平隊士の日々 元治元年皐月二十二から水無月四
元治元年皐月二十三
頭が痛い、熱もあるようだ。
隣に寝ている伊木に、起きれないことを伝える。
朝食、食べれない。
うとうとするが、熱があり、眠れない。
昼食、食べれない。
節々が痛くなって来た。
だんだん、意識が遠のく。
元治元年皐月二十五
体を見ると、あちらこちらに、赤い粒々が出来ている。
風疹らしい、南部先生が水分を取れと言い、枕元に水を置くが、
どうやっても飲めない。
元治元年皐月二十九
井上組長が覗き込んだ記憶があるが、定かではない。
元治元年水無月一
少し、熱が下がり、峠は越したようだ。
体中が痛いし、力が入らない。
半身を起こし、水は飲める様になった。
周りを見渡すと、三十人以上の隊士が、大部屋で寝ている。
唸っている隊士もいるし、僕の様に半身を起こせる隊士もいるようだ。
意識が無い間、前川邸の人に看病してもらっていたらしい、
元気になったら、挨拶に行こう。
元治元年水無月四
何とか、起きれるようになったが、まだふらつく。
井上組長に隊務に復帰したいと言ったが、
まだ寝ていろと言われ、休むすることにする。
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