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古今集巻第十六 哀傷歌 842番

おもひに侍りける年の秋、山寺へまかりける道にてよめる

つらゆき

朝露のおくての山田かりそめにうき世の中を思ひぬるかな

喪に服していた年の秋に、山寺へ行く道で詠んだ歌
紀貫之
朝露が置く晩稲の山田は刈り取りの季節だ、そこを通りながら、ふと憂いの多い世の中を感じてしまった

「おもひ」は、思うことですが、ここでは亡くなった人を思う、つまり喪に服すことです。
「山寺」は、どこのお寺かはわかりません。この頃の京都の山寺は、清水寺、石山寺、崇福寺などです。
「おくて」は、朝露が「置く」と「晩稲(おくて)」の掛詞。
「かりそめに」は、いい加減に、ふと、などの意と、晩稲を「刈る」との掛詞です。

#古今集 , #哀傷歌 , #紀貫之 , #朝霧 , #晩稲 , #山田 , #憂き世

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