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[白熊杯:プレ企画] 曲から一句

みんなの俳句大会 冬 白熊杯 プレ企画 曲から一句いきます。

冬の名曲っていっぱいありますね。
絞れなさそうなので複数で詠んでみます。


◎『WHITE SUNDAY』 by REBECCA

レベッカにはバラードの名曲がいくつもあります。
パワフルなNOKKOの声もいいけど、優しくも空気をつんざくような歌声もすばらしのです。

いつの間に眠ったの
腕に包まれて夢見てた
白い吐息は窓を曇らせて
二人、かじかんだ指先ね

この歌詞から勝手に連想するのは秘密の恋です。
たぶん隠れて会って、エンジンの止まった真冬の車の中にいる…とか妄想します。
なんとなく映画タイタニックっぽいものを想像しちゃう。

もしもこのまま
冬が続くなら
二人、真っ白になれるのに

タイタニックのような結末にならないことを祈りつつ。
ここで一首。

今はただ君の背中をひとりじめ
時よ止まれと雪に願うも



◎『Brick』 by Ben Folds Five

寒い寒いクリスマスの翌日…。
なんかクズみたいな男のことを美しいメロディに乗せてエモく歌ってる奇抜な歌…と私は捉えています。

彼女に中絶をさせて、愛情がなくなったうえに、彼女が重荷だと言っている歌です。

She's a brick and I'm drowning slowly
Off the coast and I'm headed nowhere

彼女はレンガの重石。僕は沈んでいく。
岸から離れてどこにも向かっていない。

というわけで、胸糞悪い歌詞だけど、どこか嫌いになれない妙な曲です。

ここで一首。

闇深き裂ける氷の音を聞き
水底に男は捨て置きて



◎『氷の世界』 by 井上陽水

歌詞には “意味不明” というジャンルがあります。
この曲はその代表格と言えるのではないでしょうか。

窓の外ではリンゴ売り 声をからしてリンゴ売り
きっと誰かがふざけて
リンゴ売りのまねをしているだけなんだろう

なんのこっちゃわかりません。
歌詞をじっくり読んでも全くわかりません。

でもなんでしょう。この猛烈なかっこよさは。

ここで一首。

吹雪ふぶく世に醜いあの娘もしたり顔
リンゴ転がす声は聞こえず



◎『jóga』 by björk

ビョークは北の大地、アイスランドのアーティストです。
それ故か、凍りついた大地のような雰囲気を持った曲も多い。

MVの影響もあるかもだけど、この曲からはそれを強く感じます。

歌詞の内容は冬を特定したものではないんだけど、躍動する北の大地とマグマと人間の精神が融合したような、そんな不思議な曲なのです。

そこで一首。

研ぎ澄ませ匆々たる人の営みに
凍てつく大地は今日も無言だ



◎『マカロニ』 by Perfume

パフュームで冬と言ったらチョコレイト・ディスコなんだけど、これは隠れた名曲なのです。

見上げた空は高くて だんだん手が冷たいの
キミの温度はどれくらい 手をつないで歩くの

恋人になりたてか、友達以上恋人未満ってやつ?
一番幸せで楽しい時間かもしれませね。

ここで一首。

キミの手にふれる口実探してる
わざと忘れた手袋に寄せ



◎『Feels Like Christmas』 by Cyndi Lauper

クリスマスの名曲はいっぱいありますが、私からはシンディ・ローパーの曲をご紹介。
ルイという男性に呼びかけながら、「あなたと別れるなんてできないよ。愛があれば貧乏でも金持ちでも関係ない」「あなたがいればクリスマスみたい」と歌ってます。
この歌では「クリスマス」を「楽しい」「ほっとする」などの意味として使っています。
まあ、何よりシンディがかわいい。

ここで一首。

飛び回る心と身体は誰のため?
愛しきツリーの星影に似て



以上です。

いっぱい詠んじゃった。
よろしくお願いします。

▼好きな冬っぽい曲から俳句・短歌・川柳を詠む企画。

▼白熊杯本番は12/25から


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