ボランティアやNPOを使った宗教勧誘を許せない理由
1月1日に起きてしまった能登の地震…。私から語れることは、正直何もなくて…。
お見舞いのことばも、無事を祈ることばも全てが無力に思えます。私はただ、小さくてもできることをするのみです。
この災害のたびに繰り返されてきた、一部宗教団体の振る舞いについて、今日は書くことにしました。
(私が育ったキリスト教宗派は、こうしたことをしていません。
問題があるとはいえ、社会的信頼を築いてきた宗教団体が偽装勧誘をすることはありません。)
1.被災地ボランティアやNPOを利用した、宗教勧誘にお気をつけください。
災害が起きると、布教目的で被災地に入る宗教団体もあるようです。
(もちろん、純粋に支援のために入る宗教団体もあります)
なかには正体を隠して関係性を作った上で、宗教勧誘を行うところもあるでしょうね。
被災した方を勧誘対象にする場合もあれば、勧誘ターゲットと関係性をつくる目的で「被災地ボランティア団体」を作る場合もあるでしょう。
私のイメージですが、評判の悪いところ(その宗教団体がやってきたことで、沢山の人たちを傷つけてきた結果です)に限って、こうした偽装勧誘をするように思います…。
2.助けてもらったあとに勧誘されても、断ることに罪悪感を持たないでください。
究極に困って苦しんでいるときに手を差しのべられ、親切にしてもらって…。そのあとに宗教勧誘を受けたら、断りにくいかもしれませんね。
でも、忘れないでください。
だってあなたは、困っていた(という言葉では済まないですよね…)けれど宗教を信じたかったわけではない。
あなたは「最初から宗教だと名乗らないような団体」の教えを信じたかったわけではない。ましてやカルト団体の一員になりたかったわけではない。
偽装勧誘は、信仰の自由を破壊する行為です。
たとえ末端の人たちが「いい人たち」だったとしても、その行為に応じる必要はありません。
末端の人間は本気で「相手の救い」を願っているかもしれませんが、結局その結果は「問題ある団体の拡大」です。
「所属団体の拡大」という目的がなくても、手を差し伸べてくれる人たちはいるはずです。
3.偽装勧誘をする団体のせいで、地道に頑張ってこられた方々が活動しづらくなるということ
私が偽装勧誘を憎むのは、それが勧誘ターゲットの人生を破壊する行為だからです。
そして、もう一つ私が許せないと思う理由があります。被災者支援に限らず、こうした偽装勧誘団体は、地道にがんばってこられた支援団体の妨げになるからです。
私は子育てが一番大変だったときに、地元のボランティア団体の方に助けていただいたことがあります。
私の話をたくさん聞いて、悩みだらけの私の子育てを沢山褒めてくださるだけでなく、実際に手を出してくださいました。
長年地域で活動してこられた方々でしたが、リーダーの方がおっしゃったんです。
「最初は怪しい団体だと思われて、大変だったのよ。宗教じゃないかとも言われたわ」と…。
宗教二世としてカルト団体の問題に触れてきた私は、気付かされました。
宗教団体が偽装勧誘の手段としてボランティアやNPOを使う人たちがいることで、こうした人たちが活動しにくくなる。もっというと、支援が必要な人に届きにくくなるのだと。
(繰り返します。偽装勧誘する宗教団体は、その時点で危険です。信頼を積み重ねてきた宗教は、偽装勧誘なんてしません)
今日書いた内容は、直接的に被災された方を助けるものではないかもしれません。
ただ苦しんでいる方々がさらなる被害に遭わないでほしい。
そして、偽装勧誘が善だと信じ込んでいる人たちにも、自分たちの振る舞いが何を引き起こすのかを考えてほしい。
そんな思いで書きました。