![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/11678425/rectangle_large_type_2_c2028f74ee1bd3c784008ac91a4c2479.jpeg?width=800)
保健師の知名度をあげたいのです
保健師さんって何の仕事してる人?
仕事でかかわる住民の方や、友人知人から聞かれる。
保健師助産師看護師法に記されている職業でも、一番正体不明の職業。法律名の頭にきている職業なのに・・・看護師、助産師のネームバリューと比べ物にならない。
でも実は保健師自身も「なにしてる人?」という問いに完結明確に答えられない人が多いと思う。
専門職でありながら、何の専門の人なのかわからない。
看護師さんや助産師さんはテレビでよく特集されるじゃないですか。でも保健師がテレビで密着されてる番組を、私はほぼ目にした事がない。
行政だから って理由も大きいとは思うけど、それにしたって取り上げてもらえない。なにしてる人なのか、知れ渡るキッカケもない。
それは何も世の中全体に限ったことではなくて、事務職の人からも「何してるかわからない人達」と思われてる。
1年目の時、まだ保健師として配属にならずいろいろな職場を研修で回っていた。そこで言われたのは
「君、なんで事務職じゃなくて保健師なの?」
なぜ保健師なの?もったいない! というニュアンスだ(と私は思った)
「さすが保健師さんだね!」にならない何かがあるんだなって思った。それ以上は考えないようにした。なんだか自分が傷つきそうだから。
まだ保健師として本格的に仕事をし始めていないのに、保健師になった自分を侮辱されたように感じたんだと思う。
あの時から保健師の知名度を上げるにはどうしたらいいのか…と日々の仕事の合間に考えるようになった。
検索エンジンとタグ付け
地域住民のための―とかエンパワメントが―とかソーシャルキャピタルの醸成が―とかは、あっちに置いといて…。まずはそもそも保健師って何する人かって考えた。
保健師が知っていないといけないことはたくさんある。知りすぎて無駄ということは絶対にない。どんな経験をしても、この仕事で役に立たないことはない。
介護のこと、体の病気のこと、心の病気のこと、薬のこと、運動のこと、食事のこと、赤ちゃんのこと、思春期のこと、大人のこと、高齢者のこと。
なんと恋愛相談もある。あとは死にたいとか、産みたいとか。
保健師は間接的であるけども、人が生きることを支援している=生死に関わる仕事をしていると思っている。
でも我々は全ての困り事を解決できるわけじゃない。それに分野によってはより詳しい専門家がいる。保健師がすべてを担う必要はない。
でも相談してくる人の中には自分が何に困っているのかをわかっていない人も多い。家族の相談をしているようで実は相談者本人の問題だった、とか。
寄せられた相談の本質になっている課題を見つけ出し、適切な相談先を提案する。
保健師は検索エンジン。様々な知識や社会資源を相談内容とタグ付けして、自分の中に保管しておく必要がある。○○のことなら△△!とすぐに出てくるようする。
検索エンジンになるには世の中の流れに敏感になり、必要になりそうな情報を調べ、頭に叩き込み、日々アップデートが必要だ。
そして問題の本質を引き出すための技術やアセスメント力もやっぱり大事。あ、もちろん保健師自身で課題を解決するのは大前提です。
役に立つ人になる
上記以外にも保健師とは…について語れるけどひとまずお休みして、じゃあ保健師の知名度をあげるにはどうしたらいいんだろうと考えた。
遠回りなようで一番の近道は「目の前の人の役に立つこと」だと思う。
うちの地域では有名な、いわゆる「伝説の助産師」がいる。この地域で子育てしている世代の人に一番名前を知られている助産師さんだ。
なぜこの人が伝説なのかって考えると、そこには“圧倒的な信頼”や“期待以上が返ってくる確信”が存在するからだと思う。信頼の独り歩き と言えばいいのか。
その人を見て学んだ。「保健師に相談したら何とかなる」って思わせたら勝ちじゃないかなって。
それは住民に対してもそうだし、行政職員に対しても同じ。
声かけて良かったと思われるような仕事をしていかないと、信頼は勝ち取れない。保健師という名前は覚えてもらえない。
何でも屋でなにが悪い?
たまに自分も言ってしまう。「私らは何でも屋じゃないのにー」って。
健康という文字がつけば全て保健師の仕事!と思ってる議員や身内はたくさんいて、こちらからすると意義があるのかわからない事業をやることも多い。
でもこの 何でも屋こそが保健師の良い部分だと思う。
専門家がたくさんいる時代に、なんの専門かわからない専門家がいてもいいんじゃないか。
専門家と専門家の隙間を埋める専門家。
ある時は心理士、ある時はケアマネ、ある時は健康運動指導士。自分の努力次第では様々な専門分野を少しずつ知っている人間になれる。
つい「都合よく使われている」と思ってしまうけど、都合よく使われることが我々の専売特許になり得るのではないか。
まあ使われてるフリして、主導権は渡さないという姿勢も大事とは思う(ふふふ)
目指せ!7ルールorプロフェッショナル
私は7ルールとプロフェッショナル~仕事の流儀~が好きです。仕事のモチベーションが下がると、お気に入りの回を録画で見て気持ちを高めます。
ここまで真面目っぽい内容で書いてきてアレですが、率直に言うとこの2つの番組に行政保健師が出たらすごくテンションあがります。嬉しいです。Twitterのトレンドに入ったらなおさら嬉しいです。知名度も上がると思います。過去にもしかしたら取り上げられてるかもしれないけど、私は知らないし見てないので許してください。
もし「あなたの7つのルールは?」と聞かれたらなんて答えるだろう。
もし「あなたにとってプロフェッショナルとは?」と聞かれたらどう答えられる人になっていたいだろう。
どんな自分なら自信を持って人前に出られるだろう。
なぜ知名度を上げたい?
なぜ知名度を上げたいか。それは始めに書いたとおり自分が1年目のときに悔しい思いをしたことが出発点。
だけどこの文章を書きながら思う。それでいいんだろうかって。
綺麗事を言えば「保健師の知名度を上げれば、支援が必要としている人が保健師に相談しやすくなるから」って感じだろうか。
でも私はただただ「悔しい」という思いに突き動かされている。
苦労して国家資格を2つ取り、理不尽な人と対峙し子どもを守り、時には「公務員のくせに」となじられ。なのに「何をしている人か知られていない」という現状が悔しい。
児童虐待のニュースに限って「市町村保健師は―」って報道されるのが悔しい。
綺麗事で自分の気持ちに嘘をつくのはやめました。
この悔しい気持ちをどうにか昇華したい。だから私は保健師の知名度を上げたい。それだけ。
※綺麗な文章を考えすぎて手が止まってしまい、なかなかnoteが更新できなかった。今回は勢いで書ききったので、読みにくかったり、論点がずれたりしているかもしれない。でもこのまま公開することにします。