見出し画像

8ミリフィルムシアター🎥

幼少の頃まで、県営アパートに暮らしていた。
子供部屋、居間、寝室。
家族は工夫しながら暮らしていた。
ベッドは無く、毎日テーブルを片付け布団敷き。

父は仕事が多忙であったが、子供達にかける愛情は非常に深く、休みや行事等があると合間をぬって様々な場所に私達を連れて行ってくれた。

広場で転びながらも根気強く自転車乗りを教えてくれたり、河原にススキを取りに行ったり、プールに連れて行ってくれたり。

そんな父の職場近くには小さな市の図書館があった。 
よくそこに家族で行き、父の退勤時間を待ち一緒に帰宅した。

近くにはパン屋があり
時々チョコレートクリーム入りのアンパンマンのパンを買ってもらい、図書館で本を選んでいた。

その図書館では8ミリフィルムの童話やアニメを貸し出していた。

父は時々、職場から映写機を借り、図書館で
童話の8ミリフィルムを何本か借りてきた。

週末になると自宅の大きな白い壁を使い
映画館の様にシンデレラや一寸法師など
昔の童話のアニメーションを上映。

近所の子供達もやってきて一緒に観ていた。
凄く楽しかった記憶がある。

多分
「遊びや楽しみはあまりお金をかけなくても自分で生み出す事が出来る」  
と今私が思えるのは

こんな父の楽しませ方を身近で見ていた事

長い田舎生活の中
日々自然の中で想像力を働かせ、友達と遊びを作り出す生活があったからじゃないかと思う。

人生ってきっと幾らでも自分の気持ち次第で色を変えられ、人は環境によりだいぶ人生の流れや生き方が変わる様な気がする。

父よ。ありがとう。(お陰様で元気です)

8ミリフィルムの温かい思い出。

まるでニュー・シネマ・パラダイスの様に。

画像
(映画ニュー・シネマ・パラダイスより)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?