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繭物語ー豊田市に新しい文化・価値感をー

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「自動車」だけではない価値観を創造するため、「新しい文化」を創りたい。繭(cocoon)から始まるプロジェクトの活動記録です。豊田市で作られる絹糸を、ファッションに。
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「人にきちんと使われるための努力」

迷路。このところ、「繭→製糸→織布」をどう進めていく?、コストバランスは?生産量は?といった、ありがちな疑問を解消するために頭を悩ませていた。商品開発も、そういったことを把握しないと、せっかく企画をたてても検証したら実現できそうになかった、というある種のロスに陥ることを恐れ、なかなか前に進むことができずにいた。

迷路からの脱出のヒント。
そんなとき、蚕糸博物館の学芸員さんと電話でお話する機会が。

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豊田シルクのファッションアイテム創造までの道。

豊田シルクのファッションアイテム創造までの道。


「製糸」という壁。
稲武訪問で見えてきた課題は、生産量と、手作業での製糸。製糸に関しては、日本国内にある製糸工場も数を数えるほど。手作業で生糸〜絹糸をつくるのか、工場にアプローチするのか。費用感も分からない。そして、稲武の夢に繋がる方法はどこにあるのか。

そんなとき、同じ豊田市のプロジェクトに参画されている方からお繋ぎしたい方がいます!とご連絡を頂いた。

新しい出会いご紹介いただいた方は、豊

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このプロジェクトで肝となること。

このプロジェクトで肝となること。

想定する3つの分岐。まだまだスタートラインにも立てていないが、私がこのプロジェクトをすすめるに当たり、絶対に無碍にはできないと考えていることが3つある。

それは、チーム力、マーケティング力、PR戦略。

チーム力
ーどれだけ人を巻き込み共に歩めるかーゼロからの出発で、とうてい1人ではできっこないプロジェクト。どんな方と出会えるのか、出会うべきなのか、どれだけ共感していただき共に歩んでいただけるか

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シルク、それは、命そのもの。

シルク、それは、命そのもの。

神様、そして皇室に献納される稲武産の絹糸。豊田の稲武地区で、養蚕業が営まれ、絹糸が作られていることを、このプロジェクトを掲げてから初めて知った。

稲武産の生糸(光沢を出す加工がされる前のもの)は、神様の衣を新調して奉納する祭りである伊勢神宮の神御衣祭(かんみそさい)、熱田神宮の御衣祭(おんぞさい)に毎年献納される由緒あるもの。そして、天皇即位後に初めて行われる新嘗祭(天皇がその年収穫した五穀を天

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Coco.からはじまるプロジェクト。

Coco.からはじまるプロジェクト。


愛知県豊田市といえば?そこにある価値観。この問いに対して、きっと多くの方が、「自動車」と答えると思う。世界中の人たちに広く知られている、揺らぐことのない、唯一無二の存在だ。そして、豊田市内の多くの人々が自動車産業の中で生きている。これは主観だが、人々はその仕事に誇りを持っているように感じる。

そのためもあって、暮らしの中の価値観が「自動車産業」に紐付いていることが多くある。勤め先はどこ?旦那さ

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