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慕われる人が亡くなると雨が降る話


看護師という職業柄、若い頃から人の死が常に身近にありました。


今でこそパートの外来なので遠のいていますが、昨年春までは病棟勤務だったので死後の処置なども大切な仕事の一つとして行っていました。


患者さんの容態が悪くなると、ご家族へ電話連絡をします。最後の延命処置をするかしないか、これは事前にご家族と主治医とで話し合いの場が設けられ、最後の息の引き取り方はそれぞれになります。


患者さんが息を引き取り、主治医から永眠時間が告げられた後、しばらくはご家族の時間を優先に看護師は見守る時間になります。

今ここまで淡々と書いている様に受け取られそうですが、人の死は何度見ても慣れないものです。(個人差があるかもしれません)


何度も人の死に際を見てきてふと思い浮かぶことがあります。それは、ご家族や知人に慕われている人の見送りに雨がぱらぱらと降ること。


晴れていたのに病院の霊安室から車で出た時の見送りにぱらぱらと天気雨のようだったり。なんだか肩が濡れていると思うくらいの霧雨だったり。

そんな雨が、車を見送り一礼して顔を上げると雨が止んでいたりします。


不思議ですよね・・


単なる偶然かもしれませんが、若い頃年配の方に聞いたことがありました。「慕われるほど良い人が亡くなると空も悲しむらしい」と。


これは数としてどの程度の割合か答えられませんが
ほとんどの方の場合、その日のお天気の通りなので慕われる慕われていない・・これにこだわることはないのかもしれません。ただ、入院中慕われていた患者さんが亡くなると一時的な雨が降り、それほどまでに慕われる方だったのかなぁという一感想です。

珍しく人の死について書きました。
どうしてこの記事を書こうと思ったのか、、

Blue handさんの今朝の記事を読んでいて、ふと頭に浮かんできました。今ある時間を大切に、苦しい時は自分だけで抱えず、自然にその時を迎えられたら・・と思います。

そのお気持ちに感謝します😊