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私が中学生で公立芸術大学を目指すことになった話

私の親はジュエリーデザイナーでありクラフトマン

親の職業の影響で、小学校の高学年の頃からクリエイターと呼ばれる人たちが身近な存在である環境で生活をしていました。
彼らは作家やクラフトマンと名乗っていて、ガラス細工や陶芸、木工など手仕事を生業とされている方ばかりでした。

その当時、今のようなインターネット環境はなく、クラフトマンたちはデパートや百貨店、ギャラリーと呼ばれる場所で展示即売会を行っていました。
私の親も例外ではなく、年に数回個展やグループ展を行っていて、それが主な収入源となっていました。
小学生の頃から搬入や搬出、会期中に現場に立つ親について行き、作品を売る様子を身近で見ていました。

「物を作る」ことが身近な生活で、そこで出会うクラフトマンたちは、小学生の私にとても優しく接してくださる方ばかり。
特に深い話をした記憶はないけれど、アトリエや作業場に遊びに行ったりすると材料を見せてくれたり、作品の説明をしてくれたり。当時は何の自覚もなかったけれど、今から思うとかなり贅沢な環境でした。

中学3年生、進路希望は「芸大」とする

もともと幼い頃から絵を描くのが好きだった私。
小学生の頃には「大きくなったら絵描きさんになりたい」と思っていました。

中学生になり、高校受験を意識する頃。
幼い頃から絵が好きだった事、何となくものづくりに携わる大人たちの楽しそうな様子を見ていた事から、自然と「絵の道に進みたい」と思うようになっていきました。

親にその話をしたら、強く「大学に進んだ方がいい」と言われました。
両親は専門学校卒と専門学校中退のクラフトマン。仕事において学歴によるやりづらさやコンプレックスについて、家で度々耳にする事がありました。
「アートって学歴どうこうじゃなくて、作品の良し悪しじゃ無いの?」と子どもながらにボンヤリ考えていましたが、大人の世界はそういうものでも無いらしい。
まあ、親が言うならそういうもんなんだろう。こうして、私は中学の頃に芸大に進むことに決めたのでした。

芸大志望なのに、進学高校に進学

さて、中学生にして志望大学が決まった私。大学の前に高校を卒業しないといけません。
進路相談の際、私は美術科のある公立高校を希望しました。その高校は私服で通学でき、自由な校風が有名な高校でした。

しかし、当時の担任の先生と母親から「もしかしたら気変わるかもしれないので潰しがきく普通科に行った方がいい」と説得されました。
また、希望の芸術大学は公立のためセンター試験(現 共通テスト)があり、対策という意味でも普通科を勧められました。

高校は、家から近い公立高校という理由で志望校を決めました。(自転車で片道10分)
入学したら、実は美術の授業が無かったり、先生たちに芸大志望を笑われたり。
高校は高校でエピソード満載なのですが、またこの話については別の機会に。

読んでくださりありがとうございました。

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