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[音楽] 徘徊:俳句へのいざない

今週も日曜作曲用の曲が作れなかったので、私の所属するユニット GENZから1曲紹介したいと思います。

以前の記事でも紹介しましたが、私は、この春にnoteで開催される俳句大会「宇宙杯」の音楽係となりました。

というわけで、今回は、俳句にまつわる曲を紹介したいと思います。

それはこの曲。

Hi-kai

異解語りて平懐 徘徊経て詠懐千年
名を吐け忘我海底 再考三年酩酊並走

この曲は、放浪の俳人・種田山頭火のことを歌っています。

種田山頭火は、ご存じの人も多いと思いますが、生涯八万四千句余を詠んだ自由律俳句の放浪俳人。
自由律俳句というのは、五七五や季語に囚われずに、定型から自由になることによって生み出される俳句のこと。

種田山頭火、凄まじい生い立ちです。

大地主の家に生まれるも、11歳の時、母親の自殺を目撃。
大学に進むが中退。実家の酒屋を手伝う。結婚し子ももうける。
実家の酒屋が父親の放蕩と山頭火の酒癖のため破産。
妻の実家に行き古本屋を始めるがうまくいかず離婚。
弟と父親は自殺。本人も自殺未遂を図るがお寺の住職に助けられ寺男に。

そして放浪の旅に出て膨大な数の俳句を詠みました。

分け入つても分け入つても青い山

これは種田山頭火の代表的な句のひとつです。

この句を知った時に、私は脳みそがぶち抜かれたような感覚になりました。

このたった一行に人生そのものが凝縮してるっ!!!!
なんだこの句は~!!!!!

それ以来、私はずっとこの句を座右の銘としてきました。

この「Hi-kai」という曲は、そんな種田山頭火への愛が爆発した時に生まれたのでした。

後半で喋っているのは、中国の詩人・李白が詠んだ漢詩です。
種田山頭火の姿とリンクした感じがして入れました。

靜夜思

床前 月光を看る
疑ふらくは 是れ地上の霜かと
頭をあげて 山月を望み
頭をたれて 故鄕を思ふ


俳句大会は3月に始まります。
ぜひ春の句を用意して参加してみましょう~。

私も超初心者だけど詠んでみようと思います。


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Hi-kai

GENZ:Vo.Chiyo/Gt.和田アツシ
http://www.mogella.com/genz/

Songwriting:GENZ
Sound design:NOBU

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