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鳥見ハイキング<I公園編>3/4話 2022年6月 キビタキにコサメビタキ!嬉しい!

    先日、鳥見仲間で茶飲み友達のモカさんとI公園へ行ってきました。

 公園と言っても、歩けばほとんど登山です。
 谷底へ降りる岩の階段を慎重に降りていきました。

 小鳥の鳴き声と何か違う音が聞こえました。
 ピッピックルクル ドドドドド

 モカさんが
 「いた!」
 「黄色い鳥!」
 「首から上が濃い黄色」

 「まさか……コマドリ?」

 でも、声が違うかも?

 ちょうどモカさんが鳥を撮って、写真を見せてくれました。
 「これ、キビタキ」

 モカさんに鳥の居場所を教えてもらって、私もキビタキを撮りました。
 キビタキはなかなか撮れないので嬉しいです。

 モカさん曰く、
 「鳴き声と口をパクパクしたのが同じだったから、鳴き声はキビタキに間違いない」
 「もうひとつの音は分からないけど」

 キビタキの鳴き声と一緒に打つような音が聞こえていたのです。
 鳴き声と打つような音がほとんど同時に聞こえるので、たぶんキビタキがたてているのだと思うのですけど。
 キジが羽根を激しく打ち鳴らすことがあるのですけど、そんな感じでしょうか。

 野鳥の世界は奥が深いです。

キビタキ

 さらに進むと、またモカさんが言いました。
 「いた!」

 モカさんが一生懸命教えてくれるので、私も頑張ります。
 「そこの斜めに伸びた木の左側」
 「うーん」

 「……見つからない」
 モカさん、ガクリ。

 そのうち鳥が飛び立ったので、目で追うことができました。
 逆光だしブレブレだし、なんとか撮れた割には写りが悪いのですけど、鳥の特徴はつかめました。
 「コサメビタキ」

 いつも持ち歩いている図鑑を取り出して、コサメビタキのページを示しました。
 のどの白い模様がまさしく、でした。

 「憧れのコサメビタキが撮れるなんて」
 大喜びの私。
 次に撮るときはもっと鮮明な写真を撮りたいものです。

コサメビタキ

 谷を降りきると地面は平らになりました。
 コマドリがいるので知られているのですが、特に鳴き声はしませんでした。

 ここで引き返すことにしました。
 座れそうな岩を見つけて腰掛けました。
 たまたま持ってきていた野菜ジュースと花豆パンが今日のお昼です。

 お腹が少し満たされたのでまた歩き始めました。

 モカさんは行きに鳥に出会った場所を確認していました。
 鳥は縄張りを持つので、しばらくするとまた同じ所に戻ってくる可能性が高いのです。
 「キビタキ、このへんだっけ?」

 残念ながら鳴き声は聞こえず、戻ってきていないようでした。

 岩の階段を上りきり、ゼィハァと息が上がったところに天然クーラーとベンチのある広場があるのでした。
 至りつくせりのいいところだと思いました。

 私のリュックに非常食のドライフルーツ&ナッツの小袋が一つだけ入っていたので、モカさんと半分こにして食べました。

 夏の夕暮れが似合いそうな蝉の鳴き声がカナカナカナと聞こえてきました。
 モカさんが
 「えっ、ヒグラシ?」
 「ここならありえるんじゃない?」

 天然のクーラーがあるおかげで、この小さな公園は多くの種類の生き物たちが暮らせるのだと思います。
 ここはまるで宝物のような森だと思いました。 

4につづく。


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