「日々是勉強」
大学で臨床心理学を専攻してた。そう言うと「じゃあ人の気持ち読めるんだ」的な事を何度か言われたけど、そういう学問じゃない。
実際には実習があって、私は児童相談所に通って子供たちと遊んだり、お世話をしたり。スケールテストをして、点数の分析のお手伝いをしたり。病院の実習に行った同級生もいた。そんな風だったので、人の気持ちを読む練習は全くした事がない。
人の気持ちが行動や仕草に表れたりするのは本当だと思う。「腕組みは拒絶の表れ」とか「髪の毛を触るのは話に興味がない時」とか。これらは雑誌の特集記事に書いてあったのを読んだ記憶。もしくはふらっと立ち寄った本屋さんで見つけた本か?とにかく学校で教わったわけではない。でも、実生活にはこちらの方が役に立ったりするんだよね。実生活では周りの人にややこしい心理テストをやったりするわけじゃないし。
卒業して、心理学とは全く関係ない企業に勤めて、結婚して長い時間が経った。そうして少し前に「嫌われる勇気」という本に出会った。
「アドラー心理学」って初めて聞いたので、それをきっかけにいろいろ本を読んだり調べたり・・・フロイトとかユングって習った記憶はあるが・・・意識と無意識。外向と内向。トラウマにリビドー。夢分析。。。
忘れかけていた知識のかけらをつなぎ合わせてみたら、当時は知識だけだったものが、実感を伴った「色のついた現実」として自分の中にしっかり落ちてきた。これは多分、大学生の時よりも経験値が上がった何よりの証拠。
高校生の頃勉強した微分積分は、私の今までの人生では使い道がなかったけれど、心理学の方はこれからも私をいろんな意味で支えてくれる気がする。
遠い記憶を頼りにしながら、今こうやって新しい知識を得る事ができる。 どこまで行っても「日々是勉強」だなぁって思うこの頃なのでした。
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