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子どもが自分の意見を言う練習、何度も失敗して学ぶこと

「グリーンヒル奥沢保育園」は世田谷区にある認可保育園です。
0歳児から5歳児までの定員は50名です。

自由時間の予定は子どもたちが話し合って決める

年中〜年長クラスほどの大きな子どもたちは、自由時間の予定を自分たちで決めています。

たいていは、2〜3のグループに別れて、それぞれがしたい遊びをはじめます。このグループはお絵描き、このグループは鬼ごっこという具合です。

保育士が「今日のこの時間は自由だけど、何しようか?」と子どもたちに投げかけると、

「天気が悪いからお外に行きたくなーい」
「お絵描きがいい!」
「なわとびの練習したい」

などなど、いろいろな意見が飛び交います。

実現が難しそうな意見もあるのですが、保育士はじっと子どもたちの話し合いを見守ります。
保育士がダメ出しするのは簡単ですがそこは我慢して、子ども自らが気づいたり、周りの子どもが指摘などで子ども同士で解決するのを待ちます。

「絵の具遊びにしたけど、時間が短かったからあんまりできなかったな」
「かけっこだと、ケガをしている子がつまらないかもよ」

小さな失敗を重ねて、子どもたちは少しづつ、複雑な社会を学びます。

なかなか意見が言えない子どもには、保育士が付き添ってゆっくり気持ちを聞き出します。
最初はモジモジしながら小さな小さな声で伝えてきた子どもも、お話しを積み重ねていくうちに、少しづつ自分の気持ちを言えるようになります。
成長したと感じる瞬間です。

子ども同士のトラブルを自分で解決できるように

子ども同士での話し合いに慣れてきたら、子ども同士が言い争いのようになっても、保育士は見守るようにして、できるだけ止めに入らないようにしています。
(もちろん、これ以上は無理だと判断したら仲裁に入ります。)

これは、困りごとを自分から解決できる力、自分で考えて行動する力を身につけてほしいからです。

大人になった時、幼いころの小さな成功体験の積み重ねから「私はできる」と思う自己肯定感が生まれるかもしれない。
そのための自信をつけられるように、今から小さな失敗と成功をくり返してほしいと思うのです。

ただ、本当に困った時は、大人に頼ることも生きてゆく力のひとつ。
「大人は困った時は助けてくれる」ということも覚えておいてほしいので、しっかり見守り、困りごとの相談にはきちんと耳を傾けるように心がけています。


奥沢