自転車熱想~車道を走るときの判断基準について(斎藤滋さん「音楽熱想」を聴いて)
今回のnoteでは「自転車が車道を走るとき、後ろから迫る自動車に対してどのように対処するか」について述べたいと思います。
「音楽熱想」と自転車の話題について
この記事を書こうと思った発端は、斎藤滋さんの「音楽熱想」#243「自転車の車道走行の話/Evanの話」です。
この番組について若干触れておくと、株式会社ハートカンパニーの社長である斎藤滋さんがアニメ・ゲームに関する音楽などの制作の現場よもやま話やアーティストとのトーク、斎藤社長ご自身のライフワークなどについて語る毎日更新のvoicy放送です。
その斎藤滋さんが最近電動自転車を購入されたそうで、最近の音楽熱想では自転車の話題が盛んです(笑)。ウェア購入の際のエピソード(#282:自転車ウェア専門店で会話がなかなか噛み合わなかった話)や、バネ付きサドルを購入した話(#240:バネ付きサドル最高)など。たまに私もコメント投稿しているので、よかったら見にいってみてくださいませ。
それで今回の放送では、愛車にサイドミラーを付けた話。要約すると
「車が路駐しているなどの状況下で、右側に寄りたい際に後方から接近する自動車の確認のために目視確認するのがとても負担で怖い」
とのことで、これがサイドミラー購入の動機となり、実際使ってみてとても快適とのこと。
うーんそうか~と思いつつ、これ多くの人にとってもあるあるなんじゃないかと思ったので、私が車道を走行する際に心掛けていることについてケース別にまとめてみた次第です。
実際に走行しているといろんなケースがあります。路駐以外にも交通量が多い、道幅が狭い、後ろがトラックなど。これらに対してどのように対応するのが適切なのか。判断基準が明確なら現場で迷いません。すなわち「怖さ」の低減にもつながるかと思いますので、もしよろしければ。
1.通常(幅広道路、交通量少)
このようなケースです。滅多にありません(笑)。このような状況なら車は自身が犯罪者になりたいのでない限り普通にかわしてくれます。私でもこのようなときは目視確認はそうそう行ないません。
2.後ろからトラック(幅広道路、交通量少)
後ろから来ているのがトラックだと分かったら、こちらも少しは気を遣います。判断基準は「音」です。「あ、これトラックだ」と思ったら、その時点で目視確認し、そのとき後ろや横の交通状況を見ます。だから聴覚で確認することも大事なのですよ!(ヘッドホン走行ダメ絶対!!)
交通量少ないやんとか思っても、トラックにとってはそこで車線変更するのがリスクなことも。そういうときはさらに左に寄ってトラックが通りやすいようにするとか、場合によってはこちらがいったん歩道に入るとかします。
経験則として「トラックは続く」というのがあります。何台ものトラックが編隊を組んで走っているようなときは、無理せずいったん停止してトラックの群れを先に行かせるという判断をすることもあります。
3.路駐(幅広道路、交通量様々)
来たよ路駐!思わず呪いをふりまきたくなる状況です。都内の道路は呪いでいっぱいです(笑)
おまわりさんが路駐してることだってあるからね!(笑)
こういうときはもちろん後方を目視で確認するのですが、とれる方法はおおむね次の3つしかありません。
3-1:ここは行かせてもらうっ!
交通量が少なく、後方車両とも距離があると判断したなら、ここは行かせてもらいます。このときはおおげさなくらい(ここ重要)右に寄るゼスチャーをします。手信号(右折の合図は右に手を伸ばして指差す)という手もありますが、私はあまりやりません。自動車の方が手信号をあまり理解していないことが多いためです。
とにかく後続の自動車に「私は貴方より先に前方の路駐を追い越すからよろしく!」という意思を明確に伝えることが大切なのです。
3-2:お先にどうぞ
交通量が多い、隣のレーンにも走ってる車がある。後続車両から近いetc…。このような状況で自動車と張り合うリスクを冒す必要はありません。よほど急いでいてもです。
このときは路駐の後ろに張り付きつつ、後続車両が途絶えたらすぐ走り出せるように待機しておきます。
3-3:歩道に避難
3-2と同じシチュエーションで、なかなか後続車両が途絶えそうもない(都内だとよくあります)、歩道なら安全に走れそうという状況のときにはこのような判断をします。
なお、自転車の歩道通行については、道路交通法第63条の4【歩道の通行方法】にて
車道又は交通の状況に照らし、歩道通行がやむを得ない場合
と規定されています。無論、歩道では当たり前ですが歩行者が最優先です。先の法規にも「普通自転車の進行が歩行者の通行を妨げることとなるときは、一時停止しなければならない。」と記されています。たまに歩道を我が物顔でチリンチリン鳴らしながら爆走していくならず者がおりますが、奴らにはいずれ天罰が下ることでしょう(我が家ではこのような輩のことをリンリンオヤジと呼んで蔑んでいます)。
ただ…これも経験則なのですが、無理やり歩道を走るよりもおとなしく後続車両が過ぎ去るのを待った方が結果的に早いことが多いです。急がば止まれというわけですかね。
4.渋滞
