マガジン一覧

創作関係

作話全般についての、貴重な意見や情報の紹介、雑感、雑談をまとめました。 漫画だけに限らず、小説・アニメ・映画・ドラマ・舞台演劇・演芸などなど、幅広く。 作画関係の話も、加わることもあります。

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「単行本は電子のみ」の未来

洋介犬先生が、こんなポストをされておられました。 「単行本は電子のみ」という出版社は増えており、たぶんこの流れは止まらないでしょう。 しかし、この状況に不満を持つ読者や、漫画家や小説家も多いでしょう。 なので、それとは違った視点で、少し語ってみたいと思います。 ①不安と不満を整理 まず、読者や作家側の不安と不満という点で言えば、このまま行けば紙の本(印刷書籍)がなくなるのでは……という不安と、紙の本という物理的な実感のあるものを所有したいのにできない、という不満があるでし

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MANZEMI作品解題講座

2月27日に、作品解題講座が開かれます。ひとつの作品を深く掘り下げて、作品の見方や考え方を広げようという講座です。今回は、田中圭一先生と七月鏡一先生をゲストに迎えて、高森朝雄こと梶原一騎原作・ちばてつや作画の不朽の名作『あしたのジョー』を取り上げます。 故鍋島雅治先生との『ローマの休日』の作品解題から始まった本講座ですが、『ロッキー』や『この世界の片隅に』など取り上げてきて、不朽の名作でも作家によってこんな見方もあるのかと、好評なシリーズです。 田中圭一先生は、アニメ化され

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打ち切り漫画は「つまらない」より「わからない」が原因?

Togetterに、興味深い指摘が乗っていました。 打ち切りになる漫画は、内容がつまらないよりも、分からないことが多い……と。 身につまされる話ですね。 ①ナレーションは諸刃の剣? ゲーム世代の投稿者に特徴的なのが、世界観を説明しようとして 冒頭から、長大なナレーションを入れてしまう 作品。 プロでも、そういう手法を多用する人はいますが。ナレーションで世界観を説明するのは、ページ数などの制限ゆえの苦肉の策であって───。 でも、それが標準的な表現だと思って、マネする投稿

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絵が巧くなるためには

2018年のポストが、𝕏(旧Twitter)でリポストされていました。 懐かしい内容なので、加筆修正してnoteにも収録しておきますね。 ①良く描くためには良く見る 良く描くためには良く見る。 自分が描いていて楽しい絵を描くのは重要ですが、自分の中に描きたい理想の絵があるのに、それに近づけない苦しさを感じてる人は、苦しさを取り除くために、行動するべきでしょう。 練習とは本来、そういうモノです。 苦しみを取り除くための行動のひとつがデッサンであって、デッサン自体が目的化

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文章技術・出版・DTP関係

文章技術についてのアレコレや、出版業界や出版に関する話題を中心に、雑多に

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「単行本は電子のみ」の未来

洋介犬先生が、こんなポストをされておられました。 「単行本は電子のみ」という出版社は増えており、たぶんこの流れは止まらないでしょう。 しかし、この状況に不満を持つ読者や、漫画家や小説家も多いでしょう。 なので、それとは違った視点で、少し語ってみたいと思います。 ①不安と不満を整理 まず、読者や作家側の不安と不満という点で言えば、このまま行けば紙の本(印刷書籍)がなくなるのでは……という不安と、紙の本という物理的な実感のあるものを所有したいのにできない、という不満があるでし

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電子出版と90年代の夢

1995年をピークとして、出版業界は20年以上も右肩下がりの業界だったのですが。コロナ禍と巣ごもり景気によって電子書籍が爆発的に普及、史上最高益を更新したわけですが。HON.jpに、マルチメディア黎明期から現在の電子書籍 自体を俯瞰するレポートが掲載されていました。 そこで、江戸時代から明治・大正・昭和の出版文化の変遷を考察し、これからの出版を考えるヒントにしたいと思います。 ①時代は変われど人は変わらず 大河ドラマ『べらぼう』は、江戸時代の出版プロデューサー蔦屋重三郎が

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同人誌文化と印刷所

同人誌の印刷所は、冬コミでてんてこ舞いだったでしょうけれども。 日本の文化を根っこのところで支える、大事な仕事。 個人的に思うことを、いくつか書いてみますね。 ①作る側と作られる側 日本は、田舎の小さな町でも印刷所があるんですよね。それは、日本が昔から紙の品質が高く、安価に入手できたようで。 結果、折り紙の文化が生まれ、また絵画の文化も早くから発達し、江戸時代の浮世絵版画に結実します。 製紙と印刷の文化も、各地で発達し。現代の地方でも、本屋はなくても印刷所はいくつかある

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なぜ中小出版社はまだ電子出版に消極的なのか?

