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v_0561 身内を褒められたらどう返す?日本と異なる英語圏の家族観

久しぶりに、voicyの書き起こし(というか今回は先にこちらを書いた)です。音声で聞きたい方はこちらからどうぞ!


先週、この二つの放送を連続で聴いて、とても興味深かったです。


トモコ・カーさん
「家族間で照れゆえに気持ちをちゃんと言葉で伝えられないってこと、ありませんか?」


中村淳彦さん
「バチェラー5、出演者は親と家族の話をしすぎかも!」


雰囲気の異なるチャンネルですが、同じテーマを語っていて、とても面白かったです。

日本は身内や恋人に対してネガティブなことを言うのが一般的な文化

トモコさんの内容は、日本人はあまり家族間で褒めないけど、欧米式の家族間で褒め合う文化はけっこういいものだよというお話。共感しました。

例えば日本では、「もう、お前ってほんとドジだな」って好きな人に言われると胸キュンとか、けっこう若いうちから刷り込まれる文化ですよね。
トモコさんも放送でおっしゃってましたが、特に親世代は、男は黙って⚪︎⚪︎ビール的なのが強いから、突然褒められるとびっくりしちゃうところは実際ありますよね。私は父と同居していますが、父のコミュニケーションも典型的にそんな感じです。褒められた記憶とかほぼないです。
対して欧米では、家族間でも毎日のように褒め合う文化です。

家族を褒めない方がおかしいのが英語圏

そして、一方の中村さんの配信。
バチェラーを観たことはないんですが、中村さんの主張としては、要は結婚を前提とした男女交際のリアリティーショーで、親の話をしすぎ。相手は引いてるよっていう話だったんですね。
この「真剣に交際している相手に親の話・親を褒める話をするのがネガティブに働く」というのは、欧米の人が聞いたら(ルワンダの人も)かなりびっくりすると思います。

中村さんのおっしゃることは私もよ〜く分かります。例えば男性に「自分は母親のことをとてもとても大事に思っている」と結婚前に言われたら、「…何を自分に期待されているんだろう…?」「嫁として何が求められているというメッセージなんだろう…?」と構えてしまいますね。
それはやっぱり、日本ではポジションによる役割分担(性別だったり、新たな家庭に入る「嫁」というポジションだったり)の強いことが背景にあるんですよね。

対して欧米では、親のことを話す、褒める、というのはポジティブでしかないです。
My mom is such a great cook.
I love my mom.
などなど。
むしろ親のことを話さない、褒めないと、結婚を考えるパートナーとしては明らかにマイナスです。自分は真剣な対象と思われていないのかな?お母さんのことをよく言わないなんて、家族のことを大事にしない=自分も結婚しても大事にされないのかな?と思わせます。

今日の本題 「身内のことを褒められたらどう返す?日本と異なる英語圏の家族観」

まず押さえておくべきは、さっきの例にも出した決定的な違い。
英語圏では他人に対しても自分の家族のことをガンガン褒めます。本人に対しても褒めまくるし、第三者に対しても
"I'm so proud of my son."とか言います。

一方日本は、「愚息」なんて言ったりしますよね。
「うちの子またテストで悪い点とってきちゃって」
なんて言ったりしますが、これを
" My stupid son again got a bad grade."
なんて言うと、英語圏の方にはかなり驚かれます。ネガティブな印象を与えます。
ともすれば一瞬、子どもが100点以外の点数を持ち帰ったらむちで叩くような虐待親のような姿を想像されかねません。

日本では「うちの嫁、大してかわいくないんですよ」って、割とありきたりな表現というか、「僕の妻は美人です」って言う方がびっくりされますよね。
でもこれも、ウクライナ人の友人ですが、日本人男性の知人がこう言う(自分の妻がかわいくない)のを聞いて、心底びっくりしたそうです。

実際会話の中でどんな表現を使うのが良いか?

実際に自分の身内を褒めるのはハードルが高いかもしれません。
なので今日は、せめて身内を褒められた時に、相手をびっくりさせないような、否定しない表現、受け止める表現を見ていきましょう。

Your wife is beautiful.って言われたとしましょう。なんと答えますか?

“Thank you.”
そう、まずは、お礼を言う。これだけでも十分です。

You made my day. とかも使える表現です。
結構、日本人からすると歯の浮くような褒め方をされると、なんて返していいか分からなくなる時が一瞬ありますが、そんな時に便利な表現です。

I'm lucky to have her/ my family.も good です。

まずは否定せず受け止めることに慣れていきましょう

今回は身内が褒められた時というテーマで話してきましたが、
自分自身が褒められた場合も、基本的にはThank youと返して、否定しない。
相手は、距離を縮めたくて、あなたのことやあなたの大切な人のことを褒めているので、それを否定することは、相手への拒絶に間接的に繋がってしまいます。
相手が、あなたと親しくなりたくて、かけてくれる素敵な言葉。大切に受け取りましょう。


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