これもあるあるですね。都内なら路駐の次によくあるケースではないでしょうか。自転車が通るスペースすら空いてないという(呪)。
もうこういうときはあきらめて歩道を走りましょう。歩道走行の際の注意は前述したとおり。絶対に歩行者を自転車の都合でどかしたらダメですよ。サイクリストとして最も恥ずべき行為です。
5.合流
サイクリストにとってもっとも緊張するケース。滅多にありませんがたまにあります。このときは後ろよりむしろ合流する側の道路から車が来ないかだけに神経を全集中します。もちろん影程度にでも合流車両がいるときは絶対に前に出てはなりません。最左端にて待機です。
合流車両がいないと確信できたなら、持てる力をすべて振り絞り全力で突っ切ります。ここでのノロノロ運転は絶対厳禁!目視で後続車両に注意を払いながら、一刻も早く合流地点を通過すること。ダッシュできるだけの体力が残っていない状況なら、あえて合流地点前で回復を待つのも手です。
6.すれ違い
都市部、地方を問わずどこでもこういうシチュエーションは存在します。後続車両を先に行かせたいが前方からは対向車がきているケースです。
現実問題としてこういうときは、後続車両に心の中でゴメンネと言いつつ、そのまま走行を続けて対向車両とすれ違ってから後続車両に抜いてもらうのがベストです。
ここで気を付けるべきポイントは、後ろに気を遣って減速したりフラフラしたりしないこと!そういうことをされるのが後続のドライバーにとって一番困るのです。私の場合は、いったん後ろを振り向いてからすぐに前を向き直すことで「貴車の存在は認識しましたよ。でもここはこのまま行かせてね」とそのまま走り通すことで後続のドライバーに意思表示します。
とにかく自転車の側は後続のドライバーに「何をしたいか」をなるべく明確に態度で伝えることが一番大切なのです。
道路によってはこのようにちょっとした空間で自転車が退避できるスペースがあることがあります。このようなスペースを見つけたら、後続車両がある程度の台数通過するまで休憩を兼ねて退避しておくという選択をすることもあります。車の側からも「あの自転車は気を遣ってくれている」というのが伝わるものです。こういうのはお互いの思いやり。以心伝心ですよ。
7.トラックのすれ違い
どうすんねんこれ(嘆)。でもこれあるあるです。地方だと特によくある気がします(どこらへんを地方って呼ぶかについてはここでは触れません)。
前述のすれ違いと一緒なのですが、トラックの重低音(と言うのか?)が後ろから迫ってきて心臓に良くないです。そしてこれも前述しましたが、多くの場合トラックは編隊を組んでいます。重低音さらに数倍マシマシで、もうお腹いっぱいです。
もうどうしようもないときは「こういう場合もある」ということを頭に入れておいてください。上の図がどこに避難しているのかは想像にお任せしますが、茂みだったりヤブだったり、道路の脇の土だったり、とにかくトラック軍団が過ぎ去るまで一時退避できたらなんだって構いません。プレッシャーに負けてハンドル操作を誤るよりは数億倍マシというものです。
なおこれが山道だったりするとこのような退避スペースすらないこともあります。そういうときは「自分がなにか前世で悪いことをしてその罰を受けているのだ」と思うことにしてください。大丈夫、トラックはそうそう滅多なことでは自転車を轢きません(たぶん)。
8.狭路での路駐
うがあああ!!!なんやそれは!!お前いっぺん●ねよ!!…いやそんなこと言っちゃいけません。サイクリストは常に平常心であらねば(呪呪呪)。
もうしゃあない。待つしかありませんこういうときは。他の誰かにあなたが振られる日まで(若い人誰も分かんないよ!つーか年バレるよ!)。
えてしてこういうケースではこうなります。後続車両がぜんぶ過ぎ去るまでは休憩タイムと割り切りましょう。言いたいことはよく分かる!!平常心、平常心ですよっ!!
…ということで、まぁまだ他にもいろいろあると思うのですが、パッと思いつく限りの自転車注意ポイントについて説明させていただきました。ここに書いたことが全部じゃありませんし、私のやり方が絶対的に正しいわけでもないと思います。ただこれでも20年以上ロードバイクに乗って生き永らえてきたわけですので、その経験則の共有だと思っていただければ。
大切なこと:
1.目視も大事だけど聴覚も大事!ヘッドボン走行ダメ絶対!
2.歩道では絶対に歩行者優先!自転車都合で歩行者をどかすことなかれ。
3.とにかく「自分はどうしたい」が車から見て分かりやすいように動く!
4.平常心を保つことに勝る安全対策なし。
ショッピングのコーナー(?)
最後に斎藤滋さんが買ったらしいサドルとミラーを紹介します。
うー…やっぱ結構するなぁ(価格)。
購入はなにか良いことあったときに考えます(笑)。
サイドミラーについては斎藤さんのブログを参考に…と。
あ、これなら値段的に手が届きそうかも。
私的にサイドミラーが必要とか思ったこと一度もありませんが、この価格で買えるならなにか良いことあったときに買おうかな?
ということで皆様も良ければぜひvoicy「音楽熱想」聴いてみてください。
音楽だけじゃないいろんな生活の話題も満載ですよ!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?