エヴァと私の長いお付き合いの話
テレビアニメを初めて観た時、私は主人公たちと同じ14歳だった。
観たことも聞いたことも無い各種設定に、厨二病の私にはツボしか無かった。
芸大を目指し始めてマンガ・アニメが後ろめたかったあの頃、こっそり家でイラストを描きまくったし、残酷な天使のテーゼはカラオケでよく歌った。
件の25話と26話を観た後、意味不明過ぎて心に傷を負った。し、旧劇場版を観ても何にも分からなかった。(ここら辺は記憶が曖昧)
大人になって結婚し、それなりにデザインの仕事をしていた頃。
職場の後輩に「序・破・Q」を勧められた。
30歳になって何を今更。
と思ったが、見てしまったらハマった。
序・破における映像技術の進化に絶句し、Qへのストーリー展開にも絶句した。
その後「シン・ゴジラ」が公開され、庵野監督に激怒した。エヴァ作ってよ、庵野さん!
(でも結局、めちゃくちゃ面白くてシン・ゴジラは3回観た)
「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」
というタイトルが発表された時、何も期待しない事にした。(最後読み方分からんし…伏線多すぎる…)
地上波やAmazon prime、YouTubeで「序・破・Q」が流され、世の中にトラウマを受けた人が増えていくのがすごく不思議だった。
マイナーでアングラだったエヴァが市民権を得ていく…。
ついに公開日が決定した日、真面目に有給休暇を検討した。が、とても大事な展示会の前日なので、我慢した。
WEB予約で1番いい席取って、子どもを旦那に任せて、公開された週の日曜朝イチで観ました。
観た人によっては意味不明な部分が多かったようですが、アニメ版から観ている私は諸々がキレイに昇華されました。
キャラクターや作品に対する愛情で溢れていた良い作品でした。割と序盤で泣いてしまった。
完結編を観に行くだけの気持ちでしたが、そんな事お構いなしで、アニメにおける表現を常に模索し続け、その時代時代の最良の作品をアウトプットしているのがエヴァンゲリオンなのだろう。
ひとつのアニメタイトルと歩んだら14歳だった私は今年38歳になろうとしています。
こーんな長きに楽しませてもらった作品は初めてでした。
さらば、全てのエヴァンゲリオン。
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