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特別な「ご褒美」をもう一度─『Landing Point』黛冬優子シナリオ感想文


…あんたも少しは頑張ったみたいだし?
ご褒美、あげようかなって


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…早くしなさいよ
ご褒美あげるっつってんだから


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〈まえがき〉
当記事の投稿日、12月4日は黛冬優子の誕生日です!おめでとう!!!

ここからはお祝いということで『Landing Point』黛冬優子シナリオの感想文を冬優子に捧げます。みなさんも是非シナリオをご一読の上一緒に冬優子のお祝いをしましょう。


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黛冬優子誕生祭祝賀パーティーへようこそ。司会のぱーるです。ところで先月実装のノクチルのLP読みました?めっちゃ良かったです。そんな今だからこそ声を大にして言いたい!

ストレイライトのLPも最高だったんだーーー!!!

その中でもW.I.N.G.との対比が熱い冬優子のLPシナリオを誕生日ということで見ていきたいと思います。Are you ready?

はじめに

結論から言えば、今回見ていきたいのはW.I.N.G.とLanding Pointとの対比構造です。というかLPがW.I.N.G.を意識して書かれているのです。2つともシナリオの大枠は以下の通り。

起点
(出逢い/ワンマンライブの決定)

提起
(どんなアイドル?/どんなライブ?)


失敗
(素の露呈/オーディション落選)

復活
シャニPとの対話

雪辱
(撮影/イベント)

本番
(優勝/ライブ大成功)

「ご褒美」

このチャートの中でも特に重要なのは提起復活です。W.I.N.G.での流れをおさらいすると

「どんなアイドルになりたいか?」という問い

素の自分を見せてしまい失踪

「『これがふゆ』って、胸を張れるアイドル」
という回答とともに帰還

「もう一回…アイドル、やりたい…!」

「おかえり」

提起での問いへの回答という形で失敗から復活するのです。そして最後それを証明するのが本番です。それではこの構造に着目しながらシナリオを見ていきましょう。

《起点》憧れ、開演

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大事な大事な初めての…

ストレイライトのワンマンライブが決定!嬉しそうな冬優子を見ているとシャニPが笑うのも分かります。なんにせよこれが起点となります。W.I.N.G.でいうところのシャニP・アイドルとの出会いに相当し、どちらも冬優子にとって特別な出来事です。あとは冬優子とシャニPがイチャコラしてるだけです。たまらんですね。

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ここの「ふんっ」がすき。冬優子ー?

《提起》飛ぶように過ぎる

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ここのモーションすき

打ち合わせ、準備、告知、と大忙しの日々をやる気十分に過ごす冬優子。それもそのはず

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自分たちのために来てくれるファンの期待を裏切らない。

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「騙してる」代わりに「裏切らない」のです。そのための努力は惜しみません。その姿勢に全力サポートで応えるシャニPに冬優子がご褒美の約束をします。

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ご褒美はご存じW.I.N.G.優勝後にも出てくる超重要ワード。このご褒美というキーワードでラストシーンを描きたいから今回はW.I.N.G.の構成をなぞっているのでしょう。

さてここが前置きしていた重要シーンの1つ、提起です。W.I.N.G.では「どんなアイドルになりたいか」という問いでしたが今回のLPではこちら

最高のライブとは何か

です。あれ?本編では冬優子が最高のライブを約束しているだけで別に疑問形にはなってないのになんでこれが提起なの?

いい質問ですね。確かにこの時点では疑問を抱く余地などなく最高のライブの青写真を描けていることでしょう。なので提起と言いながらこの時点では問いになっていないのです。詳しくは失敗の項で説明します。読んでね。

順調に準備を進める冬優子にソロでのオーディションの話が来ます。番組に出演すれば新規の取り込みも期待できる、自分への注目も集まる─。冬優子はオーディションへの参加を決めます。

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G.R.A.D.での密着取材も乗り越えた冬優子でしたが果たして…

《失敗》ほら、取り零した

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オーディション結果は…

冬優子はオーディションに落選します。理由は審査員や本人が言う通り、ライブに意識が向きすぎて目の前の相手へアピールが出来ていなかったためです。今見てくれている人を軽んじることは『Run 4 ???』で触れられる冬優子の信条に反することです。

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だからこそより一層冬優子はこの失敗を悔やみます。目の前の相手へのアピールを軽んじたふゆの失態、そして大見得きっておきながらオーディションに落選した冬優子の失態、2つまとめて戒めるために「黛冬優子」呼びで自分に言い聞かせているのです。

