君はスパークル/≠ME

歌ってる君が綺麗 ちょっと泣いた
縮まることのない距離が 眩しかった

この歌い出し、秀逸すぎますよね…
私はヲタクから見たアイドルの輝きの根幹はこの「縮まることのない距離」にあると思っています。
どんなに会場が小さくても、お客さんが少なくてもアイドルはステージにいて、ヲタクはフロアにいる。(客席に降りてきたりトロッコ使ったりとかまあ例外はありますが…)
アイドルヲタクなら分かってくれると思いますが、ステージにいるアイドルの輝きというのは本当に何にも代えがたい。
たった1曲、数分のパフォーマンスのためにどれだけの努力を重ねてきたのか考えれば考えるほど気が遠くなる。
どんなに特典会に行って仲良くなったつもりでも、SNSや配信を見てその子のことを分かったつもりでも、「ヲタクとアイドル」という関係性である以上「つもり」でしかない。
もちろん時間を費やしたらその分だけ近づくことはあるかもしれないけど、別の人間である以上一致することはない。
その距離感が、ステージにいるアイドルのことを一層輝かせているんですよね…

どんな曲聴いても ヒットチャート聴いても
どうしても僕は君がいいな

「流行っているからいい」、「みんなが好きだから好き」なのではなく、「自分が好きなものが好き」というのが「ヲタク」なんだと思いました。
流行りの曲じゃなくても「君」が歌う曲がいいなってちゃんと思える自分でいたいですね。

今日を待っていたよ
だって会いたかった、ねえ。

いつでも会える関係性じゃないからこそ、貴重な会える日を待ちわびるヲタクの気持ち…こればっかりはどれだけヲタクしていても、どれだけライブがたくさんあっても慣れちゃいけないものだなと思いますね。(自戒)

ザワザワとしたホールでさ、君を想った
ただ広いこの空間で星に混じって
Ah 君はどんな気持ちで空になるのか
教えてよ

ここ、開演前の話なんだと思うんですけど、
ヲタクが「星」でアイドルが「空」なの独特な表現ですよね〜、割と逆のイメージを持っていました。
確かに空は星を包み込んでくれますもんね…

君がスパークルだから 僕を苦しめる
好きとか恋とか ファンだとか
そういうのじゃないんだ
君がスパークルだから 僕は生きていける
あーあ なんかもう憧れの人だよ

これ、前半の「縮まることのない距離」のところに通じるものがあると思うんですけど、アイドルとヲタクの関係性ってすごく独特で。
「推し」という特別な感情を上手く表現した歌詞だなとここを聴く度に思います。
ただの「好き」とか「恋」じゃなくて、「生きる源」で「憧れ」なんです。
何かに憧れると相対的に何もできていない自分が見えて苦しかったり、シンプルに「推しが尊くてしんどい」みたいな感情もありますよね。

今日の夜空の星
僕みたいで嫌だな
そんな光り方 何も見えないよ
ハートは黒ずんで
君しか磨けない、ねえ。

「僕みたいで嫌」なのが本当にわかるというか、私って自分のこと好きじゃないんだな〜と思うことが最近よくあります。
そんな自分のことも、「君」を観ている時間は好きになれる瞬間もあるんですよね、ずっとじゃないけど。

電車でぎゅーぎゅー揺られ、君を想う
あの広い空から僕は どう見えた?
Ah 今日の帰り道はいつもよりも
ちょっと苦しかった

これ、「今日」はライブの日って解釈でいくんですけど、ライブの帰りにひとりで電車に乗ってる時間とか、乗り換えでホームで電車を待っている時の現実に帰っていく感じを思い出して心がキュッとしますね。

僕しかわからないんだから 誰も触れないで
他人が思うよりも 深くて
重い海を泳いでる
僕しかわからないんだから 孤独でいてほしい
空が このまま飲み込んでくれたら

「僕」が抱いている「君」への感情って誰もわからないんですよね。限りなく近い感情はあったとしても。
ヲタクがアイドルに持つ感情って、それがたとえプラスの気持ちでもめちゃくちゃ重たかったりするので、何でもかんでも「好きだから」を免罪符にしてぶつけていいわけじゃないってことを心に刻んでおきたいし、それを適度に受け止めたり受け流してくれている推しメンに日々感謝を忘れずにすごしたいですね(超ウルトラミラクルアルティメット自戒)。

きっとこんな人だ、とか
作り上げられてる
君は ずっとずっと繊細で
もっと複雑な人だから

アイドルってイメージ商売なので「この子はこういうキャラ」みたいな感じで捉えがちですけど、アイドルも人間なので私たちに見せている部分以外にも色んなことを感じて、考えているんだよな〜と改めて思います。
その上で、「自分の中のアイドル像」を守っている子ってすごいですよね。
私はキャラ作ってる感が出すぎていると引いちゃうんですけどね…わがままですよねヲタクって…

君はスパークルなんだ 僕を苦しめる
この世で一番 君のこと想っているのになあ

多分そんなことないんですけど(最悪)、ヲタクはこれくらい盲目でいいんですよね。
他のヲタクがどうとかじゃなくて、「自分」と「推し」の一対一で捉えられてる人がいちばん強い。
私も自分の「想い」に自信もっていきたいです。


追いつこうとしても 遠くなるばかりで
あーあ…なんかもう僕の全てなんだ

降参ですよ、降参。白旗。
「推し」って「僕の全て」ですよね…
良いか悪いかはさておき、この状態が「ヲタク」って感じがします。

夜が明けてきた
wow oh oh
今、何をしてるの?
どこかで歌っていて
スパークル

この曲における「夜明け」って「アイドル人生の終わり」だったりするんですかね。
いや、深く解釈できてないのであれなんですけど…
「今何をしているかわからないけど、どこかで歌っていてほしい」という想いを抱いているこのラスト、もう推しがアイドルじゃないのかなって思っちゃいました…
推しがアイドルじゃなくなる最後の瞬間の輝きって切ないけどめちゃくちゃ綺麗で、その後もただ幸せを祈るだけ、なんですよね…


↑この曲のMVです。
撮影時メンバーの櫻井ももさんが体調不良で活動休止しているので映像にはいませんが歌声は入っています。

↑昨年行われたライブの映像です。
この曲のセンター、川中子奈月心(かわなご なつみ)さんが腰の治療による活動休止から復帰した際の映像なので歓声がすごいです。


長くてまとまりのない文章だったかと思いますが、読んでくださりありがとうございました。

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