鳥見ハイキング<I公園編>1/4話 2022年6月 夏の森は小鳥を隠す。
先日、鳥見仲間で茶飲み友達のモカさんとI公園へ行ってきました。
I公園は山の上にあります。
登山の装備が必要だと分かっていたのですが、途中でコンビニに寄るのを忘れていたため、食料を持っていませんでした。
たまたま私が探鳥会のおみやげにパンを持ってきていました。
「花豆パン」という、標高の高いところでしか栽培していない珍しい豆を使った豆パンです。
やさしい甘みがおいしいので買ってきたのですが、まさか役に立つと思いませんでした。
花豆パンを心のよりどころにI公園に到着。
思ったよりたくさんの車が停めてありました。
しかも県外ナンバーばかりでした。
最初に管理棟に寄って、案内図を確認し、歩くルートを決めました。
私が一度行ってみたいと思っていたのはO谷で、本によると、公園をぐるっと回って2時間くらいのコースのはずです。
I公園の入り口は背の高い杉林の間にまっすぐ伸びていました。
道は階段状になっていて、まぁまぁ歩きやすい感じです。
しばらく進んだところでモカさんが足を止めました。
「道が無くなった」
周囲は真っ黒な石が突き出るように立っています。
噴火による溶岩が冷えたものだとすぐに分かりました。
周囲を見ても確かに道が分かりません。
引き返そうかと言いかけて、看板があるのに気がつきました。
「そこに看板」
「道は間違っていないと思う」
その看板のそばまで行くと、分かりやすいように道に白い砂利が敷いてありました。
ありがたくその道を先に進みました。
モカさんが
「いた!」
こう言って足を止めました。
「今、そこにホトトギスみたいなのがいて、飛んでいった」
「えー、いいなぁ」
ぜんぜん気がつかなかった私。
さらに山見とを進むとモカさんがまた言いました。
「いた!」
「かわいい!」
「そこ!」
私にはさっぱり……
鳥が見つからない私に場所を教えてくれたのですが
「そこの石と石の間の木の上」
「ごめん、分からない……」
「分からないの!?」
モカさんが指したときに鳥がパッと飛び立って、私にも鳥のありかが分かったのでした。
もう、遙か森の彼方ですが……。
私はこの時の視界を撮影していて、後でモカさんに見てもらったのですけど、私の位置からちょうど大きな葉っぱがあって鳥の姿が見えていなかったことが判明しました。
残念すぎ……。
モカさんが撮った写真によると、ムシクイ類の幼鳥で、くちばしは黄色く、羽根がぽやぽやっとまだ柔らかそうでした。
ちなみにムシクイ類は見た目がウグイスにそっくりな可愛い小鳥です。
森の中で見つけるのは結構難しいと思います。
2につづく。
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