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クラスで健康観察ができないのは私だけ

なんで毎朝毎朝、健康観察をしないといけないんだろう。
クラスのみんなだってもう、めんどくさくなってるじゃんか。
今日はみんな元気そうだし、しなくていいんじゃないの。
いっそのこと、もうずっと・・

まあ、そんな願いは叶うはずもなく、
今日も先生は、名簿1番のあだちくんの名前を呼び始めてしまう。

はぁ。

今日も始まっちゃった。


そもそも、健康観察ってどこの小学校でもやっているんだろうか。
もしものもしも、健康観察がない小学校があったなら、
それを知った当時小学生のちなは心底羨むと思う。


健康観察とは、
小学校の朝の会で、「登校しているか」と「健康状態」を同時に把握できる担任の先生にとっては画期的なものなのだぁ!!
※ちなの偏りがありすぎる脳内情報より抜粋

いや、そこまで先生も健康観察に魅力を感じてないと思いますが(笑)
やらなきゃいけないのでやっているんだとは思いますが。。

話を戻すと、、

自分の名前が呼ばれたら、

はい、元気です


と返事するんです。

もしいつもと違って体調が悪いところがあったら、

はい、お腹が痛いです

はい、頭が痛いです

はい、熱があります

(いやこれは帰った方がいいですねw)

って返事します。

ほとんどみんな、「はい、元気です」なんですけどね。

で、このみんなが流れ作業のようにこなすこれが
私は言えなくてですね。

自分より名簿が前の子が呼ばれていって、
どんどん自分の番が近づく度、手をぎゅーっと握って緊張していました。

返事+状態の「はい、元気です」が基本文なので、

まず、「はい」の「は」の言葉が言えないと
もう言い換えが聞かないので逃げ道ゼロでした(笑)

「へい!」とか「ほい!」

とか先生に向かって許されないし、どう考えてもおかしいですもんね(笑)
一気に、クラスの子からおかしい子認定されてしまいますね。

みんな自分の名前を呼ばれてからすぐに、
「はい!」って返事をする優秀さんだったので、

3秒でも間が空くと、皆が振り返って私を見ていました。

振り返るのも無理はないですよね。
だって、返事をするだけなのに言わないんだもんね。

でも幸運なことに、
私はその「はい」さえクリアしてしまえば、
その後の「元気です」は結構言えることが多くて!

なので私はいつも、
見えない敵である「は」と戦っていました(笑)

「はい」さえ乗り切ってしまえばこっちのもんでした(笑)


問題は、元気じゃない時。

そうです。

お腹が痛いです

って言えないんですね。

なんとなく、言葉にする前に心の中で言ってみると、
実際言葉にできるかできないか分かるので、
言えないなって思うときは、

自分の番が来るまでの時間ずっと、

正直にお腹が痛いって伝えたい自分

詰まりたくないから嘘をつこうか考える自分


が右と左で言い合いしている感じでした。

ほとんどの場合、私は自分の気持ちより周りへの見え方を優先する子だったので、噓つきまくり小学生でした。

逆仮病ですね。
ん?そんな言葉ないかw
なんだろ?空元気?違いますねw
とにかく元気じゃないけど嘘ついてました。

特に困ることのない小さな嘘ですが、
自分の言いたいことが言えないのは、
小学生ながらに自尊心がちょっとずつ削られていく時間でした。

あ!

小学生の私が健康観察をなんとか乗り切るために考えた作戦を

今思い出しました!


その名も、、、(笑)

先生のルール無視作戦です。

「はい」って返事を飛ばして、

一気に「元気です!」って言っちゃうんです。

でも、この作戦あんま役に立たなかった気がします。

みんなが「はい、元気です」なので、

わたしだけ「はい」が抜けると、
聞いてる側としては結構な違和感なんですよね。

一か八か、最初にこの作戦を実行して「元気です」だけ言った時、
「なに言ってんの?」みたいな感じで振り向かれたので、
あ、これはヤバいやつだって即却下された作戦ですね。

それからは、机の下で、手で足をたたいてリズムをとって言葉を出す作戦を実行していました(笑)
リズムをとると不思議と言葉が出ることが多いんですよね~

あと、机の下って意外とみんなに見られなくて、なんでもできるのでいいんです。 
男子とか隠れて、机の下でなんか作ったりしてましたよね(笑)

あ!

あと、最初の言葉消滅作戦もあったよ!

い」って言うんです(笑)

なんか前テレビで、
「コンビニの店員、しゃいませー」って言ってても違和感ない説みたいなのありませんでした?

そんな感じです。

その当時そんなテレビ知らないので、小学生ながらに一生懸命、自分を守るために考えたんだと思います。

頑張ったねって心から言ってあげたいです、、!
もし会ったらまず何も言わずよしよししてあげます。

健康観察を無理やりポジティブに考えるなら、
「はい、元気です」が普通に言えただけで、
毎朝、安心とちょっとの嬉しさを感じられることですw

「頭が痛いです」「喉が痛いです」を言えた日には、
もう背筋が自然に伸びて自身満々です。

今も健康観察ってあるのか分からないけれど、
もしあったなら、
「はい」って返事をするときに、
手を挙げながらいってもいいとか、
朝学校に来たら自分で該当の体調にまるをつけるとか、

もっと柔軟になったらいいのになって思います。

私がなんとも思わず、当たり前にこなしていたことでも、
誰かにとっては苦手だったこと、とか絶対あるんだと思います。
みんな苦手ポイントは違うし、特に学校って集団行動だから、ルールが決まっていて、みんなと同じが良しとされる場所だからちょっとでもはみでちゃうとすぐ目についちゃうんだよね。

もしあの健康観察が苦手で、
毎朝が戦場だった小学生の私の傍に今の私がいてあげられるなら、

友達にも先生にもお母さんにも言えないと思うけど、
「今日スムーズに言えたよ!すごくない?笑」とか
「今日は言えなくて皆に見られたけどなんとか耐えた」とか
言いたいことがあったらなんでも聞くからね。
言いたくないことは言わなくていいし、来なくてもいいけど、
とりあえず私はここで好きな事してるね。

見えなくても心の中ではずっと応援してるからね。

って言いたい。



吃音の事は頑固として誰にも言いたくないだろうから、
せめて何を言っても害がないだろうと小学生の私が思える人を
傍に置いてあげたい。

子どもも大人も全員に、生きてる限りモヤモヤがあって。
でも誰にも言えないし、言葉にできない気持ちってあるから、
それを発散できる人やものがみんなに平等にあって欲しい。

苦しみ自体はなくならなくても、
明日を乗り切るエネルギーを溜める時間があったらいいなって思う。

ちな




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