鳥見ハイキング<夏の鳥池編> 2022年6月 クロツグミとアカハラの水浴び。
先日、鳥見仲間で茶飲み友達のモカさんと夏の鳥池へ行ってきました。
夏の鳥池というのは湧き水をせき止めた人工池のことです。
周囲に水場が無いため、人工池の周りのわずかにできた浅瀬に、いろんな種類の小鳥が集まります。
モカさんは鳥を撮りたい人です。
森の葉が濃くて、鳥が見つからない今、夏の鳥池にご案内するしかないと思っていました。
私たちが着いたとき、鳥池を見下ろす展望台のベンチは満席でした。
端のベンチの人が隣の席の人と相席になってくれて、一つ開けてくれました。
「一番端だけど、見えるから」
その方にお礼を言って、ベンチに腰掛けました。
その座席を譲ってくれた方は、この場所のことに詳しい印象を受けました。
席を譲ってくれたのでゆずさんとでもしましょうか。
この池の周辺にはシマリスがいます。
本州にシマリスはいないので、ペットとして飼われていたものだと言われています。
ゆずさんは岩の上や展望台の手すりの上にひまわりの種を置きました。
「ここにはカヤネズミやアカネズミが来るんだ」
「ネズミが食べるんじゃ、あげるのをやめようかと思ったんだけど、俺がやらなくても他の人がやるから」
周囲にいたみんながゆずさんの足元をチラチラと覗いていました。
私の位置からは見えなかったのですが、地面がへこんでいて、そこにネズミが来ていたようでした。
まもなく池に小鳥がやってきました。
水に体を沈めて、気持ちよさそうに水浴びをしているのは、モカさんが一度見てみたいと言っていたクロツグミでした。
お目当ての鳥がこんなに早く来てくれるとは嬉しいです。
クロツグミは周囲を伺いながら、けっこう長い時間パチャパチャしていました。
クロツグミがいなくなって、しばらくすると、次の鳥がやってきました。
実を言うと、モカさんに
「撮っておいて」
こうに言われるまで私は鳥が来たことに気がついていませんでした。
慌てて水場を確認すると、アカハラが水浴びをしていました。
水しぶきを上げて激しい水浴びです。
くちばしがまだ黄色いので、巣立って間もないのかもしれません。
さっそくカメラに収めました。
隣でモカさんが
「あっ」
と声を上げました。
えっ?
カメラを覗いていたので、自分の近くのことにまったく意識が行っていなかったのですが、目の前の手すりの上にシマリスがいて、先ほどゆずさんが置いたひまわりの種を頬張っていました。
ベンチから手すりまで、1メートルも離れていません。
こんな近くにシマリスが来るなんてビックリです。
ゆずさんが
「それは懐いていないやつ」
「3匹いて、人から餌をもらうくらい慣れているのが1匹だけいる」
そうに言ったので、モカさんと同時に
「えーっ!?」
「そんなにいたの!?」
驚きの声を上げてしまいました。
モカさんはシマリスを追いかけるように移動していきました。
不意にモカさんが
「オオルリがいる」
「そこの木の枝の上」
こうに教えてくれました。
枯れたような白っぽい木の枝にオオルリがいました。
オオルリは、最初のうちは横向きでしたが、枝を移ったときにお腹をこちらに向けてしまいました。
周囲の鳥屋さんたちは「白いお腹ばっかり」だと残念がりました。
そういうものなのか~と思いました。
私ならオオルリが撮れただけで嬉しいですけど。
オオルリが飛び去ったところで切り上げて、帰路につきました。
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