台湾で中秋節といえば
先週の木曜日は台湾では中秋節で、そこから日曜まで4連休。
台湾人の友人たちの中には、実家に帰省した人や、おばあちゃんちに行った人もいるみたい。
わたし自身は、そもそも毎日がホリデイな妊婦生活を送らせてもらってるわけだけど、旦那さんがずっと家にいてくれるから、連休はやっぱり嬉しい。
台湾では、中秋節には、月餅などのお菓子や、文旦を贈り合う文化があるそう。
去年は職場で上司から大きな月餅を一箱もらった。
今年は月餅は食べてないけど、いただき物のパイナップルケーキや蛋黃酥というパイ生地の中に餡子と卵の黄身が包まれたお菓子をたくさん食べた。
月餅で中秋節をお祝いする文化は、台湾だけじゃなくて、中国や香港など、他の中華圏にもあるようだ。
一方で、台湾だけの中秋節の文化がある。
それは、焼肉!バーベキュー!
焼肉のタレを売る会社が、“中秋節にはバーベキュー”と広告を打ったことで始まったんだとか。
まるで日本のバレンタインのチョコレートみたい。
テレビでは中秋節が近づいてくると、焼肉のタレのCMがよく流れるようになった。
白人の女性がなぜかカタコトの日本語で「オイシイー!」と言うCMもあった。
アニメーションのCMでは、瓶の口先に筆のようなハケがついていて、瓶を逆さまに持ってその口先のハケで直にお肉を撫でているシーンがあり、「これは何?」と聞いたら、旦那さんに「日本にはないの?」と驚かれた。
日本では皿にタレを入れて、各自でつけて食べるイメージだったが、台湾では焼いてる段階で味をつける人が多いのかもしれない。
そのほうが、タレの入った皿をひっくり返す心配がなくて楽で、特に小さい子どもがいるときなんかはいいかもしれない。
そして、本当に4連休になると、我が家のある住宅街では、あちこちで家の前にコンロを出して焼肉を楽しんでいる姿が見られた。
日本なら道路にはみ出しちゃダメだとか、隣家の人に煙や臭いで迷惑がかかるとか、色々と気にしなきゃいけないと思うけど、台湾はその辺はゆるいらしい。
我が家も今年は家の玄関先にコンロやイスを置いて焼肉を楽しんだ。
去年はやらなかったんだけど、今年はわたしが妊娠中でどこにも行けないのがかわいそうだから、と旦那さんがやることにしてくれたらしい。
旦那さんはコストコにお肉の買い出しに行き、わたしも一緒に行ってお肉を選ぶ気満々だったけど、心配症の旦那さんにコストコは人が多いから危ない、ということで連れてってもらえなかった。
わたしがどこにも行けないのは旦那さんの心配症によるところが大きいのだ。
4連休の1日目、中秋節当日にあたる木曜日。
試しに一度バーベキューをやってみよう、ということで、スーパーへ足りないものを買い足しにいった。
その時は旦那さんがわたしもバイクの後ろに乗せて連れて行ってくれたのだが、本当にスーパーの中もいつもと違って、中秋節バージョンになっていた。
色んなお肉が並び、その近くに色んな種類の焼肉のタレが置かれ、コンロやお肉にタレを塗るためのハケ、トング、紙皿やコップもレジのそばに特設の棚が作られて並んでいた。
地元の北海道では、お花見の時にジンギスカンをする文化があるので、その時のスーパーの感じととても似ている。
旦那さんは夕方からずっと、エビや魚を串に刺して塩をまぶすなど下ごしらえをしたり、火を起こしたり、せっせとバーベキューの準備を進めてくれた。
火を起こし終わったら呼ばれるのかと思い、家の中で待っていたら、いつの間にか焼き始めていて、大量の焼いたエビが盛られた皿を「ハイッ」と渡されてびっくりした。
「ええー外で焼いて家の中で食べるのー?」と文句を言い、一生懸命焼いてくれている旦那さんの隣にイスを置いて食べることにした。
↑一気に大量のエビを焼く旦那さん。足元のマグカップに焼肉のタレとハケが入っている。
写真にコンロが二つ写っているのは、お義母さんが素食(ベジタリアン)のため、小さめの専用コンロを用意したから。
素食はなかなか大変で、お肉などと同じ調理器具を使って調理したものは食べられないのだ。
大量のエビの後には、手羽先や牛肉、豚肉なんかも、旦那さんが延々と焼いてくれた。
牛肉は岩塩で、豚肉はハケでタレを塗って。
ひたすらコンロの前に座り、ずっと火の加減を見ながら焼き続けてくれた旦那さん。
腰が痛くなってしまったようなので、寝る前にお礼をこめてマッサージしてあげた。
2日後の土曜日には、帰省してきた義弟たちが勢揃いして、みんなで賑やかに、またバーベキュー!
お義母さんが朝、大量に市場でお肉を買い込み、大きなボウルにネギやら調味料と一緒に入れて漬け込んでおいたのを出してきてくれた。
みんなで必死に食べても全然食べきれない量で、旦那さんが、これは明日もバーベキューをやるしかない、とため息をつき、なんと日曜も続けてバーベキューをすることになった。
木曜日の余りのお肉を土曜日に使い切るつもりだった旦那さんは、お義母さんにもそう伝えてあったのに、と嘆いていた。
遠くから帰省していた義弟たちは帰ってしまったので、代わりにわたしの友達をお肉を食べ切るための助っ人としてお誘いした。
わたしは3日間もバーベキューができて、美味しいお肉をたくさん食べたうえに、台湾に来てからずっと会えてなかった友達がうちに来てくれて最高の4連休になった。
でも、旦那さんは、せっかくの4連休なのに、ひたすら火を起こし、肉を焼き、かなり疲れてしまったに違いない。
牛肉もコストコでいいのを奮発して買ってくれたらしく、お財布にも大打撃だったようだ。
これは相当、感謝して労らないといけない。
「バーベキュー美味しかったね!楽しかったね!ありがとう!」と、ひたすら言いまくっている。
でも本当に、みんなでわいわい美味しいお肉を食べて、きれいな月を見た今年の中秋節の夜のことを、きっとずっと忘れないと思う。
本当にありがとう、旦那さん!
次の検診で、お医者さんに体重増えすぎ!って怒られないか、ちょっと心配だけどね。
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