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映画📽『スリーピング ビューティー/禁断の悦び』原作/川端康成📚


映画🎞『スリーピング ビューティー/禁断の悦び』Sleeping Beauty  


2011年
オーストラリア映画。

監督・脚本 ジュリア・リー(監督デビュー作品)
主演 エミリー・ブラウニング
原作 川端康成『眠れる美女』

ここでは『眠れる美女』を原作とした数ある映像作品の中からこちらをご紹介します。


川端康成の原作『眠れる美女』から一転、映画では主人公が女学生となり視点が変わります。

エミリー・ブラウニングは華奢で小柄。透き通る陶器の様な肌を持つ俳優です。
原作のイメージから少女の危うさを表現するのにとても適役でした。


老人たちの動に対して、眠っている時はもちろん、普段から感情を表に出さない女学生の静
" 静と動 "
女学生が動、老人たちが静、と言う逆の感覚を持っているのが一般的であると思います。
しかし、実はこうでは無い側面がある事を文豪達の小説により、わたしは知る事になります(その中でも谷崎潤一郎はその最たるものだと女性として私は少し嫌悪する事もありますが)。
こう言う密事にされた人間の側面を面白いと思える様になったのも本のおかげです。


またその"静と動"の対比に、音楽はなく無音で進めらる映像は老人たちの丸出しの欲望と、女学生の危うい心理をくっきりと映し出す効果となり、またこれも原作を崩す事なく世界観を忠実に表現しようとする監督の誠実さが感じられます。


老いの醜さ、情けなさ、悔いても取り戻せない輝かしい若さの日々、絶望。
映像は目を逸らしたい現実を嫌でも突きつけて来ます。むごいですね。
ですが老人達のエゴは若い女達を性による征服欲で埋めようとする様はやはり醜態でしかありません。


ちょこちょこ解説不足感はありますが、敢えてそう言う作りにしているのだと思います。
この手の映画は事細かな描写の説明は返って想像力の邪魔になるのでは?
疑問が立ち込めてしまう人は、やはり監督が原作とした川端康成の「眠れる美女」を手に取られて深まってみては如何でしょうか。評価の低い映画レビューを見かけますが、文芸映画です。読書と共にされる事もお勧めします。


他に日本では
1968年・松竹配給、吉村公三郎監督。

1995年、横山博人監督。

2006年ドイツ🇩🇪で、
『眠れる美女』Das Haus der schlafenden Schönen

1994年、フランス🇫🇷では
『オディールの夏』Le Sourire


眠れる美女の読書感想です📚
こちらもお時間ございます時にあわせてお読み下さい☺️

#読書記録 #川端康成 #映画鑑賞

🔫声、発声、機能を考える
ボイス・ボーカルレッスン/東京都 
音楽療法(医療行為は行わない)の観点からオーラルフレイル、口腔機能、老化防止を意識した呼吸法、発声のレッスンも行います。

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