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バンドとは。TOTO Japan tour 2023/7/20 Morioka 岩手県民会館

TOTOのライブに4年ぶりに参加してきました。TOTOのライブは実は2004年にシンガポールで観たことがあるので3回目なんだけど、このシンガポール公演があんまり記憶にない、というか「誰がいた?」と聞かれても「さぁ…?」だし「何歌った?」と聞かれても「ロザーナとアフリカ…」位しか答えられないテイタラク。

TOTOは、結構メンバーを変えつつ活動しているバンドなので、その時どんなメンバーだったかは覚えてないのだ…

ちなみに、2004年のツアーは25周年のアニバーサリーライブだったようです。ボーカルはボビーさんでした。ほらTOTOってさアルバムのジャケットもイラストでさ、顔写真とかなかなか見れないからさ、覚えてなかったのよね(と言い訳)。すまんTOTO。

2019年も今回と同じ岩手県民会館の大ホールでそのときは満席でしたが、今ツアーは前日に仙台公演があったせいか、なんと1階席しか埋まっていませんでした。2階席はカーテンが下りていて、A席の人たちには「2階〇列〇番」と書かれた紙が1階席の後ろ5列ぐらいに貼られていた。

職場の同僚数名から「TOTO行ったの?!いつ?!知らなかった!」と言われたので、宣伝も足りなかったと思われます。まあ地方は車社会なので駅とか電車内に広告、ということでもないし、テレビも青森県ではCMしてなかったし。仕方ないんですが。一緒に働くアメリカ人も知らなかったし。でもまあ次の日の武道館はSold out だったようなので良かったです。さすが東京は違うわ。

さて、2019年のライブでアフリカのサビの部分を合唱する(ジョセフが「Singing!」とみんなにマイクを向ける)と覚えていた私は、必死にサビを覚えてライブに臨みました。

I bless the rain is down in Africa 
Ganna take some time to do the thing never had

でもまあ日本人にね歌わせるには、ちょっと長いかなーと思うのよ、大体の人が「もにゃもにゃもーにゃもにゃアーフリカー」になっちゃうのよ。私は4年前それが悔しかったので、今回は頑張ったさ。

アフリカに雨が降りますように
経験のないことをするにはまた時間がかかりそうだ

セトリなどはほかの方にお任せします。とにかくファーストアルバムから数曲やった中でも、Georgy Porgyのアレンジがよかったです。2019年の時には舞台の前のほうに椅子を置いて座りながらアコースティックギターで歌うこの曲がすごくいいと思ったけど、今回のバンドアレンジもすごくかっこよかった。

今回バンドメンバーは一新されてなんとオリジナルメンバーはギターのスティーブ・ルカサーのみ。それは知ってた。でもまたもやひとりひとりの情報はよくわからないまま行っちまいました。

ベースのジョン・ピアスはヒューイルイス&ザニュースから参加、というのは前情報で知っていたのですが、メンバー紹介でルカサーが
「僕たちは同じ町で近所で生まれ育って、学校もずっと一緒だった。実は生まれる前から知り合いだった。どうして?って思うでしょ?実はお母さんたちが僕たちがおなかの中にいるときから友人だったんだ」
って紹介の仕方がちょっと斜め上。そんなすごいアーティストを生んだ地元ってすごいなー。

ボーカルのジョセフ・ウィリアムズの紹介の時には
「誰にも言ってない秘密を教えるよ。ディズニーのライオンキング知ってる? 彼は小さいときにライオンキングの歌を歌っていたんだ、この曲」
と無茶ぶりして、ジョセフにライオンキングをワンコーラス歌わせるというこれもまたびっくり情報。

ドラムとキーボードはゴーストノート(と言ったかな?)というバンドから二人。もう一人キーボードはスティーブ・マッジオラという若い人です。

このスティーブ・マッジオラさんに、一緒に行った相方マッキーは、コンサート前になんとツーショットを撮ってもらってきたんですねーなぜか。ほら私たちメンバーよくわからないまま行っちまったから、スタッフと思ったとかで、ライブが始まって彼が手を振りながら舞台袖から出てきたひにゃー、二人してひっくり返りました。

数年前からこのメンバーで演奏しているようですが、プロだから当たり前なんだけど、とにかくちゃんとTOTOになっているのがすごい。アレンジもあるからオリジナルとは違うけど、コーラスの美しさなんかも変わらないし、なんなら進化してる気さえする。
もちろん、昔のTOTOを聴けば、いいなあ、これだよなあ、って思うことは思う。いいものはいい。でもなんというかこれはこれですごくよい。

もう1回書いちゃうけど、オリジナルメンバーは、ルカサー1人なのだ。

これは言うなれば、小田さんが一人で、今のバンドと一緒に「オフコース」を名乗り続けてもいいのか、もしくは、ABC(ドラムのジローさん、ベースの仁さん、ギターの松尾さんで作っているグループ)が、例えば佐藤竹善氏をボーカルに迎えて「こんばんは、オフコースです」ってやってもいいのか。(あくまでも例え)

どういう仕組みで成り立って行っているんだろう。辞めたオリジナルメンバーが「俺がTOTOだ」と「元祖」と「本家」みたいな争いにはならないのだろうか? 

そう考えると、外タレ(って言い方もいいのかどうなのか今時なんかよくわからないけど)って、そういうこと割とありますね。クールアンドザギャングなんかボーカルが変わっても成り立ってたし。

TOTOももうむしろジョセフ・ウィリアムズの歌声こそザ・TOTO!と思ってしまう。ボーカルが変わっても続く、ってよっぽどよね、と思う。

日本のアーティストで考えると、メンバーやボーカルが変わって存在し続けるグループってクールファイブかロスインディオスぐらいしか思い浮かばないんですけど(発想が昭和で申し訳ない。あまり同意を得られそうにない気がする)。

何が「グループ」を存在させるのだろう?

どこまでがサポートメンバーで、どこからがバンドになるんだろう? 

でも本当は音楽って誰のものでもないし誰のものにもなるから、本当に自由にこうやって歌い継がれていくことが正しい残り方なのかもしれない。オリジナルを知らなくても誰かが歌っていたというきっかけでその歌が好きになる、ということもある。それも正解だと思うし。

もうひとつ、ステージのそれぞれの位置がユニークだった。
普通のライブの配置というのは大体どのバンドも、真ん中の後ろにドラム、右か左にキーボード、前にベース、ギター、ボーカルかなと思うのですが、今回のTOTOは、真正面ど真ん中の後ろと、左側にキーボード(キーボードが二人体制)、ドラムが右にあるという、けっこう斬新なレイアウトでした。

照明もシンプルながらとてもキレイだった。特にやっぱりAfricaの、アフリカらしい赤と黄色と緑のライティングは素敵でした。

いろいろ新しいTOTOを見て聴いて感じて、大満足大感動でした。これからも、ずっと続けていってほしい! また日本に来てね!


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