これを受けて提起の話に戻ります。冬優子はオーディションに落ちたことにより描いていたライブへの理想のビジョンを砕かれることになります。つまり約束していた最高のライブを見失うのです。その結果冬優子が目指すライブの形が

「やりたいこと」ができる理想の舞台

「やらなければならないこと」をする責任の舞台

こう変わります。「二度はない」と強い覚悟の裏でこのような変化が起きているのです。そしてこの変化の是非を問うのがLPでの提起にあたります。

ではそろそろヤツの出番ですね。

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《復活》真正面から見つめないで

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ここ最高

打ち合わせ、自主トレ、演出の提案…。『飛ぶように過ぎる』と冒頭が似てますが冬優子の様子が明らかに違います。これは先程確認した「やりたいこと」から「やらなくてはならないこと」への変化です。これにシャニPが待ったをかけます。

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冬優子の変化の核心に触れます。言い換えれば「今目指しているライブは最高のライブか」という問いになります。そしてここからのシャニPがあまりにもイケメンなので一気に振り返ってみたいと思います。

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マジカッコよくないここ!?ほんと惚れるわ…。現状に後ろめたさがあり、タイトルのように「真正面から見つめないで」な冬優子に、ちょっと強引に真正面から向き合うのです。個人的な感想なんですけど、G.R.A.D.やLPあたりからの、人がいいだけじゃなくて言うべき時はきっちり言って、時には我を通してアイドルの本音と向き合うシャニPがホント好きなんですよね。初期の自己評価が低すぎるシャニPには見られなかった姿なんですよ。プロデュースを経てアイドルだけじゃなくシャニPも成長してるんだなぁって思います。

話を戻します。真正面から見つめるシャニPに、冬優子も今の思いを吐露します。二度はない、失敗できない、そういった強い思いを聞き、それを否定せずに、それでもなおこう言います。

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これが提起への答えであり、LPシナリオにおける冬優子を復活へと導く言葉です。つまり

「やりたいこと」ができる理想の舞台

「やらなければならないこと」をする責任の舞台

最高のライブとは、ファンにとっても、冬優子にとっても楽しい舞台

最高のライブとは何か、この答えについて今2人で確かめ合いました。後悔と責任で楽しさを見失っていた冬優子に、それを取り戻させたのです。いわば冬優子が帰ってきたってことですよ!

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W.I.N.G.とLPそれぞれの選択肢直前のシーン。この2つはどちらも冬優子の復活を表す、決意表明のようなものなのです。「…バカ」に関して言えば「冬優子なりのOK」ですけどね?ここ最高と言ったのはこういう理由です。

ちなみに選択肢、どのシャニPもイケメンなんですがここ最近の強いシャニPが見れるのは『ははっ、おう!』です。冬優子の反応が物語っています。

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《雪辱》get back

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It's time to revenge!

シャニPは雪辱戦の舞台としてアイドルフェスのようなイベントを用意しました。W.I.N.G.では同じカメラマンにリベンジでしたが、今回はワンマン前哨戦のイメージ、楽しんでステージに立てるかが鍵でしょう。

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緊張する冬優子に「冬優子らしくもない」と声をかけるシャニP。冬優子への信頼の高さで緊張を解く高等テクニックですがW.I.N.G.準決勝前にも似たようなことしてましたね。

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こういうところにも今シナリオのW.I.N.G.オマージュが光ります。が、これは序の口です!この後ステージを終えた冬優子を迎えるシーンにW.I.N.G.の魂が宿っているのです!!!

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これはズルい!!!ズルすぎる!!!!!

W.I.N.G.シナリオをずっとなぞってきたカタルシスがここで爆発します!

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この「…ただいま」にすべての感情が詰まっています。他に言うことはありません。

ステージを楽しむことができた。合格点もあげられた。帰ってきた冬優子にもう不安はありません。ではもうあとは本番を迎えるばかり、ですね。

《本番》ワンマンライブ

「最高のライブを約束するわ」

最高のライブとは、ファンにとっても、冬優子にとっても楽しい舞台

これを証明する舞台、そうワンマンライブ当日。気合十分な冬優子を送り出すシャニP。

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冬優子も応えます。「ちゃんと見てて」

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そしてストレイライトのワンマンライブは大成功で幕を閉じます!

さて、「最高のライブとは何か」を証明することはできたのでしょうか。いや、それを訊くのは野暮ってもんです。だって…

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ここすき

《ご褒美》小指から侵食

ワンマンライブ、お疲れ様でした!

