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こんなにある?!裏バイト事情2020

昨今の格差社会の拡がりや非正規雇用問題、今年は更にコロナ禍を受け、経済的な困窮から裏バイトに手を出してしまう人が増えていると聞く。

今ではTwitterで裏バイトと検索すれば、

怪しい案件が沢山ヒットする。

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しかし裏バイトとは一体どんな内容なのか?

過去には死体洗いや治験などが都市伝説的に語られてきた…

しかし最近の裏バイトは時代の流れと共に変わってきている。

この記事では、そんな現代ならではの裏バイトを紹介したいと思う。

1.受け出し

振り込め詐欺と呼ばれるこの犯罪は、今では裏バイトの代表格だ。

UDなどとも呼ばれ、

身内や警察官を騙り高齢者を騙してキャッシュカードや現金を奪う手口。

時事的な要素も取り入れられ、

還付金や給付金などを騙る巧妙な手口もある。

受け子は実際にターゲットと対峙するため、

身バレするリスクも高く。

張り込んでいた警察に捕まることもある。

出し子は奪ったカードを使いATMから現金を引き出す担当。

最近では受け出しはセットになっていることが多い。

報酬は成功額の5〜10%

長くやることで歩合が付くこともあるという。

裏バイトの中でももっともリスクが高く報酬も安い割に合わない仕事だろう。

しかし依然とこの犯罪に手を染めてしまう人が多いのも事実だ。

2.リゾートバイト

海外でホテル暮らししながら営業の仕事募集

などと募集されていることが多い。

実態はかけ子。

顧客リストをもとに海外から日本へ電話し、

高齢者などをターゲットに言葉巧みに騙し、

その後に受け子がターゲット宅を訪問して、

カードや現金を奪う。

その後、受け子は現場とは離れた場所にて回収役と合流後、ATMから現金を引き出し、回収役に渡しその場で報酬を受け取るという流れが一般的だ。

話をかけ子に戻そう。

かけ子の最低勤務期間は一ヶ月〜

国はタイやフィリピンなどアジアが多い。

仕事場のイメージはラフなコールセンターとでも言ったところ。

基本的に歩合のため、

稼ぐ人間は1週間で数百万もの金額を稼ぐこともある。

しかしいくら海外で犯罪行為を行っていようと、

捕まるリスクがないわけではない。

2019年のパタヤで振り込め詐欺のアジトが摘発されたのは記憶に新しい、

この時は建物のオーナーからの通報で発覚している。

かけ子をやるリスクは低い印象だが、

それも受け出し子に比べればの話だ。

未だに多くのグループが海外を拠点に活動している。

※リスト=振り込め詐欺を行う為のリストが存在し、過去に騙された経歴などから構築されている。

※日本国内で、高速道路上を移動中の車内から電話をかける場合もある。

2.叩き

叩きとは強盗を指す言葉で、

振り込め詐欺が世間でも有名な犯罪手口と認知されて、なかなかターゲットを騙すことも難しくなってきた2018年あたりから多くなってきた手口だ。

内容はと言うと、

まずSNSなどで受け子として仕事を請け負い、

ターゲットからカードもしくは現金を奪った後、

回収役と合流せずに姿をくらます。

そして儲けを自分だけのものにするのだ。

初めは末端の裏バイト希望者が安い報酬で良いように使われないためになされた所謂持ち逃げであるが、

今では叩き専門のグループとして活動している所も存在する。

受け出しなどの犯罪行為により入手した金を半グレグループ同士で奪い合うのだ。

こういったことが起こりはじめたきっかけは、振り込み詐欺が世の中に認知され、なかなかターゲットを詐欺にかけることが出来なくなったという背景がある。

ちなみに報酬は獲得額の50%など、一般的なUDと比べると大分良い待遇となっている。

これは半グレグループ同士の争いに巻き込まれたり、

その後も狙われたり等のリスクを加味しているからだ。

叩き案件は実に多様なのも特徴的であり、

最近ではより直接的になってきている印象がある。

具体的にはリストの家族構成、在宅時間帯、どう言った資産があるか?

等の情報をもとに侵入する先を決める。

そしてSNSなどで集めた人間数人でチームを構成し、

不在時を狙いターゲット宅に侵入させる。

在宅時はガスの点検などを装い、宅内に入った時点でターゲットを拘束し、ぼ金品を奪うなどの手口もある。

恐ろしいのは、不在だと思っていた家の人間と侵入者が鉢合わせした事により暴行されたり、場合によっては殺されてしまう事もある。

最近は詐欺からこの叩きに移行しているグループが増えているように思える。

報酬額は一件あたり百万前後〜数百万になる。

ただそれも獲得額が数千万になる場合に限ってだ。

中には聞かされていた額より報酬額が少ないなんて事も聞く(これはどんな案件でも割とよく聞くことだ)

ひどい場合は一銭も払われずに飛ばされる事もあると言う。(これもよく聞く起こりうる事だ)

※リスト…ここでいうリストは強盗侵入先候補のリスト。家族構成、在宅日時、資産の内容などの情報が載っている。しかし情報が間違っている事もあり、リストにより信頼度の高い低いがあるという。

