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SlintのSpiderlandが好きで。

あとはほとんど嫌いで ではないです。


おはようございます。キロネックスです。
今回は好きなロックミュージックの話です。
なんか記事として嵩増しできそうなので
暫くこういうの書いていきそうです。 


今回はルイスヴィルのポストロック
の代表的なバンド、Slint。 
の1991年リリースした代表的なアルバム、Spiderland
のお話です。

なーーんか結構言及してるような気もしているんですが
これ自体でまとめたことはなかったんで纏めます。



ちなみにSlintのプロフィールですが
以下に書いてる通りです(Last.FM丸パクリ)

Slintは80年代後半から、90年代前半にかけて活動したケンタッキー州ルイスヴィルのポストハードコアバンド。
暗く、重く、そして冷たい質感のギターアルペジオから始まり、突然狂ったようなディストーションギターのパートに変わるという、いわゆる今のポストロックの基礎を作ったバンドである。

1987年、スティーヴ・アルビニプロデュースでデビュー・アルバム『Tweez』をレコーディングし、89年にリリース。アンダーグラウンド故に注目はされなかったが、既にバンドとしての形は完成されていた。
91年、セカンド・アルバム『Spiderland』リリース前にメンバーの脱退により解散。このアルバムがファンや批評家から絶賛され、「初のポストロック・アルバム」と言われている。
その後、メンバーはそれぞれバンドを結成して活動している。特にトータス(Tortoise)は、セカンドLP『ミリオンズ・ナウ・リヴィング・ウィル・ネヴァー・ダイ』(Millions Now Living Will Never Die,1996)をリリースし、ポストロック界のアイコンとなった。
2005年、ライブイベント「All Tomorrow's Parties」のキュレーターとして再結成。再結成ツアーも行った。

まあそんな感じのバンドです

ポストロックの元祖と言われており、特にギタリストのDavid Pajoはポストロックの最重要バンド、Tortoiseに加入し2ndアルバムを作成し功績を残しました。僕は流石にTNTのほうが好きなのであんま関係ないけど。

また最近(???)のバンドにも多大な影響を与えていて、ちょこっと話題なBlack Country,New Roadとかはもろに影響を受けているとバンド自身が公言しています。
あんま有名じゃないかもしれないけどdeathcrashとかももろに影響を受けてる感じが聴いてると感じ取れますね。

あと音楽レビューで有名なPitchforkではアルバムレビューで10点を記録。
90年代の10点満点のアルバムだと他にはNirvanaのNevermind、マイブラのLoveless、Weezerのブルーアルバム、RadioheadのOK Computerなどもう超名盤ばかりなので今はともかく当時ではどれだけ素晴らしいアルバムであるかがわかります。


ということで、それだけなんかよくわからないけど凄いと言われてるアルバム、それがSlintのSpiderlandです。


という訳で上にSpotifyのリンクを貼りました。
収録曲は僅か6曲。
曲数短い代わりに1曲の時間が長いというプログレパターンです。

 アルバムジャケットは多分バンドメンバーらしき男たちが湖か何かに体を埋めてこちらに向かって笑顔で見つめているというなんとも言えない不気味なジャケット。白黒なのが余計タチ悪い。

肝心の曲はというと

明るい部分、なし
ポップな部分、なし
キャッチーな部分、なし

ひたすら背筋に何かを突きつけられてるような緊張感や恐ろしいほどの冷たさを感じるクリーントーンのアルペジオと変拍子
もはやビープ音にしか聞こえない強烈なディストーションとハーモニクス
シューゲイザーよりぼそぼそ喋るボーカル
そしてたまに絶叫

今メジャーシーンにある売れる要素全部を徹底的に排除したみたいな音楽性です。
本当によくこんな音楽、名前が売れたなと不思議に思うレベルの音楽性をしています。 


実際メンバーも余りに"オタクすぎた"と当時感じたらしくて
次作アルバム(実現してないけど)には女性メンバーを入れようと本気で悩んでた時期があったらしいです。


まぁ、ボロクソに書いちゃってるようにみえるんですけど
曲はほんと良くて
静と動的な
やっぱりこの不気味な変拍子のクリーントーンから一気に強烈なディストーションと絶叫に変わる部分
とんでもなく気持ち良いです

あとやっぱりディストーションの音が良い。
とんでもなく良い。
ホンマに。
やっぱりこのアルバム特有のギター本来の暖かさとか真空管アンプの暖かさとか
もうそんなの微塵も一切感じさせない徹底した冷たすぎる音作り
ただひたすらに緊張感と焦燥感を圧迫させるような曲構成とそれを解放させるような狂気を感じさせるギターのノイズと絶叫が

このアルバムの良いとこなんじゃないかと思います。
スカッとするよね、キチゲ解放みたいで。


おすすめ曲はまぁ…全部なんですけど
特に最後のGood morning,Captain
同じような不安定な反復したリフとベースライン
時たま入る余りにも気持ちが良いノイズの嵐のようなディストーション
その構成を繰り返した最後の最後
I miss you ともうほぼ狂いかけたように叫ぶ絶叫と畳み掛けるようなハーモニクスを交えたディストーションギター

もう本当にこのアルバムを締めくくるにふさわしい曲ですし
このアルバムが、このバンドが、どういう基準でここまで評価されたかが1番よくわかる素晴らしい曲だと思います。
長いですが是非1度聞いてみてください。










という訳で好きなアルバム、SlintのSpiderlandでした。
過大評価とか余りにもアングラすぎみたいな意見もあるアルバムですが  

自分が聞いた曲の中でもここまで、冷たく、おどろおどろしく、不安になり、焦燥感に駆られ、それでいて気持ちの良いアルバムはそう多くありません。
そんなアルバムをポストロックという土台ができる前に築き上げ、アルバムの終盤まで徹底しそれを行った
それが未だにフォロワーを産み続け崇拝されている理由なのかなと思います。

まぁどんな人がこのバンドを好きになるかは分かりませんが
単純にノイズが好きだったり 
現実が抑圧されすぎてひたすら発狂したかったり
そんな人が好きになるアルバム何じゃないんでしょうか。
不安と慟哭、そんな感情を絶大にプッシュした名盤、Spiderlandの話でした。
それでは。


追記
そういえばSlintを中心としたルイスヴィルのポストロック郡を紹介するはてなブログを昔見つけたのを思い出しました。
特に許可は取ってませんがとりあえず載せておくので気になった人は見て見てください。おもしろいとおもいます。


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