以前に書いたまま、アップするのを忘れていました。HON.jpさんによる、オープンカンファレンスの話題です。表題の通り、中小出版社で進まない、電子化について。 ①巣ごもり景気と電子書籍 1995年、奇しくも『ドラゴンボール』と『SLAM DUNK』の連載が終了し、650万分あったジャンプの部数が、今では100万部を切るレベルに落ちて。 出版業界はここをピークに、ずっと右肩下がりの斜陽業界と思われていました。 ところが、2020年にコロナ禍で巣ごもり景気が起き、過去代行地を

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雑文・雑感・つぶやき

特にジャンル分けする必要のない、雑文をまとめて。

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「単行本は電子のみ」の未来

洋介犬先生が、こんなポストをされておられました。 「単行本は電子のみ」という出版社は増えており、たぶんこの流れは止まらないでしょう。 しかし、この状況に不満を持つ読者や、漫画家や小説家も多いでしょう。 なので、それとは違った視点で、少し語ってみたいと思います。 ①不安と不満を整理 まず、読者や作家側の不安と不満という点で言えば、このまま行けば紙の本(印刷書籍)がなくなるのでは……という不安と、紙の本という物理的な実感のあるものを所有したいのにできない、という不満があるでし

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MANZEMI作品解題講座

2月27日に、作品解題講座が開かれます。ひとつの作品を深く掘り下げて、作品の見方や考え方を広げようという講座です。今回は、田中圭一先生と七月鏡一先生をゲストに迎えて、高森朝雄こと梶原一騎原作・ちばてつや作画の不朽の名作『あしたのジョー』を取り上げます。 故鍋島雅治先生との『ローマの休日』の作品解題から始まった本講座ですが、『ロッキー』や『この世界の片隅に』など取り上げてきて、不朽の名作でも作家によってこんな見方もあるのかと、好評なシリーズです。 田中圭一先生は、アニメ化され

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『たかまつやよいの離島通信』VOL.2が発売に

八丈島で暮らされていた、たかまつやよい先生が今は、種子島で生活されておられるそうで。noteの方も、アカウントがありました。離島暮らしの作品として、『流されて八丈島』のシリーズのファンでしたので、コチラもご紹介です。ヘッダーは種子島の海岸の写真です。実際は、鉄分が多くて砂浜が黒っぽいんですけどね。 Vol.1はAmazonでも入手できますね。しかも、Kindle版は無料。さっそく購入。種子島といえば、サーフィンの名所として知られますが、鉄砲伝来の歴史のある土地であり。また、

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電子出版と90年代の夢

1995年をピークとして、出版業界は20年以上も右肩下がりの業界だったのですが。コロナ禍と巣ごもり景気によって電子書籍が爆発的に普及、史上最高益を更新したわけですが。HON.jpに、マルチメディア黎明期から現在の電子書籍 自体を俯瞰するレポートが掲載されていました。 そこで、江戸時代から明治・大正・昭和の出版文化の変遷を考察し、これからの出版を考えるヒントにしたいと思います。 ①時代は変われど人は変わらず 大河ドラマ『べらぼう』は、江戸時代の出版プロデューサー蔦屋重三郎が

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MANZEMI写真部

作画資料用に撮りためた、街角の風景や路傍の花、樹木、雲などをアップします。

65 本

鴨川百景:初雪

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鴨川百景:冬の水面

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鴨川百景:晩秋の風景

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鴨川百景:晩秋の層雲

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AI関連

NovelAIやDreamStudioでのAI絵生成や、文章生成についてのよしなしごとを。 AIの著作権に関する議論はしておりませんので。

34 本

生成AIへの誤解と問題点

𝕏(旧Twitter)に、noteのエンジニアでもある深津貴之氏のポストが流れてきました。生成AIに対する誤解と、それに関する考察や解決案についての提案が、語られていました。 生成AIに関しては、最初から喧嘩腰な方がいて、議論にならないことが多いのですが。こちらの問題提起は、意味があるかと。 ①書家と書風と漫画家と 漫画家は、書家に似ています。書家というのは、達筆なのが当然ではあるのですが、字が上手い人は全国にたくさんいます。政治家だと、麻生太郎元総理とか、流れるような毛

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¥200

生成AIで小説が書ける時代の問題点

𝕏(旧Twitter)を読んでいると、2~3分で2万字レベルの短編小説を、生成AIが作ったそうで。個人的には、その内容についてはわからないので、なんとも言えませんが。Novel AIを実験的に使ってみた感じでは、ちゃんと読めるレベルの掌編には仕上がっていますね。 そして、蝉川夏哉先生のこんなポストが流れ的ました。 ①生成AIと校正と 厳しいジョークですが、AIによる文章生成は、文字校正もセットでしょうから。そもそも、そんなに破綻した文章を吐き出しませんから。 AIに名文

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赤獅王画像

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AIが翻訳家や記者を代替する?

こんな記事が、ネットを騒がせています。 AIの発達は目覚ましく、ある意味でいろんな仕事が代替される未来が近づいています。しかし、ライトノベルを翻訳するのに、AIというのは肯定的な面と否定的な面、両方ありそうですね。 ①肯定的な面 肯定的な面は、数多くの作品が、翻訳が活発化することでしょう。 世界は英語以外にも、スペイン語・フランス語・ドイツ語・スペイン語・ポルトガル語・ロシア語などのラテン語系の言語があり、中国語やヒンディ語やアラビア語やスワヒリ語など、使用する人口が多

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