夜更けに出発
ある朝早い仕事の日。
たまたま昔を思い出した。
幼少期の家族旅行は大体早朝に出発と決まっていた。
東北やディズニー、隣県が多かったが何故か出発時間はかなり早くて朝4時くらい。
前日に母がおにぎりや唐揚げを用意しておいてくれて、父は車に毛布を積んでおいてくれた。
思い出すと共働きの中、とても深い愛情を感じる。
朝3時に静かに起きて準備をし、ひっそり、静かに車に乗り込む。
後部座席の私達子供はまだ眠くて車内の毛布をかけ長時間眠っていた。
丁度窓の外が明るくなる頃ハッと目を覚ますと
高速のサービスエリア。
母の作ったおにぎりや、漬物、卵焼き、唐揚げなどを頂く。水筒に入れてきたお茶を頂き、皆で車内で食べる。
何だか早朝に出かけるソワソワ、ワクワク感が子供心に楽しかった。
未だにその傾向があり、早朝に出かけるの大好き。
そこから数年が経ち、私達子供は成人し大人になった。
(もう子供達の年齢、結婚等で行けなくなるから)
と最後に両親が提案した家族旅行は
長野県の上高地だった。
上高地に行く日。
やはり朝早く出発し、リュックを背負い、雪が残る標高の高い山や綺麗な澄んだ川の水を見ながらキャビンに泊まる。
水が澄んでいてとても美しかった。
河童橋付近で長野名物の山賊焼きバーガーを2個買い両手に持ち、父と一緒に川沿いで食べたのをよく覚えている。
夕飯はカレー。
夜は家族で色々話す。
しかし
何となく私達子供は成長し、友人や彼氏もいたりして、仲間の様な、友達の様な和気あいあいする昔の家族の雰囲気とは違い
皆大人になっている事に気付く。
家族といるのに何だか自身の将来が不安に感じていた私。
朝もやの中、ウィンドブレーカーを着て川沿いを歩くのは何とも言えない神秘的な時間だった。
子供時代、早朝に出発した旅行を今でも時々思い出す。
きっと忘れないだろう。
心の1ページに大事にしまっておこう。
今は何となく福岡か京都に行きたい。
紅葉が美しくなる季節ですね。
(画像引用)
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