プレシジョン・メディシン
precision medicine(精密医療、個別化医療)
これまで臓器別に考えられた癌治療が、これからは遺伝子変異別に最適な薬を選ぶ治療へ。
臓器の縦割りではなく遺伝子変異に基づいた横割りの治療開発がプレシジョン・メディシンの基本
癌治療が発展したのは確かなことだ。Lynch syndromeの二次スクリーニングに用いられるMSIを指標としてキイトルーダ(ペムブロリズマブ)がFDAで認められたことはこのprecision medicineをより身近にさせた。
とはいっても、癌による遺伝子変異の種類はあまりに多すぎる。またどの遺伝子変異が癌の原因となっているかは患者によって異なる
どれが本当の癌の原因でどの変異が治療選択に有効なのかというのを決めないといけない。
ビッグデータ解析、AI、分子標的治療薬、免疫チェックポイント阻害薬など新しい言葉は新たな可能性が大きく広がっているように思える。
現状としては費用面の問題(適応があると認められないと保険適用外となる。い。癌遺伝子検査の料金40万~100万、そして原因となる遺伝子変異を見つけてもその治療薬がその癌の部位の適応をもつ抗癌剤ではないため月90万円のケース)もあるが、治療には やはり限界はある。
遺伝子解析を受けたが薬が見つからなかった患者への寄り添い方も医療従事者、家族に求められるのも現実だ。
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