はむちゃーの

高等遊民

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こんな夢を見た

私は22歳で将来に悩んでいた。そして、40℃近い熱を出していた。だけど、意識ははっきりしていて気だるさはあるもののしっかりと歩けた。そこは山歩きのアクティビティが始まるところだった。私は孤独だったけれど1人じゃなかった。周りには知り合いが何人かいた。でも、その多くは私を気にせずに先を急いだ。 私は近くにいた声をかけられそうな女性に声をかけた。熱が出ていることを心配しながら、計測している体温計が壊れているかもしれないからと言って、別の体温計を探して測り直そうとしてくれた。それ

    • アイちゃんのお菓子作り

      アイちゃんは、お菓子を作ってハルキくんにあげました。 お菓子を作る楽しさを知ってから早数年、今までは誰かにお菓子を作ってあげたことなんてありません。だから、とてもドキドキして恥ずかしい気持ちでいっぱいでした。 ハルキくんは緊張したように「あああ・・・ありがとう。アア・・・アイちゃんも一緒に食べようねっ!」と言ってくれました。 ハルキくんと一緒に食べるお菓子は優しい味がしました。 それからも、ハルキくんはアイちゃんの作ったお菓子を一緒に食べてくれました。甘いお菓子、苦味の

      • 抗いたいわけじゃない、でもちょっと不安はあるの。

        彼氏と婚約した。 両家の顔合わせも終わり、さて入籍をしようということになったとき、私は一握の不安を握りしめたまま幸福の中に立っている気分だった。 彼と結婚をしたいという思いは変わらない。親族からは祝福され、社会的に一緒にいることを認められる関係は「結婚」という制度を使えばいとも簡単に実現できる。さらに、結婚をすることで受けられる社会的なサービスや補助も増える。ならば、これを使わない手はない。 しかし、私の握りしめいている不安は2人の未来とは別のいたって個人的なものだった

        • 博士課程の憂鬱を乗り越えかけて

          まだ見ぬ世界へ憧れて、研究の道を志したのは過去の私。 研究の道に入ると、憧れや、これまで評価されてきた成績や、目に見える努力家だけでは済まないなんてこと、分かりきっていたはずなのです。 しかし、理解と体感は別物でした。選んだ研究テーマに仲間はおらず、指導者の指導も仰げないという現実は暗闇のような場所にきた私は、成果を出すことが出来ずに何をすればいいのかさえ分からなくなってしまいました。 昇進や結婚などライフステージを進めていく同級生に「ぴよ子ちゃんは賢いし、自由で羨まし

        こんな夢を見た

          量産型悲劇のヒロインだったの。

          某大学院大学で担当しているの留学生用日本語作文クラスの期末試験の採点をしました。 35人分のボリュームのある作文を一気に読むのは根気のいる作業です。 担当クラスの学生は20代前半のスリランカ、ネパール、ベトナムからの留学生が多いです。非漢字圏だし非アルファベット圏です。作文は、字は丸みを帯びがちだし、やたらとクルクルしています。 でも、留学生の作文を読むのはとても楽しいし、日本語教師という仕事をしている醍醐味でもあります。 期末テストの作文テーマは「私の家族」か「私の一

          量産型悲劇のヒロインだったの。

          サバンナのクリスマス

          5年前のクリスマスイブ、私はケニアにいた。 当時、私はケニアのKibweziという町に住んでいた。サバンが広がりバオバブの木がボコボコと生えている地域だった。私は住民と森林管理の活動を展開していた。 学部林学科を卒業して、世界で森造りをしたいと意気込んで、飛び込んだ国際協力の世界。蓋を開けてみれば、自分の行動力とは裏腹に自分の無力さが身に染みるばかりだった。 新参者の自分が、新天地の地域や人を変えようだなんてなんて烏滸がましい考えだったことか。先進国が偉いわけでもない、

          サバンナのクリスマス