見出し画像

アメリカのコワーキングスペース訪問雑記

どもども。青木です。

今回の旅程が半分もすぎ、来て、見て、感じたところを自分の頭の中の整理を兼ねて文章にしていこうと思います。まとめた文章はあとで書こうと思っているのでちゃんとした文章を読みたい方はもうしばらくお待ちくださいませ。

早速ですが現地に来て見てある程度時間かけて体得していくしかない(本当は住んだりこっちで仕事したりするのがいいのだろうけども)と思います。

Ⅰ. 重層的な社会構造

 アメリカは日本よりもずっと社会が重層的(簡単にいうと貧富の差)が大きいのでそれに伴った条件がかなり異なります。例えば公共交通機関。こちらに住んで仕事をされている方々にお話を伺うとバスや電車など使ったことがないという人がほとんどでした。バス待ちをしているときに”どうやって乗るの?”と声をかけてきた方がいまして、「旅行ですか?」と訊いたらサンフランシスコに住んでいると。いわゆるホワイトカラーの方々は公共交通機関に乗らないのでしょう。いわれてみればワークスペースにいる小綺麗な服の人たちは街中で見ないなぁと思っておりました。17時になるとさーっと車に乗り込んで帰るようで1時間くらい渋滞してます(裁量労働制なので15時とかに帰る人もいるそう)。あとはインターネットに残ってしまうことを考えると 文才がなく残せないのですが重層的な社会構造であることは理解しないといけないなと思います。

Ⅱ. 明確なターゲティングとサービスの差別化

 いろんなワークスペースを訪問してみて、清潔感の大切さを実感しています。なんというか、清潔感と客層は相関関係があるように感じます(おそらく疑似相関)。フリーランスや1人経営者が多いワークスペースとチームで入っているワークスペースの清潔感が異なりますね。おそらく売上規模が変わるので後者のほうが清掃業者を毎日入れられるのではないかと思います。特に水回りには出ますね。

Ⅲ. コミュニティとホスピタリティ

 まだうまく言語化できていないのですが、コミュニティとホスピタリティが別れているような気がします。いえ、言葉にすれば違う言葉なのですが、どうも日本だと同じ文脈上で語られている気がします。

コミュニティはこちらでいくと共同創業者を見つけたり、投資家と繋がったり、などわりとホームラン狙いな印象を受けます(もしかしたらホームランじゃなくてヒットなのかもしれない。訊いてみよう)。ビジネスマッチングくらいだと「あーね」みたいな反応です。

また、ホスピタリティの話。感じがいい挨拶や困っている人を見つけたらすぐに対応することなどは"ホスピタリティ"です。

Ⅳ. コミュニティマネージャーという仕事

 こちらのコミュニティマネージャーは総じて店長くらいのクラスです。上述のホスピタリティで止まっているスタッフがコミュニティマネージャーにはなれません。ただ業務の範囲はスペースに寄るようです。施設の運営、受付業務、利用者の把握、イベントの企画開催、各種業者とのコミュニケーションが中心。マーケティング(営業)系は他のチームがやっていることが多いそう。先日weworkの記事で書いた、妙にスタッフが多い拠点はマーケティングチームがいるためとのことです。給与レンジは額面的にはわかりますが、社会構造と照らして参照しないと意味がないので詳細はネットに書けません。

Ⅴ. 利用者について

 利用者についてはそのへんにいる人に声をかけて訊いてみたのですが、
・スタートアップの創業メンバー
・会社員
・フリーランス
という感じであまり日本と変わりがないように見えます(もちろん拠点にも寄ると思いますしデータ取ってるわけではないので細かいところはわからんです)。"家で仕事ができないから"、"家から近くて仕事がしやすい"、"チームに合わせて柔軟に契約を変えたい"などそれほど日本と変わらない感じ。ただ、日本よりも情報セキュリティについてはユルいのかもしれず研究開発系の社員へもコワーキングのアクセスキーが渡されているケースもありました。

Ⅵ. キャッシュポイントについて

 どのスペースも個室の販売が中心でドロップインを積み重ねる、というスペースはかなり少数で、ベイエリア郊外も含めて75件のワークスペース中16件(しかもそのうち12件は1つの事業体)。このあたりは日本のコワーキング(特に行政系)に多い遊休不動産の活用という観点で運営されているスペースが…今気づきましたがないですね。少なくとも調べたスペースに遊休不動産の活用系スペースがない。ということで個室入居が売上の中心です。weworkもフリーデスク(こちらではホットデスク)がいかに少ない拠点でも他のフロアにドカーンと広いオフィスエリアがあるわけです。クロスセル部分については様々でカフェを併設するスペースがほとんどでバックオフィス業務は内製化せず外注するケースがちらほら。

Ⅶ. コミュニティ運営について

 やっていることは日本とそれほど変わらないのですが、質が異なるケースが多いような気がしています。メンバーの仕事を理解していないレベルのスタッフはほんの1,2拠点くらい(それも1つは施設運営担当で役職上はコミュニティ担当ではない)。また、ジョブディスクリプションがしっかりしているのでKPI設定がなされていたり、報告フォーマットが整備されているケースも。ただどこでも使っているような明確なモデルは存在しておらず"日本より先に課題にぶつかっており、試行錯誤の回数は多いけどハードルを突破できているわけではない"というのが現状のように見えます。また、コミュニティマーケティング文脈、カスタマーサポート文脈、コワーキングコミュニティ文脈など、業種が異なる様々な"コミュニティマネージャー"がまだ分化しきっていないのも日本とそれほど変わらぬ特徴です。


ということで雑記でした。ちゃんと考察を入れるのはまた今度。最後まで読んでいただきありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?