見出し画像

短編『何も気にならなくなる薬』その146

仕事で岐阜に来た。
岐阜を探索しても良かったのだが、どうしても行きたいところがあったので、電車に乗って名古屋まで足を運ぶ。
その場所というのが、名古屋港水族館。
ペンギン目当てで向かったのだが、南極観測船ふじがあるのは知らなかった。
これを気に船にも少し興味を持てた。船ってかっこいい。

さて、ペンギンというと、
ここでは「ヒゲペンギン」と「エンペラーペンギン」が見られる。
ヒゲ、エンペラーの両種類は和歌山のアドベンチャーワールドにもいるが、東京からではなおのこと難しい。
岐阜駅から1時間の移動なら行くほかないだろう。
この時期は活発なのか、ヒゲはビュンビュン泳いでいた。
エンペラーは水槽の大きさもあるのだろうか、上の方にぷかぷか浮いていて、なんか浮き輪みたいだった。
写真と動画を満足に撮って、シャチのトレーニング風景も見ることができた。
これは贔屓目だが、シャチは千葉の鴨川シーワールドの方もいい。

何にせよ生き物を管理するという形で私達の娯楽になっていることを忘れてはいけない。
また、同時に私達も社会に管理され、誰かを娯楽にして、また誰かの娯楽になっているのだということを忘れてはいけない。
良いサービス、演出とはなんだろう。
お金に見合ったサービスとは……

宿泊地ではお気に入りの喫茶店を作って二回訪れた。
また近くに来たらぜひ立ち寄りたい。
また「まんぷく食堂」というお店がオープンしたてだった。
小皿で色々と料理とお酒を楽しめるなかなかおしゃれで良いお店だった。
旅先ではお金をケチっちゃいけないとつくづく思う。


「側頭葉」

「推敲」

「軍隊」
ーーー

「おそらく軍隊の作った網かな」
ダジャレとしてはいまいちか、まだまだ推敲が必要だ。
おそらくダジャレというのは側頭葉によって出来上がるのだと考える。
ダジャレを話すのもそうだが、今までの言葉の記憶、そして音が似ているからどうか聴覚が判断する。
もし、AIがダジャレを習得したのならば、それは人間の側頭葉になりうるのではないか。
側頭葉を機械に置き換える。そんな人体実験が行われた。
結果はまぁお察しの通りだ。
ダジャレを言うべきタイミング、これがわからない。
言えば良いというわけではない。
見境のないダジャレというのはオヤジギャグとして敬遠される。
「被験体の言動は酷いものだ。まったくこの実験はシャレにならないよ」

美味しいご飯を食べます。