬発力、忍耐強さ、体力、腕力が求められる仕事です。しかも預かるのは命です。

うちの子はわりとチョロ助で、巧みに手を振りほどいては走って行ってしまいます。
咄嗟に捕まえられなければアウト…。かと思えば座り込んで抱っこをせがんだり、グネグネして歩いてくれなかったりします。

まだ小さいから力はないんですけどね、想像以上にすばしっこいです。

こんなのと20分、夏場なんか炎天下の中、手を掴んで歩くわけです。
かなりきつい仕事だと思います。

真夏は30度越えの歩道

それに見合った対価と援助をどうぞお国はよろしくです。

ヘルパーさんが必要な時って移動支援だけでないですからね…みんながよいヘルパーさんと巡り合えることを祈ります。


これが、ざっと小学校生活です。

支援学校に見学に来ると、人によって受ける印象は違うと思います。

強い特徴を持った子たちばかりの教室で、大きな声を出してる子もいたりするし、廊下のトランポリンで延々と飛んでいる子とかいたりもします。
それを見てびっくりしてしまう人もいるかもしれません。

私はその光景を見て、胸に迫る想いがありました。

懐かしさ? そう、それは懐かしさでした。

入学式のとこにも少し書きましたが、私はかなり自由な校風の高校に通っていました。

特別支援学校の雰囲気はまさにその高校と似ているところがあって、自分が自分であることを受け入れてくれている、自由の香がするんです。
自由には香りがあるんですよ。

行事で学校に行くたびに、私は帰って来た感を味わっています。
息子と私たちがいる場所はここで正解だったと思えます。

みなさんにとっても学校がそういう場所だといいなと思います。

息子の通う支援学校は中学まで一貫なので、それまではこのような生活が続きます。
送り迎えも中学まではぜったいあるだろうな…。あと八年…。私はいったい何歳になっとるんじゃ…。

高校生になるとわりと一人で通学できる子が増えます。
早くその日になってほしいです。

ちなみに、うちのお隣にもダウン症のお兄ちゃんとその家族が住んでいるという神がかった奇跡が起こっているのですが、成人済のお兄ちゃんは仕事もしていて、時々一人で帰って来ているところに出会います。

彼を見ていると未来の息子を見ているようで希望が持てるのです。

偶然隣ってやばくないですか?
こんなこともあるもんです。

神様はまじでいる…と思える瞬間であります。

そんな感じで、今日はちょっとダウン症のことを考えてくれたら嬉しいです。

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