3.運び

受け出し等の高リスクの裏バイトと比べると人気の高い案件がこの「運び」だ。

運ぶ物は薬物、飛ばし口座、飛ばし携帯、重要書類、拳銃など多岐に渡る。

内容は非常にシンプルで、駅のコインロッカーなどから運ぶ物を回収し、指示された目的地まで運ぶだけだ。

荷物を無事に届ければ、その場で報酬が貰える。

この仕事をする上で大切なことは如何に職質に合わないようにするかだ。

普段からあまり職質に合わない人向けのバイトとも言えるだろう。

しかし職質をかわせずに運んでいた物がバレて捕まってしまうと一大事だ。

運び屋としての容疑や違法な物を所持していた罪にも問われ、釈放されても荷物に対しての損害賠償などをそのスジの方々などから受ける可能性もある。そしてそれは決して安くはない額だ。

余談だが、

この案件は受け出し等に比べると非常に人気が有る。

その為やりたがる人間はそれなりに多い。

しかし運びを依頼する方も初見の人間を信用して、大切な荷物を預ける事にはもちろん抵抗がある。

そこで保証金を払わせ、荷物を持って飛んだ場合でも補填が利くようにしておくのが一般的だ。

しかしこの手口は詐欺にも利用され、保証金だけ取ってそのままドロンという業者もいる。

お金がないのに裏バイトをしようとしているのに、

更にお金を取られてしまうという最悪のパターンだ。

これは余裕のない人間特有の通常通りではない思考パターンを利用されてしまい、それゆえにいとも簡単に騙されてしまう典型である。

裏バイトをしようと言う人間は大した積み重ねやスキルもないのに、簡単にお金を手に入れようという考えが根底にある。

しかしその反面、受け出しなどの高リスクなものにはよっぽど切羽詰まってなければ手を出さない。

その覚悟の甘さと甘い人間の脇を突いた狡賢い手口だ。

4.荷受け代行

荷受けは送られてきた荷物を自宅などで受け取り、

それを他の住所へ転送、もしくはコインロッカーに入れるなどする裏バイトだ。

一件あたりの報酬は1000円から5000円。

荷物の内容はパチンコのゴトRom、飛ばし携帯、偽造スマホ、飛ばし板、詐欺ターゲットリストなど多岐に渡る。

中には中国で大量に生産された海賊版iPhoneが送られてくることもあると言う。

また荷受けをする場所には、半グレ不動産屋が所有している空き家などを利用している場合もある。


実はこの荷受けバイトが少し前に問題になった。

荷受けバイトをする際に身分証明書の提出を求められ、その情報を元にキャリア契約をされてしまう。

ネットでスマホを購入する際は、身分証明書記載の住所宛にしか送付する事が出来ない。

しかし荷受けバイトを希望する人間の身分証明書を使いキャリア契約し、本人に荷受けをさせる事でこの条件はクリアできる。

もちろん荷受けバイトをしている本人は、荷物の内容を知りもしない。

そして数ヶ月後に自分宛に多額の請求が来ることで、

初めていいように使われてしまっていたのだと気付くのだ。

取り分けこの荷受けバイト詐欺の被害に遭ったのは、

日中在宅している時間の長い主婦や長期休み中の大学生などに多かった。

それだけ抵抗なく人を型に嵌める事ができるのが、

この手口の怖いところだ。


5.クレカ現金化

バイトをすると言う行為とは異なるが、

通常とは異なる方法で、お金を手に入れる行為というところでいうなら、クレジットカードの現金化も闇バイトと言えるだろう。

これは簡単に言えば、自分の所有しているクレジットカードのショッピング枠を現金化するというもので、実はかなり昔から行われている。

方法はというと、

金券ショップなどで新幹線の切符をクレカで購入する、もしくはAmazonギフト券を購入する。

そしてそれを換金するという非常にシンプルで、

法律にも違反していないものだ。

注意しなければならない点として、

これはクレカの規約違反になるので、判明した場合はカードを止められてしまう。

もう一点注意しなければならない事として、

ネットでクレカ現金化などと検索すると、現金化を行なっている業者がヒットするが多くの場合詐欺である。

最近ではクレカ現金化を生業としてる店舗も都内で見かけるが、同じように注意が必要だろう。

やる場合はあくまで自己責任だ。

番外.道具屋

飛ばし携帯、飛ばし口座、クレカ情報等、

犯罪行為に必要な道具を販売する裏社会のドンキホーテとも呼べる道具屋。

特にインターネット犯罪が盛んな現代ではかなり需要が高く儲かる仕事らしい…

※飛ばし携帯…犯罪行為の連絡履歴等が残らないように他人名義で契約されている携帯。ホームレスなどにお金を渡して契約させる等して用意する。

※飛ばし口座…犯罪行為の収益を入れたり、被害者に振り込みさせる為に用いる他人名義で契約されている口座。過去には大手の質屋の名前を騙った口座買取サイトがあり、そこで売買された口座が使われていたりする。

如何だっただろうか?

現代日本には多種多様な裏バイトがある事がお分かりいただけたと思う。

しかし今回紹介したものは、ほんの一部の代表例だ。

世の中には小説や漫画などより更に奇妙な案件が存在している。

騙されるリスクや捕まるリスクも高く、

裏バイトをするのも楽ではないことがお分かりいただけただろう。

そして犯罪行為に一度加担すると簡単には抜けられない。

それでもあなたは裏バイトをやりますか?

※この記事は犯罪行為を助長したり、それらの行為を教唆させるものではありません。またこの記事の内容を実際に行った場合について、何が起ころうとも一切の責任は負いかねます。

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