ここからはご褒美パート。W.I.N.G.では「冬優子」呼びを許してもらう大切なシーンですがLPでは果たして…?

打ち上げの最中バルコニーへとシャニPを呼び出す冬優子。もともと『飛ぶように過ぎる』で提示していたご褒美とは「最高のライブ」でした。しかし「あんたのおかげでちゃんとできたのようなもの」という言葉にも表れる通りこれはシャニPと一緒に成しえたこと。ご褒美にはできません。では冬優子は何をくれるのでしょう。

冬優子は、誓いました。シャニPの用意したステージで誰にも負けないトップアイドルになる、と。これはシャニPと一緒でないと成しえないことです。一緒に最高のライブを成しえたからこそ、ご褒美はこのような内容へと形を変えたのでしょう。また冬優子は「大手柄」という言葉を使ってご褒美としていますが早い話これはこれからも一緒にいたいという気持ちの表れなんです。

さてご褒美を受け取ったシャニPは「今のじゃ足りない」と前置きし…

こんなんもうプロポーズでしょ。いやむしろプロポーズへの合意か…?なんにせよ一緒にいたいという冬優子に一緒にいるよという返事をしたのです。

美しすぎるフィナーレ…。これはもう我々へのご褒美と言っても差し支えないのでは?

というわけで総括します。ここまでW.I.N.G.のシナリオ構成をなぞり最後にご褒美で幕を閉じたLPですが、この対比構造が伝えたかったことはなんなのかということです。おそらくそれはW.I.N.G.とLPが共通して以下のテーマ

①冬優子が目指すべきものと向き合うこと
②それをシャニPと分かち合うこと

を描いているからだと思います。W.I.N.G.では、①は目指すべきアイドル像を見つけたこと。②は「冬優子」呼びを許したシーンです。「冬優子」呼びを認めるということは、外面の「ふゆ」だけでなく全部ひっくるめた「黛冬優子」のプロデュースを認めるということです。自分が目指すアイドルになるためにシャニPが必要だと暗に言っているのです。

LPでは、①は最高のライブとは何かということ。②は指切りのシーンです。自分が楽しみ、ファンを楽しませる最高のステージは、シャニPなしでは作れない。だからこれからもシャニPが用意したステージでトップアイドルになるという決意ですね。

言い換えればW.I.N.G.もLPも、ずっと一緒にいてほしいって冬優子がシャニPに言う話ってことですね!そしてLPではなんとシャニPは誓い合うという形でその想いに応えました。これはもう…そういうことかな。Landing Point、つまり着地点に、辿り着きましたね。

まとめ

お読みいただきありがとうございました。冬優子のLP…というかストレイのLPはほんとにどれもよくて感想まとめたいと実装当時思っておりました。しかしながらLPはプロデュースの仕様がよくわからないからシナリオも読んでないという層は結構いて、そんな中でシナリオの内容あれこれ言ってもなぁ…という気持ちがあり結局書かずじまいでした。なので冬優子の誕生日にかこつけて今回LPの感想文に踏み切りました。こと冬優子に関しても【ONSTAGE?】のコミュがめっちゃ好みでやはり感想書こうか迷ったこともあり、とにかく冬優子で何か書きたかった思いがありました。発散できて良かったです。まぁストレイシナリオの感想文は書いてましたけどね。それはそれ。

直近のストレイシナリオ感想文はこちら

こちらでは少しだけ【ONSTAGE?】黛冬優子について触れてます

ところで私は考察ではなく感想文という形式でコミュをまとめています。コミュを頭から見ていって感想やポイントをあげていって要所を整理する、みたいな。今回は初めて結論というか注目する点を先にあげてコミュを見ていきましたがどうでしょう?分かりやすかったですかね?ほんとは全体の内容をまとめて結論と根拠をピックアップする考察スタイルの方が簡潔で読みやすいんだろうなぁと感じておりますが、私は「こういう風にコミュを読んでる」という感じを伝えたくて今のスタイルで書いています。特に曲げる気はありませんが読んでくださるみなさんの気持ちには添いたいのでご意見等あれば是非くださいませ。お待ちしております。

というわけで黛冬優子誕生祭祝賀パーティーはお開きとなります。ご参加いただきありがとうございました!…実のところあんまり記事で誕生日どうこう言うのは気が引けるのですが。みなさんがこの記事を読んでいらっしゃるのは冬優子の誕生日当日とは限りませんからね。まぁでもいつお祝いしてもいいじゃない!みなさんも日付にとらわれず気兼ねなくお読みくださいませ。本日は以上です!司会のぱーるでした!







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