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夏のスペインの一日。そりゃシエスタは必要だわ!

スペイン人といえば、とにかく陽気でポジティブ、そしてシエスタのイメージがある方も多いのでは。
スペイン人って、ねぼすけなのかな?くらいに思っていた私ですが、このシエスタ、実はスペインの地理ととっても関係していたのです。
この夏ゆっくりスペインに滞在してみて(そしてこの夏はヨーロッパを熱波が襲う!!)、シエスタはとっても合理的、というかシエスタなしには夏を乗り切れない!ことを身をもって体感したので、それを書きたいと思います。

なぜシエスタが必要なのか?その理由は大きく二つ。
①日中、特に13時〜17時が日差しも強く猛烈な暑さ。
②夜は22時まで明るい。つまり、一日が長い!

まず、暑さ。この日中の暑さは、東京と体感値で比較してみると、気温はより高く、日差しはより強く、湿度はやや低い、といった感じ。なので日陰にいる時の不快指数は東京よりマシなものの、屋外を歩くのは最小限にしないと、日差しと地面からの照り返しの熱で、身の危険を感じるレベル。
そう、この時間、活動できないのです!
だったら、寝るというのは合理的なのかも。

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そして、一日の長さ。
基本的には、緯度が高ければ高いほど夏と冬で日照時間の差が大きくなります。ヨーロッパは、たいていの国で日本よりも高緯度にあるので、北欧では冬は日照時間が短く鬱病が増えるとか、夏のフランスは遅くまで明るい、というのはよく知られていることですよね。
実はスペインは緯度に関しては日本とあまり変わらないのですが、ヨーロッパの中でもかなり西に位置しながらその他ヨーロッパ諸国と同じ時刻を採用しています。(例えばだいぶ東にあるポーランドと時差がない)
なので夏は日の入りの頃、すでに時計は22時近くになっている!ということになるのです。
近所に公園がありますが、子ども(小学校低〜中学年くらい)の声が22時、23時まで毎日響き渡っていて、最初はかなりびっくりしました。

ということで、この暑さと日の入りの時間の遅さから、このシエスタには昼食後の暑さを避けるという意味と、そこで一度エナジーチャージをすることで活動時間の長さにも耐えられるという二つの意味があるのです。

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ちなみに、スペインでは一日5食というのを聞いたこと、ありますか?
これ、本当なんです…!
5食も食べるなんて、スペイン人は食いしん坊だなぁくらいに思っていた私ですが、一日が長い(正確にいうと、活動が一度休憩を挟んでから夜遅くまでに渡る)と、確かに5食が合理的なんですよね。
朝食は7時。スナックが11時。ランチは14時(遅っ)。おやつが18時(なんならもう夕飯の時間ですが)。そして夕飯は22時(遅っ)。

スペインは他のヨーロッパ諸国と比べると物価が安く失業率は高く、生産性が低いと評価されているようで、このシエスタの廃止も訴えられているとか。
でも概して陽気なのはどうしてなんだろう?やっぱり日光をたくさん浴びるからなぁ?

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